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健吾の部屋  〜 新着順表示 〜


[26] 無題
詩人:健吾 [投票][編集]

我は我に在らず
其の目は己が目に在らず
其の鼻は己が鼻に在らず
其の口は己が口に在らず
其の耳は己が耳に在らず
其の体は己が体に在らず
其の命は己が命に在らず
我は我に在らず
其の目は真を見ず
其の鼻は真を香らず
其の口は真を謳わず
其の耳は真を聞かず
其の体は魂を伴わず
其の命は既に無く
我は我に在らず

2006/11/02 (Thu)

[25] 〜在るべき姿〜
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死は平然とそこにある

死は最も自然で
最も美しくなくてはいけない

人の最後

それは自らによって
迎えなければいけない

他人の手によって
もたらされる死には
憤りを感じる

眠るような死は
最も美しく尊い

だからこそ私には
血飛沫を
舞い散る桜のように
降らせながら
死んでいくのがふさわしい

紅い血で
自らを清め
少しでも死を
美しく演出できるように

死は美しくなくてはいけない

人の命の燃え尽きるのは
その人の最後は

最も美しく飾られるトキ

2006/04/02 (Sun)

[24] 〜鳥籠の中から〜
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大空を飛び回る鳥たちを
見上げる私は
空という自由に幻想を抱き


飢えに苦しみ
死と枕を並べて眠る少年は
暖かいスープのある食卓に
安息を夢見て


世界に平等などありもせず

平均化されることもない

枯れかけた花に
水を与えることも
できない我々の愚かさよ

2006/03/25 (Sat)

[23] 〜記憶〜
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目の前で蠢く
赤と黒の肉
生暖かい

それが


と解るのは


牙を手に持っているから

薄くて
朱くて
光っている牙

だから多分

だろう


腕に絡みついた鎖は
理性とはならず

血を求め

見境無く

振り下ろされる


人の造った枠の中に収まらない

ヒトのカタチをした者達が

今夜も宴を

2005/12/13 (Tue)

[22] 〜夜〜
詩人:健吾 [投票][編集]

長い長い夜が来る

眠れない夜
孤独な夜

在るべきはずの眠気は無く
横になれば不快感がおそってくる

世界が夢の中に居るとき
夜に抱かれて
孤独と共に朝日を待つ

外に出れば
夜を蹂躙する者達が
街を闊歩している

夜に取り残された私たち
孤独を感じる者
群れる者


私は一人の夜を迎える

2005/10/22 (Sat)

[21] 〜灯火〜
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最後の炎
二人で灯した約束の炎


風前の灯火


カタチ無い炎

再び灯すことのできない炎
最後の炎

消そうとしているのは
キミ

炎の前で
愛の言葉をささやく

ナニヲシタイ
ワカラナイ
コワイ
ヤメテヨ
ソレガサイゴナンダヨ

2005/05/15 (Sun)

[20] 〜そこに入れば〜
詩人:健吾 [投票][編集]

深い深い穴
暗い穴
静かな穴

そこにあるのは
完全なる静寂


そこに入れば
この喧騒から
逃れられるだろうか
穴の縁に腰をかけ
足をぶらつかせて
考える

堕ちたなら
上ってはこれないだろう

けどこのうるさい世界の
どこにいるより
楽なのかな

2005/04/28 (Thu)

[19] 〜手探り〜
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漆黒の闇の中
やっと手探りで
掴んだものすら見えなくて

不安で
不安で
もう自分すら見えなくて

自分がつまずいたものにすら
すがりついて
そこに何も無いと
何故だか寂しい

後から痛みだけ感じた

2005/02/16 (Wed)

[16] 〜美しいイメージ〜
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何も怖い物など
無いような顔をして
恐怖を口にする

愛してると
殺してやるを
同じ口で囁く

傷を痛みを
生きている証を
体に刻みつけ
自分を感じる

真っ黒なカーテンで
体を包み
傷を隠す

体の上に咲く赤い花は



黒と赤の世界

そこで俺は
恐怖と死と愛を
囁く

2004/10/21 (Thu)

[15] 〜ある男の話〜
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笑い飛ばせばいい

おれがしてきた無駄な努力悪あがき

でも笑っていいのは俺だけだ

血を流して涙を流して挫折を味わった俺だけだ

笑いが止まらない

努力に答えない結果
望みを挫く現実

これ以上笑える話はないだろう

でも笑い飛ばせるのは俺だけだ

この面白さは分けてやるわけにはいかない

知りたかったらあがけ

あがいてあがいてあがいて
それでもだめならまだあがけ

そうすれば人生の面白さがわかるさ


さぁみんなで笑ってやろう

2004/09/28 (Tue)
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