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胡桃(くるみ)の部屋  〜 新着順表示 〜


[16] no title
詩人:胡桃(くるみ) [投票][編集]

消えてゆく
消えてゆく
小さな空色の破片は
音もたてずに
ただ消えてゆく

覗き込めばいつも
いつも綺麗な空色のまま
私を安らげてくれた
空色の破片

それはびぃだまより小さくて
私の声より大きな破片

消えてゆく
消えてゆくのね
ただそれを見ながら
私はただ見ていながら

見れなくなることを恐れ
ぽろぽろと、泣くだけ

2007/06/07 (Thu)

[15] 無題
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暗い暗い水底で
薄紅色の貝殻に座って
私はただ
生きる

2007/03/20 (Tue)

[14] 無題
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あなたにとっては
落ちていた石を拾ってみた
ただそれだけのことで

だから、そう
簡単に投げ捨てられても
覚悟、していたからいいの

ひとときの温もりを
心地よさをくれた、あなたのその、手を
さいごにもいちど、握らせて

2007/03/20 (Tue)

[13] 
詩人:胡桃(くるみ) [投票][編集]

夢の中で奏でた音色は
目覚めと共に消えていき

夢の中で紡いだ言葉は
目覚めと共に消えていく

目覚めたことを呪いながらも
諦め忘れていく

2007/02/28 (Wed)

[12] 聖夜
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聖なる夜に旅人は
寂れた教会へ行きました

疲れた顔の神父がひとり
祈りを捧げておりました

旅人は神父に近付くと
鋭い刃物を押し当てた

神父はすっかり怯え
涙を流して命乞い

そんな神父の腕の中
娘がひとりおりました

娘に刃物を向けたらば
少しも怯えず可愛く笑う

娘はめくらの可愛いこ
疲れた神父の可愛いこ

鋭い刃物で娘の目玉
えぐり出したる旅人は

不思議なことに旅人の
刃物は紅くならなくて

見ればめくらの可愛いこ
大きく目開きぱちくりと

可愛い声で笑っている
見える見えると喜んで

気付けば旅人は姿もなく
神父は夢かと疑った

けれど娘の声だけが
夢でないこと告げていた

2007/02/27 (Tue)

[11] 夢追人
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いつだって
そういつだって
君の目は遠くを見てる

いつか叶える
叶えたい夢だけを
その目に映している

気付いてよ
早く気付いて
あいつが限界なことに

君の夢のために
夢を追う君のために
朝も昼も夜も働いて

気付いてよ
ねぇ気付いてないの?
あいつはあんなに痩せたのに

君の目は夢しか映さない
綺麗な夢だけしか
その目には映らないね

穢無い夢追人よ
さようなら
僕とあいつは今を見て生きるよ

さようなら

2007/02/20 (Tue)

[10] 
詩人:胡桃(くるみ) [投票][編集]

僕の息しか聞こえない
真夜中の部屋

窓を開けてみる
街のいびきが聞こえた

少し大きな寝息のような
いびきにしては静かなそれは

なぜだか僕を優しく包んでくれた

星を見上げ
街とともに眠ろう

2007/02/15 (Thu)

[9] 浮気
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短い髪を指先で触り
ため息をつく

『長い髪のが好きだ』
あなたの言葉を思い出す

もう知ってるの
あなたが長い髪の女性と浮気してること

少し前までは私の短い髪を愛おしんでくれていたから

でもいいの
あなたは帰ってくるから

美味しいシチューを作って待ってるわ
特別な肉の入った…ね

味わって食べてよね
あなたの好きな女の肉を

全部食べたら教えてあげるわ
あの女だってことを

早く帰ってこないかしら
シチュー煮込んで待ってるわ…

2007/02/15 (Thu)

[8] 
詩人:胡桃(くるみ) [投票][編集]

猫舌のあなたのために
私の全身冷やしてみたの

氷の接吻をあげる
アイスキャンディーのように私の舌を舐めて
あなたの舌で溶かしてみせて

シャリシャリに凍った私の髪を
あなたの手で優しくとかして

青白い私の裸体にそっと触れて
あなたの全身で私に体温を戻して頂戴

ほどよく溶けたら
さあ召し上がれ

2007/02/13 (Tue)

[7] 
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僕には光がない

僕には音がない

僕には味がない

僕には匂いがない


でも生きてます
春の暖かさが好きだから

2007/02/12 (Mon)
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