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とーれぱすての部屋  〜 新着順表示 〜


[48] 遅延20分
詩人:とーれぱすて [投票][編集]

特急電車強風で低速運転
乗客の僕は遅いと感じるが
自転車に乗るきみからしたら
遅くは感じないのだろう

過ぎ去る景色の中
公園で楽しそうに遊ぶ親子
でもきっと僕には分からない
辛さもあるのだろう

計り知れない物差しの存在を
忘れてない僕はまだ
救われるのだろうか

僕の勝手な物差しで
推し量っているのか
僕は誰かを救いたいのだろうか
僕はきみを救いたいのだろうか
僕はきみに救われるのだろうか

通常速度に戻った。
見える限りの生が
一瞬で過ぎ去っていく

2024/01/25 (Thu)

[47] くりすますのせいにして
詩人:とーれぱすて [投票][編集]


誰とも話したくないな
なんだか
今日はそんな気分

とりあえず外に出て
目的もなくふらふら
おひさまはぽかぽか

お昼時 喫茶店
騒がしさに身をひそめ
たらこパスタを頬張り
塞ぎ込む

定員さんと話すことさえも。
それくらい今日は誰とも
話したくないな
珈琲は諦めよう

マフラーを高く巻き外へ
朝は白かったため息が
上着を脱ぐほどのあたたかさ

イヤホンマスク帽子
対人バリアは完璧なのに
落ちずに残る綺麗な花
君は年を越すのかい

なんだか矛盾してるな
説明ができないな

2023/12/18 (Mon)

[46] モノクロ世界
詩人:とーれぱすて [投票][編集]


目の前を歩く君
肩を叩いて呼ぶ

振り返える
暖かみを帯びた
優しい笑顔

君で色づいていく世界に
君と僕だけ
僕の君だけ

手を伸ばして君を抱く
握り返される幸福感
特別感のない安心感

僕は君の右側
君は僕の左側
そう決まっているんだ
いつもそうなんだ

色がわかる世界
心臓の鼓動
手に残る
温度のない感触

また
君の夢を見ていた


2023/09/01 (Fri)

[45] 速度
詩人:とーれぱすて [投票][編集]

過ぎていく景色
そこに住んでいた
確かな記憶

汚れた皮の水面に映る
高いビルの光の揺らぎ

電車に揺られて
心地よい眠りに誘われて
君がいない不安を
大きな音楽で消しています

あの日感じた窮屈さ
今はそれさえも羨ましい

ここにいれば会えるかな
そんなの無理だよな
見慣れた景色に君を投じて
また君を探す日々

2023/08/07 (Mon)

[44] 君の場所
詩人:とーれぱすて [投票][編集]

雪が降る少し前
そう、ちょうど今の季節
ここに来たんだ

だけど君は突然高熱を出しちゃって
本当に申し訳なさそうに言ったんだ
「せっかくの旅行なのにごめんなさい」って
仕方ないんだよ 大丈夫なんだよ

でもね弱っている君を見て
僕は 少し笑ってしまったんだ

これから旅行に行くたびに
「今日熱はない?」って真剣な顔で
聞くことになるだろうな

きっと君は少し怒りながら
「ない!!!」って言うんだろうな

ここに来ることを2人の
恒例行事にしてもいいな って

不覚にも弱っている君を
愛おしいと思ってしまった

あの時、ここで描いた未来を
思い出したんだ

君は来ることがあるのかな
ここで何を思うんだろうな

せっかくの旅行なのに
また君を探してしまうな




2022/12/07 (Wed)

[43] こびと
詩人:とーれぱすて [投票][編集]


小さな手
ぴったりサイズのどんぐり

ぎゅっ と握って
よたよたと

転んでも離さず
顔や膝は泥だらけ
あぁ また洗濯物が増えちゃうな

世界で
宇宙で 
一番の笑顔と共にどんぐりがやってきた


僕は僕の幸せを願っていたんだ

僕には小さすぎるどんぐりと
大きすぎる笑顔
大好きな笑顔

その笑顔を守りたいと
思えるようになったんだ

僕は貴方の幸せを一番に願ってる

守りたいなんておこがましいな

汚れても気にせず
まっすぐにどんぐりをもってくる貴方に
僕はきっと
守ってもらってるんだろうな

生きる意味を
ありがとう



2022/12/01 (Thu)

[42] また、冬
詩人:とーれぱすて [投票][編集]

8回目の冬
朝晩寒さが増す日々に
「今日も寒いね」と
君は誰と交わしていますか

言葉の節々に落ちていた影を
抱えながら歩いていた君

赤く染まった夕暮れ
葉が落ち 寒そうな木々を横目に歩きながら私は
また今年も君を按じています


どうか 君を
愛してくれる人と幸せになってください。
どうか 無理をせず
そのままの君でいてください。
私はとても幸せに暮らしています。
暖かく柔らかい風が、
満開の桜を運んでくる春を楽しみに
寒い冬を越すことになりそうです。


8回目の春を待っているとは思えないほど
君が隣にいてくれた

寒いけれど暖かい冬を
未だに鮮明に覚えているのです

本当に






2022/11/17 (Thu)

[41] 会いたい
詩人:とーれぱすて [投票][編集]

のばした手が 
握り返される
私だけの笑顔で

紡がれた言葉 
君の優しさを知る
君の脆さが見える

握り返された手を引いて
ただ君を抱きしめる
誰にも邪魔されないよさせないよ
君が眠るまでこうしていよう
私が起きるまでこうしていて

もっと簡単で 
まっすぐでいいんだ
飾らなくて良いよ
ボロボロな君も 
愛おしいから  

近くに感じる
遠くから想ってる

やわらかなあさひが
今日も夢だと教えてくれる



2022/11/05 (Sat)

[40] 左薬指
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きみをまってる
ずっと ずうっと。

間接的すぎてごめんなさい
一番嫌いだよね。

でもこうするしかないんだ。
ここに、ここで、こうするしか。
君の右手の薬指。私の左薬指。

もし、もしまた2人で会えたなら、
もう言葉なんてなにひとついらないんだ。

ありったけのちからで
ただ君を抱きしめる。
きみをまってる
ずっと、ずうっと。
あの時と変わらないよ。君を待ってる。

えっと、君は変わっててもいいんだ

私は変わらない
いや変わっているんだ、
でも深く深く変わっていない
君への変わらない想い

港で待ってる、ずっと、ずうっと。

2022/09/10 (Sat)

[39] 缶酎ハイのキセキ
詩人:とーれぱすて [投票][編集]

理由もわからない空虚さをアルコールで埋める
ほどよく酔う

お笑い番組をYouTubeで見る
心のない乾いた笑い声が
一人の部屋にこだまする

酔いが覚め始めると
また虚しくなる
理由はわからない

理由をこじつけ
プルタブに指をかける

明日へ向かう
確かな時の進みを見たくて
アナログ表示の腕時計を手に取る

スマホの23:59と、腕時計の23:59

長針が12を過ぎたのを見ながら考える
明日は、心いっぱい元気に過ごせるのだろうか。

なぜこうも、張り切って頑張って生きようとするのか




また、プルタブに指をかける

2019/01/14 (Mon)
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