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1986の部屋  〜 新着順表示 〜


[2] エンブリオ
詩人:1986 [投票][編集]

君の声が聞こえた 僕は
勘違いしていた
まだここにいてもいいんだと
眠っていいんだと

青い部屋に沈む吐息は完璧で
僕の心に射す夢を支配していた

さよならの歌が流れるとき
涙の中で
手を振る君がいたことを
僕がいたことを

恋は何も強くしなかった
なびく稲穂の波を眺めながら
立ち尽くし
立ち尽くし
声は枯れ 草木も枯れ 細く細く

その続きはここで視て 泣いて
愛されたことを 抱かれたことを
背中の温もり 傘を差す腕と硬い唇と
聞き取れない声 遠く叫ぶ

眠ること
目覚めてから喋る
白い部屋で羽の舞う部屋で

2005/01/12 (Wed)

[1] 路側帯に浮かぶ月
詩人:1986 [投票][編集]

帰りが遅くなったので、
怖いなぁと歩いていたら
街燈のない道に出た

月明かりしかない
裏道のような目抜き通り

急ぐことも
迷うこともない
怖いことも何もない
地図さえない平和な道を
僕は一人 一人 ひとり…

気がつくと
あたりには街燈がともり
家の光があふれる道路
いつもの
少しだけ危ない夜道

月を見上げながら
僕は家路を急ぐ

2003/10/14 (Tue)

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