詩人:サエ | [投票][編集] |
平穏が嫌なんじゃない
刺激が欲しいんじゃない
こんな私だから一時満たされても
一向に満ち足りないんだろう
甘えたいのに強がって突っぱねるのは
それでも追ってきてほしくて
手を伸ばして繋ぎ止めてほしくて
少し離れては振り返って確かめる
面倒な私でも構ってくれるか確かめる
幻滅されないか確かめる
馬鹿なくせしてこんな計算高いこと
本当に愛想尽かされたらどうしよう
都内の人気レストランじゃあるまいし
次の予約は3ヵ月先だなんて
気が遠くなりそうだよ
変わらないなんてきっとない
ずっとなんてあるはずない
でも出会い直せたらまたそこから始まる?
甘いだけの時間で満たされる?
詩人:猫のあし | [投票][編集] |
そう
家族といられる事が
君がいる事が
どれだけ幸せな事か
分かっていたよ
そばにずっと居たい
君がいるから頑張れた
平和に時間が流れる事
大切な人と居られる事
これ以上の幸せは
ないんだね
詩人:梅宮 蛍 | [投票][編集] |
幽けき焔が消えたあと
その足跡を想う。
何でも知っていると
そう思っていたのは思い上がりで
僕はこんなにも貴女のことを知らず
知らなかった事にも気づけず
気づいた今、貴女は居ない。
幽けき焔が消えたあと
その足跡を想う。
先行きの伴連れに選んだ感情の
その一片を、推し量る事さえ僕には難しい。
ああ、なんと不甲斐ない。
幽けき焔が消えたあと
何を想えど貴女が還ることはない。
それでも愛していたと
それだけは。
どうか それだけは。
詩人:アサスケ | [投票][編集] |
今日はいいお天気だから
君と手をつないで
線路沿いを散歩しよう
青空に向かって走るような
銀色の電車を見に行こう
出会った日のこと
昨日のこと
これからの二人のこと
時間はたくさんあるよ
いっぱい話そう
君は時々不機嫌になるけど
歌を歌えばほら
笑顔に元どおり
少し小さい手を握って
少し小さい歩幅に合わせて
どこまでも一緒に歩こう
君が眠くなるまで
詩人:あいく | [投票][編集] |
すとすとすとれっちぃ〜♪
すとすとすとえっちぃ〜♪
えっちとすとれっちがだいすきだぁ〜♪
えっちすとれっちわんたっち〜♪
すとすとすとれっちぃ〜♪
詩人:サエ | [投票][編集] |
私が私を嫌うから
私が私を信じないから
誰のどんな囁きも枯れていく
弱虫なのに意地っ張り
多感故に身動きが取れなくて
自分の痛みにばかり敏感で
他人を無意識に傷つける
暗闇のなか ビクビクしながら
棒を振り回しては 一歩進んで二歩下がる
自分を守ることに必死で
周りが見えない子どものよう
一番自分を認めてないのは 私だ
一番感情を雑に扱ってるのは 私だ
何より自分を守っているようで
一番自分を傷つけてるのは 私なんだ
詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
夢より重いものを持てない
小人たちは
現実では俺の手すら動かせない
あんなにも突飛で
サイケな物語
形作って見せるのに
現実ではとんと役に立たないぜ
何もしてないように
目に映るだろ
訂正
視界の隅にも入ってないね
小人はせっせと
望みどおりに形にしては
投影し続ける
とても陳腐な散り方で
目を覚まし
本当は
やりたいこと
いっぱいあったんだ
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
何かに
驚いた時も
驚いたようなふりを
して
見せているように
感じてしまう
「洗濯機から変な音がするの」
「もう、買い替え時だよ」
「子供達の塾の授業料もあるのに?」
メガネのレンズを拭く
そして
掛け直す
アイスクリーム
昨日買ったそれを
冷凍庫から取り出し
舐め回す
船酔いを知らない人に囲まれた
船酔いみたいに
辛い
飼い猫が
何かをせがむように
足に身体を擦りつけていく
後悔と航海
理由の所在を思い巡らせる
いたたまれない衝動
登校と投降
音楽室のメトロノーム
誰にも怯えず
驚いてみたい
詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
泣きべそをかきながら あなたが走る
夕暮れを信じない あなたが走る
君がいま死んだって悲しくないと
強がりを繰り返す負け犬のあなた
夢をover ride!
踏みにじれ全て
もう誰の言葉も信じちゃいけない
悲しみだけ集めて微笑む――
そんな卑怯者になっていいから
夢をover ride!
踏みにじれ夢を
もう誰の名前も呼び捨てにさせない
悲しみだけ集めて微笑む
そんな卑怯ものになっていいから
………………………
《おことわり》
この詩の第2連には、心身に障碍を持つ人に対して著しく配慮を欠く語句が存在しています。
いくら比喩とはいえ、許されることではありません。
よって第2連の掲載は差し止めます。
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詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
延々と虐待の
動画を見せられているような
むごたらしい生だ
虐殺よりマシか?
測れるものか
剥ぎ取られたまぶた
避けて通れず
朝まで眠れず
眠りは浅く
起きても死体のよう
誰が何の為に?
創造も終末もない
想像上の死と引き換えに
誰の何の為でもない生を受け
虚しいけれど
否定的でも止まない声
うるさい
うるさい
うるさい
楽にさせてくれよ
なら
その血塗れの手はなんだ?
爪は剥がれ
真っ赤に染まる指
それでも
無い爪を立てて
もがいている
お前が私がお前が私
本当は苦しむのが好きなんだろう?
うるさい
だまれ
もうしゃべるな!
気が狂うまで
対話に苦しみ
痛み気が滅入り
それでも
誰でもない
虚構の屍を越えていく
死ぬまで苦しめ
苦しむのが生だ
止まない声はない
「私は死ぬから」
(お前は死ぬから)