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[195753] 呟きの果て
詩人:梅宮 蛍 [投票][編集]

無造作に垂れ流される情報に脳がやられる
安易に解き放った言葉は宙を舞って忘却される
悪意のない毒が私を蝕む
右手が腐り落ちてシミになる
指先がシナプスを止め
灼ける陽に脊髄が呻き
また一つ 泥土に沈んだ



その 果て

2019/06/21 00:28



[195748] 街角に佇むように
詩人:梅宮 蛍 [投票][編集]

繊細な花がそこにある
緻密な歌が流れる街
其処此処にあふれる光は
僅かに影を残して 多くを照らす

例えばあなたが悲嘆にくれる時
その影はそっと寄り添うでしょう
例えばあなたが憤りに埋もれそうになった時に
踏み締めた足の下に生まれた小さな影法師のように

そして
笑い 泣き 怒り
そうして楽しむあなたの生が
僅かに影を残して また誰かを照らす

咲く 繊細な花
輝く それは  あなた

2020/03/05 22:09



[195734] 
詩人:梅宮 蛍 [投票][編集]

昇る煙がワンルームの部屋を流れて換気口から逃げていく
生まれる煙と 出ていく煙と
その違いはどこにある
書き出す文字と 読み込む文字と
その違いは

2020/11/30 20:18



[195733] そつがなく
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

便秘気味
トイレットペーパーが
痛い

まだ終われない
このままではいたたまれない

なにもかもいやだ
花壇のカタツムリを一つ残らず
殺してしまう

いや、犯罪者なんかには
なりたい話しではないから
安心して欲しい

夢がある

仕事を
極めたいのだ


2019/06/16 21:04



[195732] 
詩人:EASY [投票][編集]

とても小さい
その、まっさら手で

一体何を
握りしめているの?


わからないこと
ばかりだ


その儚くて
溢れてしまいそうなものに

僕はたぶん、それをした


それくらいのことしか
わからないけど

それくらいのことで
きっといいんだ

2019/06/16 20:47

[195730] 罪はどこにあったのか
詩人:梅宮 蛍 [投票][編集]

ただ貴女が好きだった
ただそれだけだった
気持ちを形にしなかったことを責められるなら
形のないものを見ようとしなかったその目も責めさせてほしい
待ちきれなかった貴女を責める事が出来るなら
迎えに行かなかった僕も責められるべきなのだろう

ただ貴女が好きだった
ただそれだけだった
そこに罪がある事を知るには
僕は『人』を知らなさ過ぎた

2019/06/16 01:58



[195729] 
詩人:梅宮 蛍 [投票][編集]

歩き出す早春に光を見る
希望と共に抱いたのは果てのない夢だった
落とし込んだ影がついて来るものだとは露程も思っていなかった
漫然と歩く足跡に咲く花は無い
種を蒔き忘れたと気付いた時には最果てが目に見えていた
どこまで行っても道は続く
限りある資源を踏みつぶして舗装した道は無限で
限りなく流れる時間は寿命に押し負ける
歩き出す早春に夢を見る

夢はただの夢だった

2019/06/16 01:49



[195727] 身勝手
詩人:高級スプーンあと何年 [投票][編集]

救いのない作品が
世の中に認められているのを
見た時
救われた気がした

月も照明も
どこまででもを照らさない
明るい言の葉と音の裏側
薄暗がりから暗黒へ
まだ見ぬ深海生物に
多様性という名の
スポットライトが当たる
可哀想や面白がる視線を浴びても
素知らぬ顔で
今を生きる

たまたま救われなかった
出会えた偶然に
何を重ねても
黒一色
あなたの現実は変わらない
と言っても
覗き込むのをやめないの

2019/06/14 02:30



[195724] 遅々眠々
詩人:高級スプーンあと何年 [投票][編集]

泥のように眠りたい
凝り固まったアタマを
揉みほぐし
寝付きやすいカラダに
そう望み悩むだけ
過ぎていく時間
出勤するまであと少し

睡眠リズムを改善したい
音程をうまく取れないので
睡眠もうまく取れないのか
などと
くだらない思考が
寝る間も惜しんで邪魔してくる

起きている時間の割に
進捗しない人生
これだけの負債を抱えて
足取りが重くなるのもわかるけれど

ここは嵐の中
明日が来るまでに眠る勇気がほしい
弱る灯火が消える前に

2019/06/13 06:31



[195721] ドアロック
詩人:まろふに [投票][編集]

最後の言葉は「それじゃあ」だった
君は静かに車のドアを閉めていく

遠ざかる君の背中 もう僕のものじゃないと知ってても それでも

口には出せない悲しみがある 伝えきれない想いもある
「幸せに」なんて簡単には言えないよ

最後の夜は短く長くて
互いに語る言葉探しあぐねていた

涙見せぬ君の黒髪 夜明けに差し込んだひかりに濡れてた

黙って車降りて行くのを 待ってるだけの僕のずるさを
許してくれたのは最後の君の優しさ

ドアのロックを外す音が聞こえた

2019/06/11 23:03
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