詩人:gof | [投票][編集] |
たゆたうのは
きのうにすてた鏡のカケラ
都バスに揺られ
風もオルゴールみたいな音色に
渇いたのは世界じゃない
夕闇の町
廃れたスーパーで買ってもらった
メロンソーダ
ただそんなものだけでよいのです
言葉は必要 コトバはいらない
胸の底ではまだ涙は残ってる
振り向いた先に海か太陽か
か細いならば 尖らせればいい
だれか じゃない 君や僕の人生
潤わすのならば あの日の追憶に
きっとある
今夜 メランコリーにまみれても
その端っこに 好きなあの日
好きなあの人のことを 繰らそう
焚こう 呼吸 瞼裏 深呼吸
シーンは 今にだって紡げる
詩人:猫のあし | [投票][編集] |
憂鬱な顔で仕事へ向かう
早足で歩く僕の足元に
ピンクの花が風で揺れてた
少し顔が緩む
優しい北風が頬を撫でて
少し顔が赤くなった
今日も仕事がスムーズに終わりますように
うちのワンコが穏やかな一日を過ごせますように
詩人:こちこ | [投票][編集] |
涙の海を渡ります
冷たい素足で
一歩ずつ
渡り終えても
難しい
風が私を欺くでしょう
苦しい私は
楽しい私
いつかは夢がかないましょう
涙の海は広いけど
日が満遍なく当たり
そのうちに小さくなっていく
子供が遊んでいた
あの海岸の砂
波に乗った
若者たちの、心
どうして生きている
どうして生かされている
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
いつか
暖炉のような詩を詠んでみたい
ログハウス
そこには皆があつまる
しっかりと蓄えられた薪
そのかたわらたには
乳を貪るように吸う何匹もの子犬達を暖かく抱く母犬が横たわっていて
パチパチとたまに薪の焼ける音がする
コーヒーでも紅茶でも、ココアでも好きな飲み物をマグカップに入れて
誰かはテーブルの前の椅子に腰掛けながら、誰かは床で毛布にくるまりながら、あるいは立ったまま
皆、誰かの話しを
時を惜しまず、ただ静かに噛み締めるように聞き入っていて
なにげに、窓の外へと目をやると
白熱電球の灯りが冷たいガラスの向こう側の景色に降る雪を一瞬だけ、幾度となく照らす
耳を澄ますと
語り手の話す言葉の隙間を縫うように
外のもみの木の葉が
風に抗う音も聴こえてくる
気がつけばもう
子犬達のお腹はパンパンだ
すやすやと寝息を立てはじめていた
柱時計の鐘の音が12度
ボーン、ボーン…と
夜のしじまに皆をたしなめるように
鳴り響く
それまで気にもとめていなかった振り子の音が妙に耳についた
暖炉に新しい薪をくべ直す
もう少し皆、暖かくしていってくれ
明日もまた早いけれど
夜はまだ長いのだから
詩人:EASY | [投票][編集] |
幸せにしてくださいって
神に願うのは
私は不幸ですって
神に宣言することだ
幸せになりたいと思うのは
不幸だと思うことだ
究極の天秤は
計りにすらかからない
幸せにならないと
いけないですか?
神様に聞いてごらん?
微笑んでくれるから
そんな決まりはないし
誰も不幸じゃないことを
教えてくれるから
詩人:こちこ | [投票][編集] |
迷いついた 道の奥 赤いトリ 翼のばし
こちらを見つめていたという
ストーリーはそこまでで
見当たらないのは 人の心だ
赤い羽散らばる 白い地の上
絨毯を行く 使用人は何を思うの?
日本に生まれた 赤いトリ
外のことは知らなくて
飛んでいきたく なりゃせんか
雲の中は暖かい
そんな夢を見た朝に
夜まで踊れる身体なら
赤いトリを捕まえて
抱きしめ壊してしまえばいいか
愛し合うのが怖いのか
恋し合うのが嫌なのか
針を刺し合う トリ同士
私とあなた 出会うまま
詩人:猫のあし | [投票][編集] |
こんなに心細いのに
また朝がきて、同じようで違う1日が始まる
僕は そんな1日を 大切に大切に過ごそうと思う
僕の幸せは 僕自身である事なんだから
大切な毛むくじゃらのパートナーと
ゆっくり歩んで行きたい
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
俺は瞬きたい
ごめんなさい
何つかぬはじめから
ないがしろをうらやみ
何かととどこおってきたころから
もうずいぶんたつ
水を飲みたい
きれいな水をかみしめながら
あたらしい
こうかい
しょっぱいうみ
のどがかわく
傷の痕がズキズキする
気がつかなかった
詩人:猫のあし | [投票][編集] |
大丈夫だよ
負けないで
あなたはあなたでいればいい
自分に素直でいて
優しさを失わないで
辛い時こそ笑顔を失わないで
大切なものが たくさんあるんだから