詩人:gof | [投票][編集] |
ああ惰性で
11月は ため息と尽きて
カサブランカ きみは
誰もいない国の 季節の変わり目で
好きで はじめたギターも
パンのアロマには敵わない
なんて
なんて 綺麗な宝石だと
過去の瞳は ノスタルジーを請う
無理に笑えなくても
唇と花言葉で 今日を例えたならば
報われる恥も失敗も苛立ちも
名もない海の 夜の果てで
さららと 流され揺蕩うように
明日ならばきっと 明日ならばきっと
呼吸しよう 瞼を閉じよう 哀かんじよう
詩人:こちこ | [投票][編集] |
何が得意 何が不得意
全部ができなきゃなんて嘘
決められているの?
誰が決めているの?
完璧になれって言う人に言おう
そんな人いません
失敗しちゃいけない仕事
失敗もあるよ
誰かのせい?
自分のせい?
うまく行った仕事
それもあるよ
誰のおかげ?自分?
みんな同じでないのに
考えてることは違うのに
テストの答えは一つだった
じゃあそれは
間違ってたんじゃないの?
いろんな気持ち
言えない気持ち
言いたい心
流して歌って
表してごらんよ
詩人:EASY | [投票][編集] |
それは掲げるほど
大それたものじゃない
それは伝えるほど
回りくどいものじゃない
シュプレヒコールの循環は
意味より瞳に語りかけ
淡い光りで水面に映る
僕はただ
そうおもう
すべては
すべてと同じくらい
声にすることも
出来ないくらいに
果てしなく愛しいと
詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
魚を捌くのだって躊躇するのに
きみから心臓を取り出すなんて無理だ
鼓動ひとつ分の振動
皮膚を叩く
ポップアップする血管と感傷
「エモい」の3文字で終わらせたくない
終わらせたくない気持ちこそ
吐き出しきれない衝動焦燥
流れ出る止まらない
まるで轢き殺された猫や鳩
フローリング真っ赤にコーティング
臓物ぐちゅぐちゅ左胸
ぼくはきみにずぶずぶ
普段は見せないあそこに触れる
どくんどくんと跳ねない魚
まだ捌いてもいないのに
詩人:羅憂里 | [投票][編集] |
見えるものしか見えないから
もうダメだなって思った
確かなものを求めて
考えるだけ考えて
思考は溶けていくだけ
私は形を失う
I lost shape of myself
私のことを見つけて
そんなワガママ寒気がするね
私は私だけ
I only have myself
特に無いけど
今日も生きてるんだよ
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
だだっ広い畑の稲穂の穂先に
トンボが止まろうとして
降りた間際
そのまま真っ二つにさらりと裂けて
風にばらけた
君は「向こうへ行く」
と言った
僕は「そうか」
とこたえた
へしゃげたビールの空き缶を
90gのビニール袋に何袋もまとめ
売りに行く
大切なスターウォーズの前売り券を
縦に二つに裂いて
片方はわたし
もうこうかいしないうみに
ただよっている
おたがいの
はずだった
詩人:理恵 | [投票][編集] |
ゆら ゆら ゆれる 月
水面に反射して
きら きら 光る 星
打つ波にかき消された
希望なんてないよ
ふわり 空 とんで
どうか神さま
暗い夜を包んで
やさしい夢を見た
あの子のなみだ
飲み込んだ
ただそれだけを 歌ったの
ゆら ゆら ゆれる 目が
世界のすべてを見たように
きら きら 光る 道
見失ったと嘆いてた
きっと みんなそう
思い込みたくて
ひとりぼっちの
孤独 抱え悩むのは
果てない夢を見て
安心したいの
わかっていた
もうそこには 行けないんだ
どうか神さま
何度願って泣いたの
やさしい夢を見てたい
どうか神さま
何度願っても結局
やさしい夢を見た
あの子のなみだ
消し去るの
ただそれだけを 知ってたの
2018.11.12