詩人:やま | [投票][編集] |
心からありがとう
君の言葉で癒えていく
それでもね
渇いてしまうとこあるんだ
下らないとは言わないが
つまらない男かもな
もっともっと面白い詩残したいさ
後の世のために子供たちのためにね
これで一息時分のために
またいつか綴ろう。
今宵はこれにて御免。
詩人:EASY | [投票][編集] |
君は仕事に熱心だ
良くも悪くも熱心だ
君は金になんちゃらだ
良くも悪くもなんちゃらだ
才能とか努力とか
大体そんなことを言う
子孫に残す何かとか
法律の話しとか
節約の方法か
恋する為の方法や
あらゆる分野のテクニック
春の昼間のピクニック
色々分析した上で
それでも僕は恋をする
それでも分析する僕を
僕はとても大嫌い
それくらいに跳ね飛んで
僕は君が大好きだ
詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
君の白いブラウスが寒そう 夏の日の図書館
小説の本棚の前から ずっと動かないね
──何を探してるの?
──恋愛のカタログ?
見つかるよ 君なら
純粋だけど弱くない
君の意志の瞳の正しさを 僕も真似てみよう
▼
▼
少しきつくウェストを絞った 紺のスカートから
貸出しのカードを取り出して カウンターに置いた
──二週間有効の
──恋愛のテキスト
小さめの活字の
ちからを君は確かめる
君が読んだ世界のひろがりを 愛が満たすだろう
──────────
この曲の失敗……タイトルが早口言葉になってしまったこと。
詩人:EASY | [投票][編集] |
物理学者と哲学者が
机を挟んで対峙する
その斜め後ろでは
経済学者も待機する
その更に右下の方では
その妻たちが対峙する
その更に正面から見て
少し左側の方では
その妻たちが作る
スクランブルエッグが見えて
その味を吟味したい僕は
その更に右側に位置して
それ故の温かさに
酔い知れようとしている
西陽が好きな人間だ
詩人:たかし ふゆ | [投票][編集] |
五月が終わる前に
終わらせておきたいことを整理しようと
生暖かい街へ出る
トーキョー
灯りの無い路
脇に寄せられていた猫の死骸
迷惑メール
矢継早
目に入ってくる定まらない気持ちたち
瞬く星の
何百年も前の光への恍惚
ベイルート
今ここに居ない人達の
日本に居ない無数の人達の
同じものへの眼差し
あられもない生と死が
国という違いだけで突き付けられる
はたして平等とは
実体の無い正義と願いが渦巻く
嘘が救う世界と無縁でいられる僕らの
在らざる善
生きているということを
あらゆる夜の中に見る
僕の眼
整理できずに破り捨てた「ラヴアンドピース」の詩片
よろけそうになる
風の音の喧しさ
詩人:理恵 | [投票][編集] |
喉が焼ける
キャンバスに書きなぐった点描が
返り血みたいに私を染める
ねえ、ねえ
あの空を覚えているでしょう?
みどりと言う名の青い鳥が
羽ばたいて窓から消えた
もう、視界がぼやけて見えないの
黒い夜に沈んでしまいそう
深く深く底のない色の中へ
息できないよ、ママ
一番愛してほしかった
あなたに愛してほしかった
人間じゃないものね、私
あなたが言ったのよ
私は人間じゃないって
肩叩きも意味ないの
朝起こしたって意味ないの
ネーネの方がいいものね
あら、これもあなたが言ったのよ
新たな干潟に思いを馳せながら
モーニングコールでもしてもらえばいいわ
私の命より結果オーライの単独事故
あなたと一緒にいてはいくつ命があっても足りないわ
さよなら
私、10年前から血の繋がりなんてないの
そして新しいATMを見つけたわ
不要な口座は閉めただけ
さよなら
精神をすり減らすだけの関係でしかない
死んで、なんて高望みしないから
もう関わらずに生きたいわ
だから
2018.5.21
詩人:たかし ふゆ | [投票][編集] |
透明な時間は二十代までにしか与えられていないのに、エントロピーは何処までも膨脹していく不思議さ
はたして、時間とは一体何なのか?
物語の膨張
心の膨張
言葉の膨張
色々なものが膨脹していく中で、俺は何処の誰と、どれくらいの人間と繋がっていけるのか
人間だけが、膨張を続けない
詩人:理恵 | [投票][編集] |
空気が膨らむ熱帯夜に
金魚はかぷりと空気を吐いた
青い宇宙で燃えるのは
屑と化した星のかけら
どんどんどんどん飲み込まれて
ブラックホールは底なしの闇
そうよ、どんどん増幅して
ためてためて溜め込んで
誰も彼もが我を忘れたとき
青い宇宙は砕け散る
熱い熱い助けて助けて
もう誰も叫ばないよ
声さえ出ないほど喉を焦がして
息ができないほど気管支を傷つけて
ほら、騒々しい音がする
みんなみんな怒りの中
椅子を投げて、机を蹴散らして
スケープゴートは止まらない
誰もいない熱帯夜に
みんなみんな叫んでる
静かな真っ黒の中で
白い空を叫んでる
ほらまたブラックホールは
星屑を集めてる
砕け燃えちり星の見る影もない石屑を
集めて集めて集めて
そして、宇宙は砕け散る
終わらないよ
今夜は終わらない
明日も終わらない
宇宙の怒りを集めて
何度だって
そこに存在するロストワン
2018.5.17.Thu
詩人:EASY | [投票][編集] |
風は静けさと共に
この部屋に同居して
僕はそれらを取り繕い
ほどけやすそうに結んでいる
外に向かって膨らんだ
真っ黒なカーテン
いつもは僕の足に触れ
イライラするのに
そうであればあれで
なんだか寂しい
不老不死が空しいことと
同じじゃないか
全てがうまく行ったら
愛することが出来ますか?
風は静けさと共に
そう言った
形のあるものは
いつか朽ち果てる
「ずっと一緒にいたい!」
「永遠はないの!」
それなりのことは
それなりの意味で
それなりに秘密に
僕たちはしている
外に向かって膨らんだ
真っ白な僕ら
そうであればあれで
なんだか愛しい
時は静けさと共に
この星に同居して
神はそれらを取り繕い
ほどけやすそうに結んでる
詩人:EASY | [投票][編集] |
欲に駈られる人間達を
僕が好きな理由は
10回に3回打てば
良いバッターである理由と
ほとんど同じだ
晴れた日に空が青いのを
僕が好きな理由は
監督が出すバントのサインが
普通過ぎるのと
ほとんど同じだ
どうしようもないのに
君が好きな理由は
ワールドシリーズ第7戦で
サヨナラボークをする理由と
ほとんど同じだ