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[194568] 傘の中
詩人:清彦 [投票][編集]

どれだけ平然を装っていても僕ら

お天気は操れないさ

空は怪しい雲行き



結局、

偶然に出会って

恋に陥ってかき回す無様


水たまりに映る僕の姿は

乱れる景色、恋模様?

そうだ、それは虚妄に偶像なのだと

噛み締めよう

今度も

これからも何度でも

雨が降るたびに



恋よりも愛で


優しい諦観の眼差しで


すべてを眺めていこう



そこに咲く紫陽花のように

感謝も恨みもないね

ただ、憂い、慈しみ、彩りを演じる


それでも

その美しさに心を奪われて

ほんの少しだけ立ち止まった

雨の中

遮断する傘の中




2018/06/16 07:16



[194565] 終始
詩人:EASY [投票][編集]

始まりのない処で

僕たちは
終わろうとしていて


終わりのない処で

僕たちは
始まろうとしている



始まったと思うことは
終わりにさえ満たないし


終わったと思うことは
始まりにさえ満たないのに



始まりから終わりへと
僕たちは騙されて


騙されることの代償に

君に恋してみたりする









2018/06/13 20:44



[194564] 
詩人:EASY [投票][編集]

君のことが好きな理由を
説明するのは難しい

それはまるで


風が心地良いことを
哺乳類じゃない先人に

説明するかの様なもの



思い通りに行かないことを
説明するのは難しい

それはほとんど


スラム街に降る雨を
その街に住む少年に

説明するかの様なもの


2018/06/17 11:24



[194560] いいえ、サイダーではありません。
詩人:高級スプーンあと何年 [投票][編集]

締めていたのは
首じゃなかった
探していたのは自分じゃなくて
内側から鍵を掛けられて入れない
自分の部屋だよ
だから
行きたくもない旅に出なくちゃ
探しものはこの手の中に
だからいくら探したって
他に何も出て来やしないのに
みんな前を向いて
みんなに倣って前へ
いつまでも続くわけがないと
ガタがくるのをひたすら待って
昨日の失敗を繰り返しては
子どものような嘘を吐いて
怒られる不毛
そりゃあ上司も禿げるわな

諦めていたのは
君じゃなかった

2018/06/12 01:31



[194558] 必ず
詩人:EASY [投票][編集]

君は恋を

するかも知れないし

僕も恋を

するかも知れない


でも君が

愛されなくないことになら


僕は

必ず愛することがある

2018/06/08 20:08

[194556] 摂理
詩人:EASY [投票][編集]

君を好きな理由は
僕には分からない

もっと分からないことは

それを知りたがる君だ


2018/06/08 19:40



[194554] 詐欺知
詩人:EASY [投票][編集]

よく俺の電話番号が分かったな?

色々調べたからな


まるで人工知能だな?

俺たちも、そういう時代だからな


金が欲しいのか?

まぁ、そういうことだ


それで、何が出来るんだ?

何でも出来る
女だって買えるし
美味い飯も食える
借金だって返せるしな

まるで人工知能だな?

ああ、そうさ
俺たちも、そういう時代だからな

2018/06/06 21:02



[194553] 此の世は生々しくも痛々しい
詩人:鰐句 蘭丸 [投票][編集]

俺の知るこの世界の狭いこと小さいこと

俺の知る人々のなんと生々しくも痛々しいこと

耐えられないニュースにも慣れてきた

あちこちにころがる孤独に躓いては転び擦りむいて

誰も見向きもしない

とばっちりを避けんと見て見ぬふり

俺の知るこの世界の美しくも醜いこと

否定と肯定のマイノリティ

孤独が幸せだと雑踏のなか殺されていく

意識のあるまま死んでいく

幼子の行方なき泣き声

もう

生きていても楽しくない

そう思わせる世界に

誰がそうしたのだろう

俺の知る世界って

こんなだったかなぁ

2018/06/06 16:01



[194552] コーヒーショップ
詩人:EASY [投票][編集]

その小さなタッチパネルから
手を放すんだ

イヤホンも外そう

煙草は全て吸い付くし
雨に濡れない理由を問いただそう


スケジュールは白紙にして
流れるボサノバに体を揺らし

一瞬だけ目を合わそう


こんな平日の昼前に
誰も言葉を交わさずに

コーヒーを飲みあった仲じゃないか


ボサノバはビートルズに変わり

僕は、コーヒーに溶けた

2018/06/06 11:55



[194551] 更地に泥を塗る
詩人:高級スプーンあと何年 [投票][編集]

好きな人の好きなものが
自分も好きである確率を
求めて導き出す頃には
別れを告げられて
好きな人の好きな曲だけが
変わらず部屋に流れている
違う
そうじゃないんだって



雑感
ひどく断定的な
けれど限定しない
パッケージングされた
可愛さを
おもいおもいに引き裂いて
柘榴の断面みたいな集合体
そこまで
見えていなかった
立体的に客観視せず
正面だけを見て
それがあなただと判断してしまっていた
見るからに甘そうだったから
過ぎ去った今も苦い思い出だ

2018/06/05 01:05
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