| 詩人:たかし ふゆ | [投票][編集] |
五月が終わる前に
終わらせておきたいことを整理しようと
生暖かい街へ出る
トーキョー
灯りの無い路
脇に寄せられていた猫の死骸
迷惑メール
矢継早
目に入ってくる定まらない気持ちたち
瞬く星の
何百年も前の光への恍惚
ベイルート
今ここに居ない人達の
日本に居ない無数の人達の
同じものへの眼差し
あられもない生と死が
国という違いだけで突き付けられる
はたして平等とは
実体の無い正義と願いが渦巻く
嘘が救う世界と無縁でいられる僕らの
在らざる善
生きているということを
あらゆる夜の中に見る
僕の眼
整理できずに破り捨てた「ラヴアンドピース」の詩片
よろけそうになる
風の音の喧しさ
| 詩人:理恵 | [投票][編集] |
喉が焼ける
キャンバスに書きなぐった点描が
返り血みたいに私を染める
ねえ、ねえ
あの空を覚えているでしょう?
みどりと言う名の青い鳥が
羽ばたいて窓から消えた
もう、視界がぼやけて見えないの
黒い夜に沈んでしまいそう
深く深く底のない色の中へ
息できないよ、ママ
一番愛してほしかった
あなたに愛してほしかった
人間じゃないものね、私
あなたが言ったのよ
私は人間じゃないって
肩叩きも意味ないの
朝起こしたって意味ないの
ネーネの方がいいものね
あら、これもあなたが言ったのよ
新たな干潟に思いを馳せながら
モーニングコールでもしてもらえばいいわ
私の命より結果オーライの単独事故
あなたと一緒にいてはいくつ命があっても足りないわ
さよなら
私、10年前から血の繋がりなんてないの
そして新しいATMを見つけたわ
不要な口座は閉めただけ
さよなら
精神をすり減らすだけの関係でしかない
死んで、なんて高望みしないから
もう関わらずに生きたいわ
だから
2018.5.21
| 詩人:たかし ふゆ | [投票][編集] |
透明な時間は二十代までにしか与えられていないのに、エントロピーは何処までも膨脹していく不思議さ
はたして、時間とは一体何なのか?
物語の膨張
心の膨張
言葉の膨張
色々なものが膨脹していく中で、俺は何処の誰と、どれくらいの人間と繋がっていけるのか
人間だけが、膨張を続けない
| 詩人:理恵 | [投票][編集] |
空気が膨らむ熱帯夜に
金魚はかぷりと空気を吐いた
青い宇宙で燃えるのは
屑と化した星のかけら
どんどんどんどん飲み込まれて
ブラックホールは底なしの闇
そうよ、どんどん増幅して
ためてためて溜め込んで
誰も彼もが我を忘れたとき
青い宇宙は砕け散る
熱い熱い助けて助けて
もう誰も叫ばないよ
声さえ出ないほど喉を焦がして
息ができないほど気管支を傷つけて
ほら、騒々しい音がする
みんなみんな怒りの中
椅子を投げて、机を蹴散らして
スケープゴートは止まらない
誰もいない熱帯夜に
みんなみんな叫んでる
静かな真っ黒の中で
白い空を叫んでる
ほらまたブラックホールは
星屑を集めてる
砕け燃えちり星の見る影もない石屑を
集めて集めて集めて
そして、宇宙は砕け散る
終わらないよ
今夜は終わらない
明日も終わらない
宇宙の怒りを集めて
何度だって
そこに存在するロストワン
2018.5.17.Thu
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
風は静けさと共に
この部屋に同居して
僕はそれらを取り繕い
ほどけやすそうに結んでいる
外に向かって膨らんだ
真っ黒なカーテン
いつもは僕の足に触れ
イライラするのに
そうであればあれで
なんだか寂しい
不老不死が空しいことと
同じじゃないか
全てがうまく行ったら
愛することが出来ますか?
風は静けさと共に
そう言った
形のあるものは
いつか朽ち果てる
「ずっと一緒にいたい!」
「永遠はないの!」
それなりのことは
それなりの意味で
それなりに秘密に
僕たちはしている
外に向かって膨らんだ
真っ白な僕ら
そうであればあれで
なんだか愛しい
時は静けさと共に
この星に同居して
神はそれらを取り繕い
ほどけやすそうに結んでる
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
欲に駈られる人間達を
僕が好きな理由は
10回に3回打てば
良いバッターである理由と
ほとんど同じだ
晴れた日に空が青いのを
僕が好きな理由は
監督が出すバントのサインが
普通過ぎるのと
ほとんど同じだ
どうしようもないのに
君が好きな理由は
ワールドシリーズ第7戦で
サヨナラボークをする理由と
ほとんど同じだ
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
幻影が顔を出し
こっちを向いて笑ってる
その、こちら側では
命を肥やしにして
人々が
畑を耕している
空の美しさは
空前絶後であり
限界まで達した
表面張力のように
その瞳は潤っている
紀元前から続くジェスチャーは
まるでゲームのように
僕たちを虜にして
幻影に顔を出し
そっちを向いて笑ってる
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
本当は分かっていたって
そんな素振りは見せない
我慢比べを
しているだけさ
そこにある
ほんの少しの木漏れ日に
僕は恋をする
春の癖に生意気に
寒かったりする今日は
たまの休みに歯医者に行って
歯を抜いたりしてる日だ
今日は、お酒と入浴は
どうか、控えてくださいね
先生はそう言った
僕は僕らしく
入浴は避け、お酒は飲んだ
君のことが好きなのに
それを避け、君を好きでいる
いつもの僕と
同じことだ
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
君のことを
好きでいてもいいですか?
閻魔大王みたいな奴に
僕は呟いた
ダメって言われたって
僕は好きでいるつもりだけど
いいって言われたとしても
どうしていいか分からない
僕に分かっていることは
君を好きになったことを
とても幸せに
思うことくらいだ
だから
君のことを好きなことは
僕にとっての
永遠の秘密であり
宇宙全体にとってさえ
永遠に秘密だ
| 詩人:とーれぱすて | [投票][編集] |
年に一度 きみと会う日
きみはまた あかいふく
まじめなことは 一つも言わない
それがきみの強さ
それがきみの弱さ
年に一度 きみと会う日
きみはまた 何度もめぐすり
あのときと かわらない
きみの 優しい目
きみの 悲しい よこがお
年に一度 きみと会う日
きみをまだ おもう
まいかいおなじ わたしの願い
きみが 知りたい
まいかいおなじ わたしの願い
きみが 知りたい