詩人:如月 ちゃこ | [投票][編集] |
大丈夫だよ
そっと抱き寄せて
背中を撫でてくれる貴女
大丈夫だよ
そっと髪を撫でて
何も聞かずに包み込む
大丈夫だよ
貴女のそばにいると
僕は
無垢な自分に
還れる気がした
詩人:如月 ちゃこ | [投票][編集] |
貴方に近付きたくて
飲めなかった珈琲も
ブラックで飲めるように
頑張ったんだよ?
貴方に近付きたくて
お化粧やお洒落も
貴方に似合うように
勉強したんだよ?
貴方に近付きたくて
一生懸命頑張ったのに
この想いを伝える前に
手が届かなくなった
貴方に近付きたくて
貴方に触れたくて
貴方に想いを伝えたくて
でもほんとはね
ただ
貴方に笑っててほしいだけー…
詩人:IKUMI | [投票][編集] |
今日幼なじみが亡くなった。
自殺。
もう独りは嫌だと言う遺書を
書き残して…
私が…殺した。
ごめんな…
独りにしてごめん。
本当は…仲直りしたかった。
でも、お前のこと心底信用してたから
許せなかったんだ…
頼むから…逝くなよ。
言ったじゃんかよ…
「先に死んだりしないよ、約束!」
その言葉にどんなに救われたか…
縁切っていてもそれくらいは…
守ってくれよ…
頼むよ、戻って来てくれよ…
沢山話したい事あるんだよ。
何より謝りたいんだよ。
お前と行きたい場所もある。
紹介したい人沢山いるんだよ…
私のせいでいなくなるなよ。
こんなクズに負けるなよ…
病気でも何でもないんだから…
戻って来てよぉ…
自殺なんか一番しちゃいけないだろ…
いつも止めてくれたじゃんか。
私はお前にそれだけ支えて貰ってたんだ。
ごめんな、ごめんなさい…
今更でごめんなさい…
詩人:理恵 | [投票][編集] |
彼は筆を止めた
見上げた塀の上には猫が一匹
つまらなそうに歩いてる
彼はうつつに夢を見て
描き続ける意味を考えた
全てが彼次第の世界で
勇者は勇敢に戦った
手にした秘宝は勇者の願いを叶えて
砕け散った
破片は砂に埋もれたまま
数百年が経って
もう、その存在すら誰も知らない
物語の終わりに
勇者の笑顔すらなくて
誰も見向きもしないまま
日常は流れてく
H28.1.6
詩人:mimi | [投票][編集] |
もしも願い事が一つ叶うのならば
あなたの毎日が幸せであってほしい…
あなたのために何も出来ないわたしは
あなたの幸せを祈るだけ
他に望むものは何もない…
貴方が幸せならば…
今日はあなたを思い出す
あなたのお誕生日だから
たった一言だけ…おめでとうを送ります
詩人:46 | [投票][編集] |
冷たい空気と香りが包み込む
毎年長袖を羽織っては毎年さ迷っている
みんな好きだという金木犀
私も好きになれたなら
香りは思い出までも漂わせる
ちょうどこんな季節でした
忘れられない思い出を
金木犀と名付けるほど
こんな香りの季節でした。
詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
見つけようと思えば
幸せはどこでもある
こころ開き思えば
恋人はそこにいる
こすもすに会いに
長袖のシャツと自転車で
行こう
君の瞳 乾くように
ポケットは今日は
空っぽでいいよ
コンナコト
ずっと続くはずない
■
■
昨日のこと思えば
今日のことがくもるから
冷たい風が告げる
季節を受け容れよう
あの人はきっと
お見通しだから心配は
ないよ
今日言わなきゃ 損しちゃうよ
小細工はナシで
不器用でいいよ
コンナコト
ずっと続くはずない
小細工はナシで
不器用がいいよ
カタオモイ
ずっと続くわけない
――――――――――――
詩人:鰐句 蘭丸 | [投票][編集] |
小学5年生の頃引っ越した先の小学校の同じクラスの女の子の夢を見た
正しくはその女の子の現在の彼女と出会う夢だった
最後に会ったのは26年前だが
その頃はお互い22、3歳
彼女は東京で劇団に在籍して役を獲得しては各地の公演に出演していた。
一度だけ彼女の出演する舞台を観た
ショックだった
舞台の上の彼女は輝いて
目に目蓋に脳裏に焼きついて
何年も俺の中に住んでいた
俺と彼女は付き合ってる訳ではなく
文通相手だった
わずか一年ほどしか居なかった小学校の同級生だった彼女はいわゆる優等生
勉強もできて運動もそつなくこなし
副学級委員長だった
たった1年間だけ同級生だった俺に転校してきてまた転校していった先の俺にクラスを取りまとめて手紙をよこしてくれた
正直、転校生の俺は虐めの的だった。
生徒からも先生からもその頃子供なりに世の中ってなんて酷いんだ、怨んでやる…
なんにも出来なかったけど、その頃の悔しさは大人になるにつれの強さ根性みたいのに変わっていった
クラスのみんなが手紙くれたのはそれきりだったが、彼女は進んで俺を文通相手に選んでくれた。
あからさまに慰めみたいな同情のようなものだとも思いながら
お互い成人するまで文通は途切れながらも続いた
俺は叶わないと思いながら彼女に恋していた
無様な劣等生の無様な文通相手への恋
26年前、東京に住む彼女に一度だけ会った
劇団の事務所が入っているビルのエレベーター前で
ほんの数分今では覚えてもいない
そんな事 おしゃべりとも言えない会話をして
彼女は忙しそうにエレベーターで事務所へ消えていった
そのひとコマを写真に収めた
今もアルバムに綴じてるはずだ
夢にもどるが
相変わらず可愛げのある優しい顔立ち
少しやつれていた
俺の夢の中の彼女は重い病気を患っていた
歳の離れた年配の男性 彼女の夫なのか
別れ際 その男性から彼女の生命が永くないことを聞いた
別れの言葉を交わして背中を向けて歩いて行く彼女は泣いていた
俺は夢の中
彼女を求めてさまよった
彼女には夫があるのに
さまよっている最中に目が覚めた
Facebookで彼女を探した
元気そうだった
それでよかった
よかった