| 詩人:如月 ちゃこ | [投票][編集] |
目があった
言葉を交わした
手が触れた
貴女には
なんでもないこと
でも僕には
特別なことで
その些細な
積み重なりが
僕の中で
ゆっくりと
僕だけの貴女を
造り上げてゆく
| 詩人:如月 ちゃこ | [投票][編集] |
シアワセ?
あたしのそばで
貴方は微笑む
シアワセ?
あたしを抱きしめる
貴方の腕の温もり
シアワセ?
微笑むより
抱きしめるより
言葉をちょうだい?
貴方がもし
あたしといて
シアワセなら
あたしの想いに
言葉で応えて―…
| 詩人:如月 ちゃこ | [投票][編集] |
出逢った時
貴女のそばには
僕の知らない
誰かの存在
諦めるべきか
想い続けるべきか
それとも―…
苦しくて
切なくて
打ち明けた
貴女への想い
受け止めて
共有を許された
二人だけの秘密
触れたいのに
壊しそうで
触れられない貴女
今も変わらず
貴女のそばにいる
僕の知らない
誰かの存在
貴女を僕に
奪わせてくれたら
僕は貴女に
触れられるのに
苦しくて
切なくて
手が届いたはずの貴女は
僕にはどこか
遠い存在になった
| 詩人:如月 ちゃこ | [投票][編集] |
苦しむ貴女の姿を
ただ
みつめるだけしか
できないのなら
この声も
この腕も
僕は
要らない
苦しむ貴女の姿を
ただ
みつめるだけしか
できないのなら
僕には
貴女をみつめる
この瞳だけが
あればいい
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
ここに来て
ようやくこんな事を思うのだ
いいことも
悪いことも
起きたことはなく
ただ単にそれは
起きただけの出来事で
それを
どう思うのかが
僕たちに許された
唯一の道なのだと
いや
許されたというのは
誤解を生むかも知れない
言い方を変えれば
全ては
ただの思い込みに過ぎないのだから
いいように捉える?
そうじゃない
ただ深く
笑えただけだ
| 詩人:猫のあし | [投票][編集] |
僕はどうしようもなく不器用で
どうしようもなく弱くて
どうしようもなく自分勝手で
人を傷つけ
自分を投げ出して
気づけば時間だけが
あっという間に過ぎていた
まだ僕には人生が続いていて
時間も刻み続けているなら
僕がここにいる意味
生きている意味が知りたい
今何をするべきか
もう答えは出てるはずなのに
分からないの
| 詩人:46 | [投票][編集] |
昨日の当たり前が消え去った
昨日の私はいなくなってた
望んでいたわけではないけど
ずっと満たされていたわけでもないから
空っぽに感じる今を心底嫌うわけでもない
一からのスタートなんて言ってしまえば
私の口からは贅沢すぎる思考
朝も昼も夜も淡々と流れていく時間に
あなたという存在が染み渡っていく
一旦置いていたかった愛の言葉も
今は足りないくらい体に巻き付けていたいくらい
やっと呪いからとけたのか
それとも今まさに悪夢に犯されているのか
失ったものに悲しんでいる今が罪深い
気づいて有り難みを感じる私は罪深い
何もやる気が起きないこんな日は
何もしないで流れる血を想像する
これでも息をしている私の意味は
意味なんて何もないと分かりきった大人は
とても生きづらい
| 詩人:猫のあし | [投票][編集] |
僕の進む先に
何かつかめると信じて
必ず何処かに辿り着くと信じて
歩き続ける
歩いていく
例えその先が
今より苦しくても
求めていたような結果じゃなくても
もう立ち止まらないよ
きっと
この短い時間の中で
僕に出来ることは
自分の決めた道を
信じ続けることだ
| 詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
まだ明けぬ暁に
窓を叩く風
海へ続く小道に
鶴の羽が散る
忘れないでほしいと
思うような人
鶴が輪を描くように
別れ告げた人
飛ぶならば速く飛べ
見るならば狭く見よ
小さすぎる翼は
かなぐり捨ててしまえ
■
■
いたのよそこに鶴が
……信じないでしょう
谷へ吹く風に乗り
ゆるく去っていった
くぐれる虹はあるの?
弱気な鳥には
幸ある人はいるの?
愛さない人に
あとから悔やむよりも
今この時始める
雲よりも高く飛び
あの鶴を驚かす
どこまでも飛んでいく
─────────────
虹をくぐる、でもう一篇。
縦読みは、第2連の2文字目で、たにぐちともこ。
弱起で作曲されているので、楽譜の文頭は2文字目になる。
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| 詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
・
心はいつも
嘘を重ね着して強くなる
逃れられないならば
何度でも歌う
虹をくぐる鳥よ――
黄泉を恐れぬ蝉よ――
その閉じた目で
私のために泣いて
◆
記憶を秘めた螺旋を ※1
刃物よりも恐れてる
冬に蒔かれた種の
契りを疑う
海をわたる蝶よ――
枝を棄てた鳩よ―― ※2
その醒めた目で
私の体を見て
――あんまり美しくないね――
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※1……遺伝子。
※2……ノアは洪水のあと鳩を放つ。水が引いていないうちは、オリーブの枝をくわえて帰ってきた。
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