| 詩人:清彦 | [投票][編集] |
じりりじりりと
うんざりするほどの暑さと
目を覆うようなアスファルトの照り返し
夏の喧騒、嫌でも流れる汗を
手で拭ってさ
木陰に隠れて見上げたら
緑葉の彼方、青空が
もう、暑さにも慣れたよねと
微笑んだ途端、明らかに
時間は経ちすぎてしまっていたようだ
通り過ぎていったはしゃぎ声
ひび割れて横たわる
蝉の抜け殻
| 詩人:清彦 | [投票][編集] |
人は過ちを繰り返す
信号待ちの交差点
本当はいつ飛び出したっておかしくない
もう、呆れるくらいに
幾度となく繰り返した痛みだ
出会う時はそう、突然
嫌な予感と並行して進む
その場任せの楽しさ、欲情
君を見ながら、でも今度は
僕は自分自身も見ているよ
どーしてか今までだってさ
上手いこといったりいかなかったり
どっちにしろ
出会いには欲望が付き添いで
愛しさに痛みは常だってのにさ
わかっていながらも何度もホラ
また自殺するみたいに僕は
美しい空と水平線の見える崖に
向って歩いて進んでる
集中して、よく感じてみな
ここには風しかないよ
僕を暗い渦へと誘う
轟音と突風
容赦なく叩きつける
春の嵐のような痛みだけが
| 詩人:鰐句 蘭丸 | [投票][編集] |
二十歳の誕生日おめでとう
お前には何故か母親は居ないが
この日が来るのを俺は
お前が生まれる前から待っていた
親ってなんだろな
子供のため
自分の分身のため
失う
お前も失ってきたな
俺のせいだ
でも
なんとかこの日に漕ぎ着けた
嬉しいぞ
離れてはいるが
そして 生きているかどうかわからないが
お前のお母さんも祝ってくれているはずだ
きっとそうだ
おめでとう
ありがとう
| 詩人:あいく | [投票][編集] |
よくあるたとえ話で
明日世界が滅びるとしたら
貴方なら今日一日何をしますか?
ってやつで
あるある話が
「あたいTDLであそびまくる!」
「ばっかだなぁ明日世界滅びるなら
TDLの人だって仕事なんかしねーよw」
「あそっかぁw
あはははははw」
「そーだよw
あはははははw」
でまーそかなって納得しそうですが
わたくしそーわ思わない
世の中にわ君たちの想像を絶すほどに
まるで息を吸って吐くくらいに
さも当たり前のことのように
誇り高く生きる人々もいるという事を
おそらくその人種の人々わ
たとえたった一人の来場者であったとしても
夢の国にやってきたお客様のために
夢の国を稼働させていることでしょう
ゆーても極限状態でのもし話です
正直考えるだけ馬鹿々々しぃんですがね。。。
| 詩人:gof | [投票][編集] |
ニューミックス
形を成す声明と生命
姿を変えてもきみはきみのまま
あるがままにしか存在しないんだよ
腐った口説き文句で 捨てられたメアド
アスファルトに夏の轟音が籠るから
恋人たちは残忍な所作を示す
ただ今を生きるというなら
他人様の云う価値観など
あってないようなもの
ビールのんで寝てしまってもいい
困った顔の愛しい君様が
おもいっきり叩いた後に
抱き締めてくれたならいいのになあ
ああ ニューミックス ニューミュージックス鳴らせ
シンセサイザー 新参者
新鮮な線と瞳で
繋がってしまう恋人たちのメロディよ
| 詩人:gof | [投票][編集] |
身を屈めて
ベランダから街のネオンをみてる
壮大な物語が蠢く傍で
ぼくはアイスクリームを欲しがり
あの夕暮れとおじいちゃんに
買ってもらったメロンソーダを
ああ そんな物に涙が出そうになって
ぼくはいい大人の歳にもなって
なにを望む なにを欲しがる
ただ、きみと出会えて
それだけで選ばれた命として
まだ先は永遠のようにあるじゃないか
憎しみなんて 怒りなんて 妬みなんて
くそくらえ くそくらえだよ
血液の脈々を意識してみよう
明日には映画をみにいこう
無限にある絵の色 想像してもまだ足りない
ありがたく ありがとうと 抱えよう
きみに大好きって伝えよう
伝えたい 伝えようとするまなざし
ただそれだけで
| 詩人:gof | [投票][編集] |
オルガンにサヨナラと描いた
鮮明な赤
海のそばで捨てられた子猫
微睡みに現れた君は
ぼくの何を示してくれたの?
ガランとした部屋に
壁はグレーじゃいけないよね
花を花を薔薇を
朽ちない命のルージュで描くんだ
名前をローマ字でね
| 詩人:gof | [投票][編集] |
雑草は命のありさま
この悲しみを
きみが丸めた紙くずの深淵を
わだかまりを夏の水溜りへ
さらう さらう さらう
慈しみの最中に
プラスチックのハート型よ
声がまだ出せるなら
まだある 明日はある
| 詩人:清彦 | [投票][編集] |
鏡越し、想像を上塗りしていく様
そんな幾層もある何処か節目に
文明を否定したくなる時もあるさ
「一体何の意味があるわけ?」と
今日も誰かに呆れられてる
カランカラン鳴る氷が溶けるほど喋って
しかも自分だってそう思うんだから
まるで救いようがないね
素敵な音楽にはいつも
安定と不安定が繰り返されて
好きだったあの君へ
まっすぐの様に、あの頃の様に
五感が記憶へリンクする
年を取ったもんだね
全てを笑うことしか出来なくなって
生き抜くように抗うには
もう社会に子慣れすぎたかもしれない
僕は実のところ今でも
人の精神は自由だと信じたいんだ
「神は死んだ」
笑い笑われながら言ったのか
また、人の世、この暮らし
経済活動の隅っこで
孤独な人が集い音楽が流れるBar
迷える群衆、あての無い旅
酔いもあったのかなおぼろげに
煙草の煙が幾重にも重なって
あの時、叶えたかった君との暮らし
そんな未来の幻が見えた気がした