詩人:遥霞 | [投票][編集] |
あなたにもらった幸せは
まだわたしを包み込んでる
あなたの愛は
海のように大きくて、深くて、あたたかい
あの日見た
やさしく穏やかで、
愛の溢れるあの笑顔を
まだ忘れられずにいる
そんなふうに愛されたことがなかったから。
そんな愛をもっている人に逢ったことがなかったから。
それなのに
あなたのその笑顔をくもらせてしまったのはわたしなの?
今日だって
こんな澄んだ青空の下で太陽に背をむけて
あなたはいったいどこを見てるの?
詩人:ℒisa | [投票][編集] |
ママは諦めたりしないから
目を背けたりしないから
必ずあなた達を幸せにするから
どんなに生意気言っても
いつか反抗期を迎えても
いつだって愛しているから
そのためなら
なんでもするから
なんだってするから
詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
薄いボロボロの翼は
ただたゆたって
ぼんやり気持ちを移ろわせ
胎児はヨードチンキの泡
鼓動の連鎖
あー
笑ってる
だけど
夜を
夜を
夜を
更けさせるのでした
詩人:あゆみ | [投票][編集] |
美しい空を鳥になって飛び立つ
自由へ何処までも飛んで行きたい
こんな薄いボロボロの翼でどうやって風に乗ろうか
私はいつになったらあの美しい鳥のようになれるの?
空を見上げるだけの日々は寂しさを加速する
生きているから
いつかは綺麗な翼が生えてくるのかなぁ
今日も空は美しい
薄いボロボロの翼で
いつでも飛び立てるように
私は今日も風を感じながら歩き続ける
詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
エールを注がれ
花が咲く
華やかなあの夢を見て
いつか実を結ぶこと
信じて念じて種を植えたんだ
坊主頭が掻き鳴らす
絶望よ、さよならだとか
長髪を振り乱して歌う
四畳半のダイヤモンドだとか
応援歌が何より好きだった
満天の星とインターチェンジ
高速を疾駆する光も
嘘みたいに真っ直ぐな友情も
どれもこれもが心に響き
脳天直下
停止しかけた己を揺り動かす
あなたがブルーハーツを好きだったように
わたしもナイフを持って立っていたかった
暗い帰り道
顔の見えないヘッドフォンの少女が
金属バットをフルスイング
流線型の後頭部を直撃
もう少し早く死んでいれば人気も出たかなあ
特に名前を知りたくもない雑草だって
アスファルトの抜け目から
花を咲かせているっていうのに
どうして芽吹きもしないんだ
笑顔を知ってるダンデライオン
紅茶に入れるシロップはふたつ
何度でも立ち上がるヒーローは
どこにでもいる失敗作だったのに!
同じじゃないのか
何が違うんだ
努力の数が違うんだ
夢破れても
張り裂けない胸
心臓破りの坂を見上げるだけで
明日
また明日と先延ばし
間延びした願望充たすため
あくびした
眠りに就いた
いつしか夢は悪化して
見るたびうなされるように
あんなに嬉しかったエールも
今では残響
銀河の終着駅まで乗り過ごしたぼくよりも遠く
とても遠くに来てしまったし
遠く
とても遠くに行ってしまった
並み居る強豪相手にひとり立ち向かう
戦士のような応援歌だったなら
ここから逆転
満塁ホームランは打てなくとも
金属バットもヘッドフォンも失ったとしても
身一つ
不細工に格好良く戦うんだろう
硝煙 葛藤 血飛沫舞って
最期の一滴まで抗うんだろう
こっちが応援したくなるくらい
だけど
現実は
雨に濡れれば風邪をひく
大切な人が死ねば悲しい
夢破れれば立ち尽くす
そんなにうまくいかないや
どうしよう
どうすればいいんだろう
これから先
聴く耳すら持たなければ
それでも
胎動するものは?
「ほら、また蹴ったよ」
この左胸を衝き動かすのはナニモノなんだ!?
詩人:タンバリン | [投票][編集] |
感じないぜ
何も感じないぜ
犬が皮膚病でも、痩せこけていても
猫がヨタヨタで、目ヤニたくさんでも
考えはしない どちらがましかなんて
君が申し訳なさそうで
不安げで俯きがちでも
考えはしない、どちらが上かなんて
ヨードチンキの泡
生まれては消える
白く濁ったぶんは、雑菌があるらしい
もう慣れちまったよ、多分良い意味で
俺は感じないぜ、そんな事よりも
微笑んでおくれ、犬も猫も人も
まあるい顔して、笑いかけて欲しい
考えもしない。感じたくもないぜ
それよりも皆 ホッとしておくれよ
顔が歪む程に
ストレスなんてそこらじゅうにあるさ
お金の次は身分、逃げ場もない気持ちでいるのか
感じないぜ
何も感じないぜ。
まあるい顔して、笑っておくれよ
詩人:村和緒 | [投票][編集] |
ダーツを投げると
必ず洗濯機や扉が返って来た
ような気がする
ダースベイダーの横顔が
印象的で
撮影ツアーに出かけた
演歌のカラオケカセットで
五木ひろしと森進一を
イヤフォンを通して
聴きながら撮影していた
火曜日であった
蒲公英や雛罌粟などを
撮影しようとして
雛罌粟は忘れていた
詩人:さみだれ | [投票][編集] |
狂ってしまえ
人類掃討なんて優しい
私はいつだって死ぬさ
お前が見ているのなら
この心を作りやがって
世界を見下してしまえ
全部なかったことにして
私を生んでくれたら
壊してやる
狂ったんだ
壊してやる
私を生んだんだ
焼き付けてやる
お前が選んだ世界を
その「幸ゆき」を
望みを叶えたぞ
理想的な死を手に入れたんだ
私はなんにだってなれる
俺をあの子に会わせてくれる
世界はなんてことなかった
単純にして愚行
ありふれた物語に
私は死んでいく
骸骨兵が
斧を持って
新芽をおがす
殺したい
私は死んでいく
嘲笑に似た
楽園の声が
遠ざかって
私を1人にする
殺せ
詩人:矢野元晴。 | [投票][編集] |
真っ直ぐどこまでも
続く一本道
それを覆うように
青々とした草原が広がる
細く伸びた道の先に
白くキラキラ輝く川が
広がっている
眩しくて、その先が見えない
けど、その向こう側に
あなたが居るなら
僕は迷わず渡れるよ
詩人:夕空 | [投票][編集] |
揺れる
触れる
濡れる
零れ落ちていく
1つ2つ3つ
静かに
あどけなく
拡がり満ちていく
留まることはなく
溢れては溢れ
零れては揺れて
拡がっては崩れていく
変わり続けていくのに
変わることはなく続いている
終わることのない夢
夢を見ることのない滴
停まることはなく流れていく
始まりのない終わりの始まり
夢は夢を見て
いづれはここに戻ってくる
光に満たされ零れ落ちてしまう
溢れては揺れ
揺れては流れて
またここに
1つ2つ3つ
留まることはなく続いていく