| 詩人:さみだれ | [投票][編集] |
幻想は雲の間に見える
たった一粒の星に等しい
私の世界にはもう
それは見えないのだろうと思う
月の位置も知らないのだから
君の表情などわかるはずがない
ここには私だけがいる
ただ
ただ
続きを失った物語は土に帰る
種にもなり得ないだろうに
見つからないように息を潜め
覗きこめば死んでしまいそうで
だからもういいんだ
ひとりきりでいいんだ
君の声がする
それは言葉だろうか
なんでもいい
寝たふりでもしていよう
幻想は雲の間に見える
一粒の星に等しい
私の手にいっぱいになるには
とても小さすぎた
それを大切にするために
君の手が必要だったんだ
魂魄の長い旅路が終わる
君の声が
ずっと聞こえていた
| 詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
キミの傷の深さは
ボクには 分からないけれど
キミと同じ立場だったら
ボクもきっと 傷ついていただろう
明かされた真実 知らなかった秘密
それでも はにかんで見せていた
あの笑顔 今は痛々しくて…
どうして あの日
一言 キミに声を掛けなかったんだろう
どうして キミの気持ちになって
考えることをしなかったんだろう
分かるだなんて とても言えないけど
なにかサインがあったかもしれない
気づけたかも知れないのに
ボクも 周りも なにひとつ
してあげられないまま
静かに キミは
いなくなってしまったんだね…
| 詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
そこまでいいひとがいないって
わかってる
さっきまでわらっていたのに
またいかりがこみあげてくる
なにをしんじて
だまされたようなきもちになるのか
じぶんでもわからない
じぶんすらわからないのに
どうして
またしんじてしまうんだ
あなたもわたしも
わらってはうらぎられては
くるしんでいる
そこまでいいひとがいないせかい
それまでなのに
それからも
いまもまた
どこかでだれかをしんじては
いきをしている
| 詩人:村和緒 | [投票][編集] |
珊瑚を見に行ったら
巨人に出会い
電気を消されてしまって
トイレで立ち往生した
勇気を持った矢が飛んで来て
トイレの中で
魚のムツを食べた
いいねばかりをしていたから
電気を消されたのかも知れないと
戸に書きつける
反省の文に
美味かった二八蕎麦の
昼餉を思い出して居た
| 詩人:ユズル | [投票][編集] |
手に入れたものは
どれだけあるだろう
あれがほしい これがほしい
求めてきたもの
たくさん
まぶしく見えたのは
目には見えないもので
持っている人 持っていない人
ほんとうに
わけられるのかな
こんな
こどくなぼくも
いつか誰かに 響くのかな
心の底から
あいしたい
| 詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
君がもし扇風機だったなら
壊れても買い換えないでいる
君がもし紙パックのカフェオレなら
いつまでも飲まずにいる
君がもし人間だったなら
壊れても
腐っても
キスもせずにそばにいる
そんなはずないよね
そんなはずないのにね
どうしてか
笑ってしまうのは
私が北極星だから?
あなたがコンパスだから?
君を見つけるために生まれ
見つけやすい位置に君がいた
そんなはずないよね
そんなはずないのにね
どうしてか
笑ってしまうのは
| 詩人:ふくざわゆいと | [投票][編集] |
もし 騙されていたとしても
あなたに 裏切られていたとしても
これまで 一緒に過ごせた日々は
かけがえのないものだから
あなたにとっては 退屈で
どうでもよかったかもしれない
私を堕とす 芝居だとしても
この恋いが ニセモノだとしても
私の気持ちは 本物だから
簡単に 変えられない
嫌いになんてなれないよ…
ありがとう さようなら
私 幸せでした
| 詩人:ai | [投票][編集] |
不自然に反対に回る秒針から見えてた
何処かの誰かの高層マンション
不揃いに灯る オレンジや白
洒落たウッドブラインドから漏れる灯り
何の疑いもせずにあそこの住人は
しゃぶしゃぶを食べる様な
アットホームが浮ぶと
幼少期の寂しい音と同じリズムで
胸がイガイガ鳴った
静かすぎる真夜中のバイパス
乾いた風に乗って青い車を走らせる
規則正しく並ぶオレンジの灯り
灯されたり 影たり 交互に 繰返し
このまま消えてしまえたい
胸が イガイガ イガイガ
そんなとき
イガイガと同じリズムの
気の利いたスロージャズ
カーステレオが優しく喋り続ける
これは たぶん、
好きさ
ずっと
静かに