詩人:どるとる | [投票][編集] |
南の風が今 吹いていく
色とりどりの 紙吹雪
思い出を 鮮やかに 飾ってく
ヤシの木の下でシエスタ
幸せが あとから駆けてくる
夜が 来て
あたりは 真っ暗闇
白い 君の
君の 首筋に 牙を立てて
その 美味しそうな
血を飲み干すのよ
光と影の スタッカート
終わらない夢は
ここにあるよ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
見上げた空に 雪がちらほらと 舞うように降って
誰かが呟く 今年はホワイトクリスマスだって
柄じゃないのに 手なんかつないじゃって
愛の言葉を ささやく クリスマスは
人を 浮かれさせるね
僕らはつぶれた店の屋根の下の明かりの側で いつまでも終わらない 話をした
どちらからともなく言い出した
キスでもしませんか?
べつにいいけどなんて
ロマンチックじゃないけれど
僕らにはこれくらいが合ってるんだよ
乾燥でささくれた 唇がふれると少し痛い
でもあとからやってくる温もりが縮こまった心をじんわりほどいていく
白いリボン 結んだプレゼント 中身は指輪 君に 渡すつもりだ
値段を見てびっくりしたままの顔で
君に会ったら どう言うのかな
なんてね くだらないこと 考えてる
手編みのマフラーでいいよ 君らしく不器用で
手作り感満載の 60点の出来映えの
見上げた 空に 雪が降る夜
誰もが空をただ見上げて
見惚れるように 笑うだろう
明日の朝には 積もってるだろうな
天気予報では 積もる予想です
今が渡すタイミング つまらないものですが
君が笑ってくれるなら それは何よりのプレゼント
君が好きな観覧車に乗って
そこから眺めた街並みは きれいだった
でも僕には 君のほうがきれいで
気づかれないように 見つめて
気づかれないように恋をしたよ
どちらからともなく言い出した
キスでもしませんか?
べつにいいけどなんて
ロマンチックじゃないけれど
僕らにはこれくらいが合ってるんだよ
乾燥でささくれた 唇がふれると少し痛い
でもあとからやってくる温もりが縮こまった心をじんわりほどいていく
プレゼントを 僕も もらったよ
それは 愛する人から愛する人へ 贈る
かけがえのない 永遠の 誓いの口づけ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
白い雪が屋根まで高く積もってる
子供達は夜を今か今かと待っている
雪だるまをつくろう 雪合戦もしよう
でも 忘れないで
今の気持ちを このときめく瞬間を
クリスマスってだけで どこか特別な夜だ
恋人もいないけど 通りを歩くだけでも
楽しい気持ちになるよ
だから 今日は 僕にとっても特別な夜だ
まぶしい明かりの 中へ駆けていこう
寒そうに 襟を立てて 歩いていく
サンタクロースに何をお願いしたの?
聖なる夜の 終わらない よもやま話
暖炉のそばで 聞きたいな お父さんとお母さんのなれそめを
クリスマスってだけでなぜか 浮かれ気分だ
プレゼントもらえるわけじゃないけど 心に何かもらったよ
きっとそれはお金では買えない贈り物
にぎやかな 声がする 方へ駆けていこう
遠い昔の ことを思い出していたんだよ
枕元に 提げた 靴下
次の日の朝には プレゼントが入ってた
あの日のときめきは今でも忘れない
きっと今はもう 手に入らないときめきだ
でも今夜あの日と同じときめきを
子供達は 期待してるんだろう
クリスマスってだけで どこか特別な夜だ
恋人もいないけど 通りを歩くだけでも
楽しい気持ちになるよ
だから 今日は 僕にとっても特別な夜だ
まぶしい明かりの 中へ駆けていこう。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
似合わない優しさで 不器用に微笑んで
手のひらに落ちた花びらは春のしらせ
まだ少し早い春の訪れを 教えていた
どんな言葉に代えても 伝えられない思いがある
君がくれた そのすべてを何があっても忘れないから
同じ時間を 過ごして同じ思い出を 重ねていく毎日の中で
少しずつ色褪せてく命 いつまで元気でいれるかな
わからないけど いつまでも この気持ちだけは変わらないでいたい
「愛してる」
読みかけの本に挟んだ 栞の代わりに 桜の花びら
二人で行った 場所
写真には 撮らない
その代わり胸の中に 刻まれる 形のないメモリー
夜明けの 街に 昇る 朝日が 照らしたのは 明けるはずもなかった夜
君が くれたんだよ 生きる喜びを
一人にひとつ与えられた 限りある時間の中で
命には誰にも 等しく 終わりが用意されてて ひいきなどない
だから当然僕はいつか死んじゃうんだ
僕の頭にあるのは君を幸せにすること
涙は 僕を強がらせるから だから強くいたいときは泣かないよ
だって泣いたら 優しい君は 一緒に泣いてしまうから
僕は君を 笑顔にするために 生きている
だから 君を泣かせるわけにはいかない
強く 笑うんだ
強く 笑うんだ
君がくれた そのすべてを何があっても忘れないから
同じ時間を 過ごして同じ思い出を 重ねていく毎日の中で
少しずつ色褪せてく命 いつまで元気でいれるかな
わからないけど いつまでも この気持ちだけは変わらないでいたい
「愛してる」
詩人:どるとる | [投票][編集] |
生きたいと 思う
だけど
死にたいとも思う
いつでも
そのどちらかを行ったり来たりして
生きたいと思うように笑って生きている
死にたいと思った昨日の自分を
なかったみたいに生きている
人の 優しさにふれて 死のうとした自分を恥じた
手首に走る 傷跡をそっと 撫でた
いつの間にかただ生きていることがうれしくて 泣いている
人を 好きになる
だけど
人を 嫌いにもなる
いつでも
そのどちらかを 決めかねて 迷ってる
気づけば また誰かを好きになっている
でも気づけば また誰かを嫌いになってる
小さなことで 心と心が離ればなれ
いつでも僕を 傷つけるのは僕と同じ人で
そして僕を助けてくれるのも僕と同じ人
どちらか選ぶなら 僕は人を 憎むより愛していたいと思う
人を簡単に 傷つける人もいる
人を殺めてまでお金を欲しがる人もいる
そんな中で 何の見返り気にせず
誰かを思い 絶えず誰かに 注がれるまなざしがある
人の 優しさにふれて 死のうとした自分を恥じた
手首に走る 傷跡をそっと 撫でた
いつの間にかただ生きていることがうれしくて 泣いている
だから もう少し 生きてみよう
また 明日笑えるように。
詩人:猫のあし | [投票][編集] |
真っ青な空が
暗くなってく
きみの影が
大きくなっていく
真っ暗な闇は
嫌いだったね
どんなに暗くても
どんなに淋しくても
きみを見つける人は必ずいる
きみが目を背けなければ
見失わないよ
だから逃げないで
目を閉じないで
必ず
見つけるから
詩人:理恵 | [投票][編集] |
悲しい気持ちは引きこもり
2年ぶりに外に出た
そんなことないよ!
こんなに素晴らしいことがあるじゃない!
もっと楽しいこと考えようよ!
悲しい気持ちはまたお部屋に帰る
楽しい気持ちは一緒に遊んでくれない
憎い気持ちは攻撃的だからビクビクしちゃう
そして悲しい気持ちは存在しなかったことにされる
仲が良いのは死にたい気持ち
でも死にたい気持ちも引きこもり
たまにネットで連絡取ってる
引きこもりだからなかなか会えない
でも
もしも現実で一緒になったら
自殺しようねって約束してる
きっと受け止めてくれるのは
深い海の底だけだから
H28.11.28
詩人:どるとる | [投票][編集] |
冬は 春を待つあいだのしばしの我慢
寒さも慣れたら心地よくなってしまう
氷の張った水溜まり覗きこんで
逆さまの空と 惚けた顔が 映る
白い吐息を 口元にまとわせながら
夜が明けるのを じっと待っていた
ほんの少しの切なさが 胸を焦がして
うまく言葉に出来ない気持ちになる
絶え間なく重ねた声は 春に届くかな
蕾を抱いた 木々の枝先に願いをたくす。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
遠く離れる あの人に 伝えられることはあるだろうか
手紙にしても 言葉にしても 伝えたいことが 多すぎるから
せめて あなたが 私を忘れてくれますように
抱いた思いは 何かの間違いなんだと嘘をつく
あなたが 私を思うように
私もあなたを 思う
今は 遠く 離れていても
いつかまたどこかで会えたなら
そのときは 笑って
過ぎた昔を 語れるように
なくしものはいつまでも 見つからないほうがいい
そのときの 悲しみまで 思い出してしまうから
重ねていく時間は 誰にとっても永遠じゃない
そんな わかりきったことが この世界のすべてだ
通り過ぎてく雨に 降られて
傘もなく 立ち尽くす駅のホーム
オレンジ色の 空がよく見える場所で
雪が降るのを待ちながら
時を さすらう風になる
一年後、十年後、百年後
会えないかもしれないし
会えるかもしれない
そのときは 僕も歳を重ね
おじさんになっているだろう
君はわかるかな
あなたが 私を思うように
私もあなたを 思う
今は 遠く 離れていても
いつかまたどこかで会えたなら
そのときは 笑って
過ぎた昔を 語れるように。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
見えないものばかりだろうこの世界は
雨は降るだろう 見えないまぶたの裏に
聞こえない音に 耳をすますように
見えない光に目をこらすように
そこにあると 仮定して
意味なんてもう なくしている
タイトルのない物語は 続く
フィルムは 退屈な日常を映し続ける
残酷な 最後でも 拍手で慰めれば
それは 虚ろな 世界に似合いの
苦し紛れのハッピーエンド。