詩人:夕空 | [投票][編集] |
ふと見上げると空
月明かりが足元を照らしている
どこを歩いていたか?
どこに向かって歩いているのか?
どこから来たのか?
すぐに忘れてしまえる
空を見上げて歩いていても
空には辿りつけないって誰かが言ってたけ
陸は海に阻まれ孤島
何処までもあるいていても孤島
回り続けるだけで
船でも作らないと孤島からは出れない
でも
宇宙船を作らなければ地球からは出れないし
宇宙にでても宇宙船からはおそらく出れないから
同じではないけど似たような感じ
ここから何処まで歩いていけるかな
ここから何処までで休んでしまうか
まぁそんなに歩き続けてる訳じゃないんだけど
ふらふらしてみてるだけ
そうここには色々な景色が見れるだけで
そこには行けない
空を見上げてみるけど
空の外には行くつもりがないし
この孤島から出るつもりもないんだから 歩いてみてるだけ
先を急ぐ必要があるわけじゃないそんな時間
それだけ
ふと空を見上げて
そこに月があって
道を照らしてる月明かりに
ふらふらと歩きながら
歩き進み不思議とは思わない
それだけの時間
そこには私がいて空があって
道を歩いてる
月明かりに誘われるように歩き疲れて
空と月にちょっと見放されて
空を見上げているって話
目的地はすぐここにあって
何処からでもそこにある
でもここからだけじゃわからないから
少しは歩いてみたら解るかもよ
空って何処から何処まで空
きっとそこには何もない
空を見上げている私がいるだけで
空はそこにはないんだろうなぁ
詩人:どるとる | [投票][編集] |
燃えるような茜空 黄昏に染めて
渋滞の道で 信号待ちしている
夕日の反射光 眩しくて目を細めた
やっと動き出した 渋滞にほっとする
開けた窓から 覗く空は もう
焼け焦げたみたいに真っ暗で
イメージだけで遠くへ行ける
自由は いつも僕に手招きしてる
ため息の多い 毎日だけど
揺るぎない思いひとつ
落とさないように 風に乗るグライダー。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
寒さをごまかすように話をつなぎながら
白い息を吐き出してどこまでも歩いた
終電を少しばかり 過ぎたあたりの
駅の近くのコンビニ 雑誌コーナーで立ち読みした
窓の外には 終わりのない闇が広がっている
宛のない 想像で 隙間を埋めながら
不安をどうにかしてかき消そうとした
へとへとになるまで歩いた
疲れはてて もう何にも考えられない
見上げた空に 星をひとつ見つけた
若すぎる僕は 鋭い感性に 振り回されてた
寒いねってわかりきったことを
わざわざ言葉にするのはなんでだろう
雪でも降りそうな 寒い夜には
誰かのぬくもりが ありがたい
何をすればいいのか それさえ曖昧だ
僕たちは 宛名のない手紙のようだった
行き場なんか ない
頼りないのはわかってるさ だけどそれでは 心許ない
手のひらに 伝わる熱で じんわりと
かじかんだ手が 温められてく
この気持ちはなんだろう 名前をつけられないなあ
言葉では 伝わらない 気持ちは なぜ手をつなぐだけで簡単に伝わるのかな
海を照らす 灯台のように
道に迷わないように 光を届ける道しるべ
それが 君だと気づくのに時間は かからなかった
宛のない 想像で 隙間を埋めながら
不安をどうにかしてかき消そうとした
へとへとになるまで歩いた
疲れはてて もう何にも考えられない
見上げた空に 星をひとつ見つけた
若すぎる僕は 鋭い感性に 振り回されてた。
詩人:来永 | [投票][編集] |
どんなに意地を張ったって
心閉ざしても
貴方の声
貴方の温もりは
全部私を
ありのままへと
包んでしまう
偽りの笑顔を見せる事なんて
容易かったはずなのに
貴方には偽りを
見せたくないんじゃなくて
偽りを作れないの
素直な思いをぶつけても
貴方は笑っているから…
ねぇ。何処にも行かないで
もう貴方しか
見えないの。
貴方じゃなきゃダメなの…
詩人:どるとる | [投票][編集] |
手の届かない 空に伸ばした小さな手
空を見上げれば あまりにも僕はちっぽけで
踏み出した一歩が 簡単にぬかるみに埋まる
お金や愛に 困った時は
親や友達が助けてくれる
人生に 迷った時は
自分が自分を 助けるしかない
行き先なんて そんなのは 元からないよ
この道は ただ地面に根を張り 伸びるだけ
目的なんて そんなのは 言い訳なんだよ
意味のない 人生に生き甲斐を 押しつけて
この世界に 産み落とされた
この 悲しみを 笑い飛ばすだけ
風にたゆたう花のように
生まれ持った この体と心で
思いのままに 声を歌にするだけ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
いつの間にか降り出した雪がちらほらと
どこまでも伸びた道に 白い絨毯を広げて
誰もが そわそわしながら待っていた
夜がついに やっとことさやって来たんだ
吐き出す息で 冷えきった手を温めて
凍えないように コートの襟をピンと立てた
壁に寄りかかって 見上げた夜空に
流れ星がひとつ 駆けていった
願い事は 言えなかったけれどいいんだ
待ち合わせてる 君に出会えれば
名前も知らない どこかの街で
なれそめも 知らない人たちが
恋に落ちて 手なんかつないだりして
クリスマスの夜を 思い思いに過ごしてる
サンタクロースはいるかいないか
わからないけど もしもいるならば
今夜くらいは奇跡を起こしてください
泣いてる暇もないくらい 笑って 過ごせたならいいな
大人になってからはクリスマスなんて
年末の忙しさに 忘れてしまったりする
カレンダーを見てやっと今日が
クリスマスイブだと気づくしまつで
いつもは受け取らないポケットティッシュ
出し抜けにメリークリスマスと 言われた
寒い中ティッシュを配って 白い息 吐き出すあの人にも恋人がいるのかな
だとしたら 仕事が終わったら 恋人に会いに行くのかな
段ボールいっぱいのティッシュ
その一つ一つにあるドラマ
受けとる人と受け取らない人
無視をする人や睨んでくる人
段ボールが空になる頃 恋人に電話を入れる
路地の陰に隠れて 会う約束を取り付ける
少し遅れるけど 走って行くから待ってて
そんな会話が イメージできてしまうんだよ
受け取ったその時の笑顔は きっと
恋人に会える嬉しさの あらわれだろう
だとしたらありがとうと 言うべきだったかな
なんてことを考えながら ティッシュで鼻をかむ夜
聞こえないけど 少し遅れてありがとうと寒空に呟いた。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
何の前触れもなく
落ちてくる思いに
うなずいたのは
昨夜の出来事で
名前も知らない
誰かの死を
知ったのは
今朝のニュースで
どうでもいいよ
忘れればいいよ
消えればいいよ
跡形もなく
ただ過ぎてく時間に追われていた
途中で 入れ替わった
僕が追われるほうだ
カメラは写すだろう明日の 世界を
そこに笑顔があるなら
惹かれてしまう 涙があるなら
レンズの向こうに 現実を映すよ
嘘偽りのない 今を伝えるよ
戦地の土に骨をうずめて
平和を 誰より 願いながら
その礎に なれたならと。
詩人:波瑠樹 | [投票][編集] |
僕は、探している
何を?かなんて分からないさ
あの日街中で、不意に聴こえた
懐かしい歌…
あぁ…
忘れようとして
焼き付いた歌だ
何故だ 心臓をえぐられる様な
切なさと悲しみに
膝が崩れ、肩が震え
涙が溢れた…
拭っても拭っても零れ落ちる
人間の涙だ
ありふれた毎日の繰り返しを
僕は空っぽのまま
ただ生きている
僕は、ただ生きている
僕の感情は虚無だ…
けれど、時折
呆れるほどの人間臭さが
僕を駆り立てる
僕は矛盾している
生と死を同時に求めるは
限りなく
矛盾しているのだ…。
あるいは
それらは表裏一体
なのだろう。