詩人:どるとる | [投票][編集] |
銀河を走る 列車の窓から見える
小さな 光は 君の住む町の明かりかな
夜を包む 目には見えない透明の風が
オブラートのようにすべてを 包むよ
どこにも行けないんじゃなくて
ただその術を知らないだけ
それらしい理由や宛なんか なくても
目の前を遮るドアを開ける勇気があれば
どこにでも行ける さあ旅立ちは今
目には見えない 切符を拝見
「ご乗車の際は 夢を見ることをお忘れなく」
宮沢賢治がくれた 言葉たちを集めて
風の又三郎や カンパネルラに会いに行く
月面に 降り立つえんぴつのロケット
原稿用紙を 埋めていくのは無限の想像力
眩しくて 目をつむった瞬間に
世界は 一秒ごとに変わるから
舗装された道やレールなんか なくても
柔軟な発想力とイメージひとつあれば
世界には果てなんかないんだろう
僕が吹く口笛は 未来まで届くかな
大切なことだけは 何があっても忘れたくないから
先の尖った えんぴつは 削れて 削れて
やがて小さくなる
持てなくなるくらい小さくなったら
ここらが潮時だと あきらめるだけ
それらしい理由や宛なんか なくても
目の前を遮るドアを開ける勇気があれば
どこにでも行ける さあ旅立ちは今
目には見えない 切符を拝見
「ご乗車の際は 夢を見ることをお忘れなく
詩人:どるとる | [投票][編集] |
右も左も わからない路頭に迷った 僕らは
今日を ただ生きるため 生きている
財布の軽さや 給料の低さを
言い訳にしながら
夜な夜な 語り合った
安い酒で 酔いつぶれて
帰り道の見上げた空に ひときわ輝いた星が
優しくて 泣きそうになったことも
そんなこともあったねと 思い出す
引き出しの 奥にしまわれた思い出
ビデオショップの 成人コーナーの棚
裸の姉ちゃんが 露な姿のパッケージ
負けを認めたくなくて いつまでも
駄々をこねるばかりのティーンエンジャー
迷える子羊たちは いわば被害者
夢を持たせられて 裏切られたと 腹を立てる
ギターケースに詰め込んだ夢は
汚れた 僕のせいで泣いている
今の僕に何が出来るんだろうか
路上で一人 歌うミュージシャンは
愛を ただあるがまま歌ってた
繰り返されるアイラブユーには
どれだけの思いが込められてるのか
夢を持たせられて 裏切られたと 腹を立てる
ギターケースに詰め込んだ夢は
汚れた 僕のせいで泣いている
今の僕に何が出来るんだろうか。
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回り続ける 世界の掟で 僕らはまた
長い夜を 越えて たどり着いた
その場所で 朝を迎えるだろう
変えたばかりのカーテンを開いて
まだ出会ったことのない風に
吹かれたら 新しいドアを開けよう
回る ものは全て
その足元に 影を抱いて 在るらしい
気まぐれな 風に乗って 涙の落ちる音を合図に走りだそう
基点を軸にして 世界を見渡すコンパス
きりがない間違い違い探しをしよう
見つけられるかな 隠された 違いを。
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僕が漕ぐ自転車の 車輪が回って
歯車が噛み合ってくみたいに
進んだり戻ったりしながら
しだいに広がる道の先を見てる
雨上がりの 夜明け
無数の星が 降る
泣きながら 笑う君を僕は見てる
ささやかな 喜びをゆっくりと味わって
図鑑にも載ってない場所に憧れて
やたら 夢見がちな少年になって
言葉は僕にはどうも足かせで
世界を狭くする 思い込みに相違ない
世界の全てを記した世界地図にも
載ってない 場所は自分で見つけなくちゃ
どうやら ルールとは誰かを縛るためにあるものじゃないらしい
だから星の巡りについて 考えたところで
ただそうであるというだけで
僕らは答えだけを 知らされているだけ
雨上がりの 夜明け
無数の星が 降る
泣きながら 笑う君を僕は見てる
ささやかな 喜びをゆっくりと味わって
味わい尽くしたら
空の皿に 新しい
世界が また 盛りつけられる
箸を伸ばして 食らいつこう
それが未知を知るということ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
かじかんだ手 寒さのせいで動かない
終電間近の夜 遠くで鳴る踏切の音
宛もないまま ただ同じ場所をぐるぐると 行き交うばかりの日々
言葉に出すには まだ恥ずかしい思いだ
だけど いつかは言葉にしなければいけない思いだ
長いこと仕舞ってた思いをポケットから出した
打ち明けてからしばらくの沈黙のあと
君は静かに口を開いて 泣きながら待ってたよと 顔をほころばせながら
二人は寒空の下で長いキスをした
ささくれた唇が 寒さを物語ってる
買ったばかりの 煙草に火をつける
君は今何をしているんだろう
手を離しても逃げやしないのに 心配になる
二人を阻むのは 忙しさくらいだけど
それがあるせいで会えない 日々が続いてる
その寂しさごと 愛せたならいいな
電話の向こうにいる君に 声のトーンで
落ち込んでたりすると 見透かされて
思わず 泣いてしまった 長い長い 電話のあとの ため息は
むしろ僕が立ち直ったあかしなんだよ
今君は悲しいのかなうれしいのかな
どんな気持ちなのか当てて見せようか
会えない寂しさは むしろ ありがたかったりするんだよ
その寂しさが くれる時間は 僕に 大切なものを教えてくれるから
長いこと仕舞ってた思いをポケットから出した
打ち明けてからしばらくの沈黙のあと
君は静かに口を開いて 泣きながら待ってたよと 顔をほころばせながら
二人は寒空の下で長いキスをした。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
帰宅途中の 疲れた顔のサラリーマンや
渋滞で苛々してる ドライバーの
瞳の中に 今年最初の雪を降らすよ
駅前にある 大きなツリー
赤と緑の電飾
てっぺんに 飾られた 銀色の星
今年も やってきたんだね
クリスマスに乗じて
活気を 取り戻そうとする 商店街
呆れながら 僕は通り過ぎた
大人にだってクリスマスは あるんだよ
12月になるといまだにそわそわするんだ
いつまでも消えない思い出が 僕にはあるから
大人になっても 忘れられないような
クリスマスを 君にプレゼントしたい
僕は きっと君にとってのサンタクロース
イメージとはだいぶかけはなれているけど
君にメリークリスマス
今夜は 誰もが 笑って過ごせる 夜だ
くたびれたネクタイと よれよれのスーツ
大きなケーキを 買って帰るお父さん
家に帰れば 子供たちの笑顔が待ってる
普段は 邪険に扱う子供も クリスマスともなれば
ご機嫌とるように 肩揉みなんかするさ
見え見えなんだよ プレゼント目当てだね
でもそんな子供の無邪気さにこそ 愛がある
クリスマスだってだけで特別な夜だ
町中 その話題で持ちきりだろう
主役はきっと子供たちだろう
ならばお酒は控えめにしようかな
いつもは 話さないような会話もはずんで
美味しい料理に舌鼓 こういうのも悪くない
子供にとって お父さんはサンタクロース
明日になったら きっと また
魔法はとけてそっけない態度だね
だけど 今夜は みんなで笑って
過ごせる 夜だ
君の瞳に 落ちた星が 輝いて
ほらね 願い事ひとつ 叶ったよ
こんな時間 ずっと忘れてた
一杯だけ ワインを飲もうかな
ほろ酔い気分で 見上げた空に
星が 流れてった。
詩人:IKUMI | [投票][編集] |
君が駆け出した。
だから私は…
見守ると言う言い訳をしてまた逃げてた。
すると、君が躓いた。
傷が本当は痛む癖に君はまた強がった。
泣きたい癖に泣かないで
空元気で…
見ていられなくて、逃げたい時は
逃げてもいいんだよ?
そう言ったら、君はやっと泣いてくれた。
男だろうが、女だろうが、
泣く事は格好悪い事じゃないんだよ。
人間として当たり前な事なんだよ。
ねぇ。
私が君のまた女神になるよ。
小さくて頼りない女神かも
しれない。
けど、守るよ。
きっと、神様がそう言ってる。
「お前が守ってあげなさい。」と…
どんなに弱くても立ち向かうよ。
立ち向かう理由は君からもう
貰ってる。
だから、少し待っててね?
詩人:どるとる | [投票][編集] |
雨のように 降りかかった
悲しみは しばらく町を濡らして
足跡のように 刻まれた
道しるべを 夜が追いかける
誰かのせいにしたいよ
足りない 隙間を埋めながら
覚えたばかりの ずるさを今こそ使って
名前を呼ぶとき そこにいる 誰かに
ただうなずいてほしいと思う 願い
足りない汚さは悪が埋めてくれる
正しさを 疑うときに僕はきっと
レールを外れて 誰かと同じ人間になる。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
ポケットの中には 少しのロマン
それときれいな嘘を紡ぐ唇
行ってみたいなよその国
たどり着きたいその場所
星を 掴みたくて手を伸ばした夜
芝生に寝転がり 見上げた 星空
カシオペアって言うんだとあとで知った
僕らの瞳の 中にあるもうひとつの宇宙
言葉は いつも唇の手前で 立ち止まる。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
世界の果てを 見てきた訳じゃないのに
世界のすべてを知っている口振りだ
足元に 伸びてる 道はどこまで
続いているのだろう
道しるべを 見失ったところから
本当の旅は始まる
分かりやすいスタートラインなんかないんだよ
人生は いつだって自分との勝負だから
いつもどんなときでも スタートはたった今だ
合図を 期待せずに
走り出すほうが 先だ
砂ぼこり舞いあげながら 走る風
境界線を踏み越えたその先のストーリー
ゴールなんて 決めつけなきゃ 終わりなんてない
終わりなき成長のあるいは 進化の途中にある
スタートラインにやっと 立てた気がする
目には見えないけど 胸の中で スタートの銃声がしたよ
向かい風の中を 走る 覚悟のある者にだけ見える明日
膝小僧の傷なんて笑い飛ばしてやるさ
「夢をつかんだその瞬間に 今までの苦労なんか なかったことになる」
僕も同じ気持ちになれるかな
尊敬する あなたと同じ場所に行けるかな
道を外れたメロディラインを 追いかける
分かりやすいスタートラインなんかないんだよ
人生は いつだって自分との勝負だから
いつもどんなときでも スタートはたった今だ
合図を 期待せずに
走り出すほうが 先だ。