詩人:アルバトロス | [投票][編集] |
言いたいことがあったはずなのに
これはつまりそうだって閃いたはずなのに
バスを降りると忘れている
そんな単純で忘れっぽい自分が嫌になるけれど
顔見知りの木がおじぎをするから
まあいいか
いいんじゃない?
家に帰ろう
思い出したことがあったはずなのに
これはおそらくそうだって辿り着いたはずなのに
お風呂から出ると忘れている
そんな単純で忘れっぽい自分が嫌になるけれど
頑固な冷蔵庫が今日も唸っているから
まあいいか
いいんじゃない?
さあ寝よう おやすみ
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
校舎の壁にある落書きへ質問をつづる登竜門がきっかけで発案したっけ
おれとは過半数もの時間を費やす同宿の身か
特有な存在感を利用して憤りも代筆してみせる
くすぶる重苦しさが漂う暗い血だまりを想像しない連中は裏切りに値するだろう
幼くして愚かな戦闘による惨劇での傷を放置された者たちへ
そんなの憎んで当然だし自分を責めて悩むだけ損失だって思うのだが
必ず逆転への好機が訪れるとの信念から快進撃は始まって
ちっとも魂の回復を手助けしない環境こそが不健全だと断言してやるよ
命懸けの災難に遭うと生き残るために正面から立ち向かわなかったから
きみの才能を認めたがらない封鎖された縁など出し抜いて離反するまでだ
精いっぱい応援する覚悟で味方になりたい
まぶしく心もとない希望は意地でも捨てないで
雪辱を遂げても笑顔でいられるのかを真剣に考えて実演しろ
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
秋の彼岸も過ぎサドンデスの呪縛へとどめを刺し解き放たれる瀬戸際
逆襲を狙いインプットに努める作業員が書庫を漁るスタイルこそが荒れ野原
半生たらい回しの刑に処されてもパイロットがおれを祝えと要求しアンコールまで大合唱
出奔の刻を告げるビートが鳴ると死にもの狂いで脱走する判断がターニングポイントであると反響
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
残りものにはオムライスがあったりもして
ハウスにして甘美じゃない実がなるアウェイも完備とはリーズナブルだ
転校生のメンタルをまだ引きずって快刀乱麻を断つハンティングも試みろ
大好きなんだってチープな肉声でもダイレクトに伝えたかったよ
ラッキーだよって心の底から感謝を届けたいんだけど
たとえ世界へ飛び出したってもっと会えない人が多くなっちゃうんだもん
初恋のステージだった校庭を駆けまわる児童らにおまじないをこっそり掛けたくて
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
けしからん爪牙をも抜かずに活かせるフェスならば
惜しくも参加資格が得られない負のスパイラルが突破口だな
メビウスの帯みたく表裏一体な空飛ぶ絨毯で浮き足立つスリルに慣れ
標高一万尺のポップなかき氷に登頂する決定的瞬間を撮ろう
琥珀色の液体が苦くてマグカップのとっても温まる
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
おれは夢幻の塔にて冒険すると ちゃっかりヒントを盗み見ちゃうけど
あえてクリアせずに去ってしまう遊び心も発揮する
だってアリバイ作りという目的だったら 果たすのに成功したもんだから
なんで読書感想文なんかトライしなきゃなんないのって
いつも不満なスピリッツであふれ おれの言葉に対する苦手意識は根強い
やたらしつこい雑音をシャットアウトかつ冷凍するとして
この地域を彩る風習ならば部外者で なかなかコアに入れずに踊りを傍観する
五輪も咲き誇る花が映る大海原と星座とのコントラストだな
そのラインナップから深層にまで潜ろうとするが 思った以上にしょっぱくって中断を余儀なくされる
人混みの騒がしさに埋没しそうな声がこぼれ落ちて
やけに街はトラップがここかしこに設置され 網をかいくぐり時代すらも先走ってけ
きみの知らない六大陸から物語も図に乗るんだよ
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
三百六十六とおりのパズルを紐解いてみたい
自由研究ならマジシャンにでも丸投げしちゃえ
どこかの人工衛星がランデヴーするよりも早く
こだまする一匹狼のヴォイスに呼応して吠えろ
世界史に刻まれそうなギャンブラーは情勢を読み
三日月も眠るカクテルに濡れた頰でいまだ醒めない
詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
たまには上を向いて歩こう
きみと丘の上にある公園で 裸足のマスコットってなんだと語らう
なかなか終わんない夏休みの宿題とやらも忘れ
はるか視線の向こうでは砂浜に パラソルがぽつんと立ち尽くす画も
あったりして空色にトロピカルな柄の浴衣が踊ったり
すぐには散らない花が咲いたりで 幻のプラネタリウムにて駆け落ちたね
これこそ成り行きに任せる展開って話だけど
ぎゅっと手をつなごうかってタイミングに 乗り遅れる引っ込み思案は無邪気になって
そのついでに上を向いて歩こう
詩人:どるとる | [投票][編集] |
震えるくらいの寒さのせいで
ポケットの中に 両手をいざなわれ
ため息も 白く染まるほどだから
もうじき この街に雪を降らすだろう
手を擦りあわせて 待ち合わせる駅前
時計よ早く 待ち合わせの時間になれ
誰もが その時を待っているような
気のせいかな 気のせいじゃないといいな
見上げた瞳に 粉雪が シャララと舞って
静かに訪れる冬を そっと招き入れている
見上げた瞳に オーロラが風に舞う
言葉少なに 小さな詩を口ずさむ
その時の思いだけはその時だけしか
抱きしめることのできないから
今だけしか 見えない喜びや悲しみに
嘘偽りなく 向き合えるように
適当な言葉が見つからないから
ラララでごまかした恋心隠せない
赤と緑の電飾が彼方まで続いてる
差し出した手のひらに雪が 舞い降りる
クリスマスだねと 君が笑えば
それだけで 僕には十分だ
貯金を はたいて 買った
銀の指輪を 渡すときは今なんだろう
誰もが その時を待っているような
気のせいかな 気のせいじゃないといいな
見上げた瞳に 粉雪が シャララと舞って
静かに訪れる冬を そっと招き入れている。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
君は悲しいときほどよく笑うから
笑ってるときほど 心配になるんだ
せめて 泣いてくれたなら助かるけど
見えない君の心の中 こんなとき
僕は何も できない自分がひどく情けなくなる
どうして 心だけは 見ることができないのかな
悲しいときも うれしいときも
そばにいるはずなのに
大切なことが こんなにも
見えてなかったんだね
何でも知ってるようでまだ知らないことばかりだ
君は僕の何を知ってるというのだろう
僕が何に悲しみ何に喜ぶのか
そんなことは知るよしもないだろうから
わかったふりなんてしなくていいよ
すべてをわかりあえるはずもないから
わからないものはわからないままでいい
こんなに長い人生でも 知り尽くせない君のこと
知らないほうがいいこともある
それは良し悪しだ
本当に大切なことだけを知っておけばそれでいい
たとえば今君が流す涙の理由くらいは知りたい
振り子みたいに 行ったり来たりの毎日
また同じ場所に戻って 振り出しから
いつまで続くのか
いつになれば終わるのか
悲しみは 幸せと 並んで歩いてる
どうして 心だけは 見ることができないのかな
悲しいときも うれしいときも
そばにいるはずなのに
大切なことが こんなにも
見えてなかったんだね
何でも知ってるようでまだ知らないことばかりだ。