| 詩人:砂糖あめ | [投票][編集] |
不器用にみせる
その狡さが好きで
生々しく絡む指先も
甘ったるい声も
与えるくせに
独占させてはくれないの
瞳の奥で飼いならされたい
頭の底に棲み続けたい
| 詩人:ヨワムシ | [投票][編集] |
花の咲かないこの丘で
眺めるのは遠くの花たち
あの花もこの花も
綺麗に強く咲いている
私も昔はあの横で
同じ花を夢みてた
今はもうそこでは
二度と咲くことはない
逃げたんでしょう高い丘まで
誰も上がることのない
高い高い丘まで
誰も信じない私だから
声はもう届かない
ほんとの声は届かない
もしも届いたこの声が
花を咲かすと知ってても
だけどきっとこの丘で
花のない雑草で
遠くの花に手を振って
気づかれずに咲いていく
ああもしそれを
貫いたら神様も
きっと笑ってくれるはず
きっと泣いてくれるはず
花の咲かない丘で
私は咲かない雑草で
枯れないよう祈ってる
それぞれすれ違った花たちへ
花を持たない雑草だから
私はずっと丘の上
花を持たない雑草だから
どれだけ踏みつけられても
花を持たない雑草だから
へこたれない負けやしない
花を持たない雑草だから
栄養とらぬよう遠くの丘より。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
空気が冴えている そんな気がする
ラジオが告げる天気予報は晴れ模様
名前もわからない気持ちになる
何色かもわからない色に染まっている
海沿いを走る 自転車は快調に
邪魔くさいレールもない旅路だ
日の出の時間を腕時計で確かめて
夜明け前までには間に合うように
「その時」を逃さないでいて
失ってしまうのはあまりに残酷だ
どこの誰かもわからない誰かを思う
大多数の僕と君をつないでる関係とやら
手を伸ばせばすぐそこにある未来
一呼吸するだけで今が過去になる
不思議な巡り合わせかもしれない
僕と君の間にあるささやかな奇跡
指折り数えてる 生まれては消える時を
まるで写真のように 思い出に刻まれてる
海沿いを走る 自転車は快調に
邪魔くさいレールもない旅路だ
日の出の時間を腕時計で確かめて
夜明け前までには間に合うように
この得体のしれない高揚感を
ただのつまらない企みに変えないで。
| 詩人:ヨワムシ | [投票][編集] |
心の雨にうたれたら
慌てないでいいんです
みんなもう知ってるはず
雨はいつか止むのだから
長く降る日もあるだろう
仕方ないと諦めよう
通り雨もあるだろう
晴れた日差しを感じよう
それでも雨が長すぎて
辛く沈みそうならば
もういいよ
休んだら
止まない雨はないけれど
それが止まなく長いなら
それはもう止まなくて
諦めても仕方ない
誰も責めやしないだろう
責める資格はないだろう
だってその雨は
自分が降らしてるんだから
長い雨も短い雨も
止まなくて辛いなら
いい加減そんな雨
降らさなければいいだけだ。