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[192074] 手紙
詩人:♪羽音♪ [投票][編集]

今までありがとう
貴方とやり取りが出来て
幸せでした

安心してください
貴方にとっての悪夢も
もう終わるわ

貴方は自由よ
誰にも縛ることなんて
ほんとうは出来ないから

今までありがとう
とても幸せでした

貴方との時間は
とても満ち足りていて

どんな困難も貴方となら
乗り越えていけそうな
そんな不可能も可能に
変えられそうな気がしたよ


でもその分
貴方を苦しめていたんだね
ずっと縛り付けて
ごめんなさい

貴方はもう自由よ
今までありがとう
さようなら



2016/07/06 01:32



[192073] 君へ
詩人:さみだれ [投票][編集]

悲しみをいくつ乗り越えたら
君の瞳を思い出せるのだろう
ただの涙がこんなに愛しくなるなんてさ
あんなに呟いた 君の名前を
どこに書き残してきたんだろう

声が出せないとき
背中を押してくれる
君の言葉が 夜に落ちてしみる
目を覚ませば聞こえなくなったんだよ

なぜ僕はここにいて
君はココにいないのだろう
なぜ僕は悲しみを握ってるんだろう

こんなに拙い言葉を書いてさ
それでも君が同じ言葉を
呟いてくれたんだ 僕はココにいる
嬉しいことがいくつもあったんだよ
君の瞳にも映ってるかな
ただの涙がこんなに愛しくて
その一滴をここに置いていくよ

2016/07/05 20:09



[192072] 
詩人:どるとる [投票][編集]


薄汚れた 青春のシミが 真っ白なシャツに嘘をつかせるよ

雨は上がらない 夜明けを迎えても 痛みは真新しいまま

花は咲いて そしてやがて枯れて

最後に笑うのは誰だろう。

2016/07/05 19:32



[192069] 勝たない 負けない 旅立たない 2
詩人:たかし ふゆ [投票][編集]


高校の時に詩を書き続けていた僕は、一人では行ったこともなかった東京に足を運び続け、書いたこともなかった小説で日々を営んでいる。
その原点は、何処にあるのだろう?

恥ずかしい話になるが、高校の時に詩で誉められて気を良くしただけなのだ。
調子に乗ったら、調子に乗ってしまった。それだけなのだ。
何かで勝ちたかったし、何にも負けたくなかった。そういう自分がいたがために、今、こんなことになってしまっている。
そうして、揺れながら生きている。

ああ、人間は勝ってもいかんし、負けてもいかんなぁ、旅立ったら素直が消えてしまうよなぁ。
二人してそう言いながら、思い出の中を歩いた。

その日は結局、そのまま朝方に解散になり、学生時代と逆のルートで家へと向かった。
本当は教師になりたかった自分が、朝陽の中を走る電車の車中からその日中、ずんぐりむっくり心のなかで揺れていた。



『指先の僕ら』

2016/07/04 04:03



[192068] 勝たない 負けない 旅立たない 1
詩人:たかし ふゆ [投票][編集]

六月の末、いつもお世話になっている編集のクボタさんとの打ち合わせを水道橋の喫茶店で終えた。
あれこれとツッコミを入れながらも妥協してしまう、クボタさんの心の広さに感謝しながら、僕は東京の景色を改めて眺めながら駅へと向かった。
東京に初めて来たのが十年前。高校生だったので、景色の違いもわからない。
東京の景色は実際、歩いてみるとそう変わらない道が延々と続いているが、よく観察してみると少しずつ違っている。
観察は面白い。世界が一ミリずれる瞬間を、観ることができる。

その日帰りで、仕事を終えた僕は新幹線で福山市へと向かった。
高校の同級生と会う約束をしていたのだ。
同級生のサイトウくんは、十年前のままだった。可笑しくなって僕は笑ってしまいそうになったが、踏みとどまる。十年前と今は違うので、相手が気を悪くしては、と思ったからだ。
「お前、仕事にしたんだなぁ」
そうサイトウくんは僕に言った。彼は僕の今の仕事を知っている。同時に、僕が今でも詩を書き、詩人の部屋にいることをも知っている。
変わらない存在はない、誰しも、いつかは変わっていく。
僕は詩を書き続けているが、厳密には詩人ではなく、実際に書くのは小説が殆どなので、やはり変わってしまったのだろう。
しかし、サイトウくんは僕に「変わらねえなぁ」と、自分を棚にあげて言う。
「変わらないって、もしかして偉いこと?」
「偉くはないだろう」
僕らはバカみたいな会話をしながら、夜の福山で遊び、帰りしな、サイトウくんの車に乗って、かつて通った隣市の高校の付近をぐるぐると歩いた。

2016/07/04 04:03

[192067] ひびき
詩人:どるとる [投票][編集]


声に出さない 愛は
言葉にならない愛だ

消化されずに 胃の中に残った蟠りは

いつまで僕を 縛り付けているんだろう

夜の帳が降りてきて
希望が費えたとき

たとえば貯金をおろすように
蓄えた 思い出で 満たされるくらいなら

わがままに僕は あなたの手を握って
「離れたくないよ」とちゃんと言葉にする

少し無理矢理 重ねた唇は まんざらでもなく
舌を絡ませ 指は縺れて
ひとつになるとき

痛みとともに 目覚める 幸せは
きっと嘘偽りのない愛の証明

きれいな愛なんてない
醜いのもまた愛だ

傷痕さえ 愛せないなら 愛は謳えない
吐き出された喘ぎはなんて綺麗なんだろう

間違えられた愛の形を 歪ませたのは
愛をお金や商売にしか思えない 人間の浅はかな 愚かさだ

わがままに僕は あなたの手を握って
「離れたくないよ」とちゃんと言葉にする

少し無理矢理 重ねた唇は まんざらでもなく
舌を絡ませ 指は縺れて
ひとつになるとき

痛みとともに 目覚める 幸せは
きっと嘘偽りのない愛の証明

耳元でささやく 吐息混じりの声
眠りに落ちる 間際で 救われる

世界にただひとつだけのひびき
ありふれた 幸せのワンオーダー品。

2016/07/04 01:42



[192066] 砂時計
詩人:どるとる [投票][編集]


二人の時間を刻んでいたはずの時計は
いつからか僕のためだけに時を刻んでた

砂時計が落ちるように硝子の向こうで
今を生きる誰かの時間が失われていく

永遠より長い キスも
あっという間に終わる
一分一秒も 待ってくれない時計は意地悪さ

短い永遠だけど やれることをしよう
押し寄せる波がひいていくまで 世界はここにある

昔話を語ろう 昔々の悲しみや喜びを
目には見えない苦しみや 痛みの全てを

雨は アスファルトにしみていく
乾いた地面に 花が咲くのならいいな

つないだまま離さない手を
いつか 時が無理矢理離させるなら
僕はあなたと生きた時間を思い出と呼びたい

なくすものなどなにもない あなたは生きているから
僕の中で 物語は続いていく その先の道をひらくように

こぼれ落ちた 時を手のひらで受け止めて
風に 流そう 誰かがいつか 思い出してくれるかな
名前も知らない 誰かの 歩いた道を
重ねた 時間や つないだ手のぬくもり
涙流し 笑顔浮かべたこと

永遠より長い キスも
あっという間に終わる
一分一秒も 待ってくれない時計は意地悪さ

短い永遠だけど やれることをしよう
押し寄せる波がひいていくまで 世界はここにある

なくすばかりだと思っていたけれど
思い出があるかぎり なくすものなど何ひとつないのです。

2016/07/04 01:19



[192065] どうせから始まる人生
詩人:どるとる [投票][編集]


どうせ 無理だよと
諦めたすべては
灰になり
やがて風に散る花

あくびになるだけの
退屈な時間をもてあまし
開けっ放しの窓の向こう
世界は 続くのに
未来を見に行こうともせずに
見えてる 世界をすべてだと決めつけて

空や草花や鳥
風のささやき
川のせせらぎ
人々の 心臓の音
ありとあらゆる
すべてが 異なる
リズムで 生きてる
そんな まいにち

どうせ 無理だよと
諦めたすべては
灰になり
やがて風に散る花

どうせ いつか
死ぬのなら
それまではひとつくらいは夢見よう

たとえば退屈な時間を埋め合わせる
暇潰しになるような何かを探して

楽をするために苦労してみる
ちょっと変わった生き方で。

2016/07/04 01:01



[192064] 窓辺に花を
詩人:どるとる [投票][編集]


公園通りに桜が舞う
記憶を手繰り寄せながら
過ぎ行く 季節の真ん中で
思い出すあの日の出来事

六畳の部屋で そだてた愛を
小さな ちゃぶ台に乗せながら
洗濯物干す 夕暮れ
君の背中を眺めてる

幸せは つないだ手のひらに
伝うぬくもりが そのすべて

目に見える幸せなどありふれている
目には見えない幸せを抱えたとき
人は昨日より一歩前に進む

窓辺に花を 置くように
暮らしに華を 添えたけりゃ
心を歪ませず

この退屈を 愛すこと それが幸せへの一番の近道だと知れ。

2016/07/04 00:53



[192063] 無題
詩人:どるとる [投票][編集]


始まりも終わりもなく
ただ繰り返されるすべてを
無理矢理に 受け入れて

止まらないあくびと
絶え間ない 人波
昨日死んだ人
今日生まれた人

上手くすれ違いながら 巡る物語
一方は笑いながら もう一方は泣きながら

明日を待つように 或いは拒むように
希望と不安の狭間に夜明けが 訪れる。

2016/07/04 00:25
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