| 詩人:香奈 | [投票][編集] |
怖い
怖い
怖いよ
怖いよ
不安でいっぱい
どうしよう
どうしよう
『目をつむって』
『息をゆっくりして』
『今は眠って』
『何も考えなくていい』
『そばにいるよ』
『ここにいる』
『ずっと抱きしめてあげるよ』
『だから
今は眠って…』
あぁ…
愛してる
愛してるよ
愛してる
愛してる……
ずっとそばにいてね
ここにいてね
今日も貴方の声を聞き
深く眠ります
愛してる
| 詩人:Cong | [投票][編集] |
瓶詰めの「指」を見たことはありますか
夢見ることさえも叶わぬのなら
いっそ殺してしまえと、兄は言いました
神の裁定はわかりません
私を殺せと吐き捨てた兄の舌鋒の先には
私より若い死が待っていました
届いた新品の車椅子 これは慈愛ですか 自愛ですか
愚かなる娘の死に損なった姿を あなたはどうお思いですか
そう尋ねる間もなく 薄幸なお母さまは先に逝かれてしまいました
私は何を望むでもなく ただ生きております
私から全てを奪った人よ あなたは今
また別の女性を腕にお抱えでございましょうか
私を愛してくれた人は今生の儚さを語るように
この世の人ではなくなりました
私は瓶詰めの「指」は見たことはありません
望みの無い 母譲りで薄幸な私の幽かな
欲望をお許しください
人の目を盗んで私は彼の左腕の文字の入った皮膚を切り取り
ハンカチーフに包み、ポケットにしまいました
そして 私の部屋に帰った時密かにそれをミネラルウォーターと
ともに飲み込みました
あの時のように彼が私の中に入っていく感覚がしました
新しい車椅子の調子がおかしいのでしょうか
カタカタと勝手にあらぬ方向へ転がって行きます
これ以上、私の為に善も偽善も犠牲も慈悲も必要ございません
私の満たされぬ最期の渇望をお赦しください
これが兄の望んだ 或るべき裁定 そして私の裁定
控えめに 慎ましく お別れを
私の体内に愛の証のある内に
| 詩人:Cong | [投票][編集] |
あなたがどう思っているかは別にして
嘘にはどんな甘いシロップを垂らしても
苦いのだということ
思想はあなたの納得の行くなぞなぞの
解き方だということ
数学は誰でも同じ理解ができる記号である
ということ
あなたが口にする愛は嘘であるということ
だって、愛が二つあるなんて、私には
頭の九つある龍を信じろという事よりも
信じられない事ですもの。
あなたがどう考えるにしても、
それは瑣末なことであり、
メイプルシロップのかかったパンケーキは
大変おいしゅうございます。
あなたが嘘を甘くしてくださるのなら、
それだけでも私はあなたを愛するということ
あなたがどう思っているかは別にしても
| 詩人:Cong | [投票][編集] |
車のタイヤがアスファルトを舐める音が響くほど壁の薄い
粗雑な建物に、慣れた手順で彼が私を閉じ込めた時、もう、
だいたいのことはどうでも良くなっていた。
関節の太い男の指が粗暴にブラウスの裾を広げ、手のひらで私の
乳房を掴んだ。
ここまでたった2週間での出来事だ。
先週の水曜日には私は彼が望む通りの約束をし、
先々週の水曜日には、確かLINEの交換をしたばかりだった。
それまでに彼が私の顔を見てくれたことがあっただろうか。
毎朝、全身鏡で眺める制服姿の自分の顔は、まるでラベルをペ
タリと貼り付けた人工的な表情をしていてQRコードを読み込めば
きっと値段が表示されるだろうな、なんて考える。
この取り繕った笑顔はおいくら?
このあと支払うだろう、ご休憩料金はおいくら?
あなたは私の顔を見ていない。
なぜこんな馬鹿な男と私はこんな場所にいるのだろう。
男が息を荒げ必死に何かに耐えている間、
ずっと私の意識は部屋の外のさらに外。
欧州を旅する列車のことを空想していると時間はあっという間。
インド洋の向こうはもう夏なのかな。
無遠慮な日本車の警笛が耳を劈く。空想がパンッと弾ける。
粘着質な触れられ方に希死念慮という言葉を連想する。
梅雨の空気は大嫌いだ。
雨が降り始めたのか。
新宿の曇天に雨を喜ぶアスファルトの拍手喝采でまた夏が遠のく。
私も濡らしてよ。QRコードを剥がしてよ。
夏が遠くなる。
今日の私は可愛いですか。
傘も持っていないなんて、なんて惨めな彼。
私はスマホで読み込まれるQRコード。
梅雨よ。これを剥がせよ、QRコード。
| 詩人:Cong | [投票][編集] |
マラガの港が小さく見えてくる頃には、お人形をなくした妹のフデアの機嫌もすっかり良くなり、僕の不安も和らいだ。まだ50マイル以上先はあるであろう、そのアンダルシアの街を模る棘のような高層ビルや、それを囲むように塗られた民家の赤い色に僕はこれまで渡り歩いた国々の様子を辿ろうとしたが途中で諦めた。チュニスの港を出て今日まで2週間はかかった気がする。
おじさんは僕とフデアの為にたくさんの人達にお願い事をしてくれた。
おかげで僕とフデアはこうしていられるのだ。
僕には帰れる家がない。ここまでの記憶も所々で途切れている。父さんの声はイスラエルとの国境ゲートで人垣に引き剥がされ「母さんたちを守れ!」と聞いたきりだ。母さんとは後から追いかけてくれると約束をして声を上げ泣きながはチュニジアで別れた。だから、もう眠る前のひとときに母さんが本を読んでくれることもないし、父さんから貰ったサッカーボールを置いてきてしまったけれど、きっともう返ってこないだろう。母さんを守る!という父さんとの約束も守れなかったよ。
だから、フデアだけは何としても僕が守らなければならない。
大きな爆発音や、誰かの悲鳴、血と灰で汚れて動かない大人たち。置き去りにされた小さい子、砂埃の中、母さんの温かい手、石の床の上で眠った冷たい夜。2つ上のアスランは元気にしているだろうか。またサッカーを教えてほしい。全てが意識しなくても尖った破片のように突き刺さって取れない。そして、今は何よりも母さんに会いたい。父さんに会いたい。
おじさんはいい人だけれども、いつも暗い顔をしているし、誰かに殴られているところを見たこともある。おじさんにはどこかへ逃げてほしいし、僕らはふたりでも大丈夫だ。だって、母さんが地中海を渡れば安心できると言っていたから。アンダルシアは僕とフデアの旅の終着点なのだ。
母さんを待って、父さんと合流できたらどこでもいい。サッカーボールはまたどこかで拾おう。フデアにも新しいお人形をあげればきっと前のように笑ってくれるはず。また4人で暮らすんだ。家族4人で。
赤い屋根の家でなくてもいい。爆発音や、誰の悲鳴も聞かずに済む温かい夜を4人で迎えられるのであれば。
| 詩人:もとり | [投票][編集] |
幸せは与える物でも
作り上げる物でも
ましてや探すものでもなく
いつでも身近にある事に
気付けるかどうかだから
だから幸せしてねでも
幸せになろうねでも無い
いつまでもお互い
幸せを感じ合おうね
| 詩人:IKUMI | [投票][編集] |
携帯が壊れて本当に
メモリーが無くなった。
何か楽になった。
家族と幼なじみと仕事関係と…
キミだけいれば他は必要ない。
他は消えて。
記憶も携帯が壊れた時みたいに
消えればいいのに。
そしたら、きっと、
楽なのに。
信用出来ない、しない人間なんて
いらない。
さよなら。
| 詩人:あいく | [投票][編集] |
うきーくさにぃ〜
こぉいしぃ〜をぉのせてぇ〜
しずめたほぉがぁまけぇ〜
あんたがぁ〜かったらぁ〜
ちゅぅしてぇあげぇええりゅぅうううん♪
※みん板日誌(6/20)から転載、わりに気に入ったので。。。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
ほどけかけた靴紐はそのままで
あとでも結べるさと風にさえ強がったよ
他人の痛みなんて知らないふりをする
見える物だけしか信じようとしない
駅に到着したばかりの電車から押し出されるように人がホームにあふれた
見上げた空の向こうに知らない明日があって
僕らは見えない先々の不安とたたかいながら
自分のことを思う合間に 誰かのことを思ったりしながら
余裕を見せておきながら実はいっぱいいっぱい
電話のコールを 君は拾ってくれるかな
出るまでは もどかしい気持ちは消えない
雨が続きます傘が手放せない1日
テレビの天気予報で今朝やってたよ
最近何をやっても味気ないのは
幸せってやつを見失ってから
やりたいこともいまいち見つからずに
ただいたずらに過ぎていくだけの 毎日
今自信を持って自分は幸せですと 言える人が何人いるかな
きっと幸せだと胸を張れない人が多いはず
いくら愛されても いくら愛してみても
なにかが やっぱり足りない
悲しい映画を観ても 涙を流すのは 君だけ
心はあるの?って言われたから他人の幸せや悲しみに涙なんか流せるかって言った
それなりに喧嘩もしながら 程よく二人はすれ違って
たまに交わすキスが 退屈しないように
飽きないように
距離が 近づきすぎないように でも遠すぎないように
二人の間には いつも 見えない壁があるみたいにさ 遠慮というものを上手く使おう
見上げた空の向こうに知らない明日があって
僕らは見えない先々の不安とたたかいながら
自分のことを思う合間に 誰かのことを思ったりしながら
余裕を見せておきながら実はいっぱいいっぱい
電話のコールを 君は拾ってくれるかな
出るまでは もどかしい気持ちは消えない
話すことなんて 特には ないけど
今なぜか 君の声が聞きたい。
| 詩人:香奈 | [投票][編集] |
切りたくなって
でも怖くて
痛いし
でも怖くて
出来ない自分が
もっと嫌で
死にたいくせに
リストカットも出来ないのかと
薄く薄く
こすりつけるように
刃を立てた
何度も何度も
やっと血がにじみ出た
垂れる方は
出来なかったけど
出来た事に
少し嬉しかった
痛みが
少し心地よい
何年かぶりの
リストカット
もっと深くえぐれたら良かったのに