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[191886] 理由は不透明
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

名前を下さい
透明な存在に名前を下さい
教室に
街中に
会社に
家庭内に
社会の片隅に
またはお前の背景に
溶け込んでいるのに
ねえ こっちを向いてよ

何をすればいい
何を為出かせばいい?

もういいかい
まあだだよ
探してくれる人など
誰もいない
いないいないばあ
隠れるのはもうよそう
もういいよ
はやく見つけてよ
お願いします
名前を下さい
透明な存在に名前を下さい

大事な存在に危害が及べば
気付いてくれますか
反社会的な行動をすれば
社会的に承認してくれますか
この透明な存在を


 醜悪な毒虫の背中が割れて
 顕現するのは家鴨か白鳥か
 未だ割れない背中を
 鏡越しに眺めては嘆息する日々
 息も絶え絶え息苦しいのに
 息絶えない死に損ない
 報われない
 罅割れないから
 生まれ変わることが出来ない
 醜悪で透明な存在には
 未だ名前が無い



静かに立っているだけでは
気付かれないのかもしれない
頭の中では
堪え難い苦しみに
のたうち回っている
振り向いてくれるだけでいい
それだけのことが
どうして出来ないんだよお前は

名前を下さい
透明な存在に名前を!





2016/06/09 03:54



[191882] 炭酸麦茶
詩人:♪羽音♪ [投票][編集]


ビールの匂い
それは貴方の匂い
貴方と出会う前は
あの匂いが大嫌いだった

私はお酒が苦手だったし
人の酒臭さも苦手だった

でも貴方との時間を
過ごしてみて
全てが変わったの


貴方に後ろから
包まれたときに香る
ふわっとしたアルコールの匂い
ドキドキと凄い安心感

貴方は警戒心の強い人だから
信頼できて安心できて
楽しく美味しく飲める人の前でしか
お酒を口にしなかった

だから私の前で
ビールのビンや缶を
何本も空けてるのを見たとき
心を許してくれているんだなって
すごく嬉しかった


ある日、貴方は
私の前でお酒を
口にしなくなった

あの日からだ…
二人の関係も
おかしくなったのは

友情とか愛情とかじゃない
信頼と絆に亀裂が入ったんだ


「信頼とかどうでもいい」タイプで「人を信じない」貴方が
私を信じてくれたこと
この想いを 気持ちを
大切にしたかったよ


今までごめんね
そして、少しの間だけでも
私を信じてくれたこと
ずっと忘れないよ


一生信じて…
何があっても
貴方にとって
疑念でしかない私でも
ずっと信じて…
なんて乱暴なことは
言わないから

少しのあいだ
一瞬のことだったとしても
貴方は私を信じてくれた

その事実だけで充分
その信頼と絆は
一瞬のことだったとしても
その出来事は私にとって
一生の宝物

2016/06/08 01:05



[191881] 雨粒の向こう側
詩人:里雨夜 [投票][編集]

屋根を叩く無数の雨粒は

リズミカルな音色でダンスを踊っている


アスファルトを濡らす雨粒は

静寂を際立てて哀しみを包み込んでくれる


青空に降る雨は

陽射しを受けて七色の橋をかけてくれる


鼻唄も涙も願いも

知っているのは雨粒だけ

2016/06/09 22:58



[191880] 幻の恋
詩人:♪羽音♪ [投票][編集]

貴方と私は
見えない壁隔て
遠く見つめている

とても近くにいるのに
2人は遠い
触れられそうで
手も届かない


実感のない恋
あの頃の二人は
現実離れしては
いたけれど
あんなにキラキラと
輝いていた


夢のような恋
甘くて温かくて
ホワホワしていて
心地良い


今の私に
貴方は見えない
現実味のない世界
なのにまるで
貴方は幻の恋人

夢なら覚めないで
夢の中の恋人のままで…
恋人のままでいさせて

2016/06/07 21:26



[191879] 悲しみは今はもう見えない幻
詩人:どるとる [投票][編集]


季節は移ろって傘のない人に雨を降らす

歌う歌もない僕は
空を見てため息

明日の世界は
どんなんだろう

目を閉じて
深々とお辞儀をした陽射しを思い出す

悲しみは 今はもう見えない幻

あとはただ灰になるのを心静かに待つばかり。

2016/06/07 20:11

[191878] 月面旅行
詩人:どるとる [投票][編集]


夜空に伸ばした お手製の天体望遠鏡
覗いてごらん まだおぼろ気な夢が
今にも輝きたくて ウズウズしている

両手を丸めて輪にしてそこから覗いた
世界は少しだけロマンに満ちていたのに誰かがそれを笑うだけで興ざめなの

一歩一歩が とてもゆっくりで 気の遠くなるほどの距離
宇宙での一歩で地球ではどれくらい歩けるだろう
時間もゆっくり流れてる同じ速さで

月面旅行に出掛けよう予定など気にせずに
ちょっと洒落た服でパーティータイム
ワインをこぼしたような夜空に星飾り

いつか読んだ空想小説の 夢を地で行こう
見えるはずもない足跡を 絶え間なく追いかけるんだ

ロボットもタイムマシーンもいつか憧れた未来は夢の中
空想から 出ない
画用紙のなかだけの世界
でもいつか叶うといいな 手が届くかなあの星にも

月面旅行に出掛けよう予定など気にせずに
ちょっと洒落た服でパーティータイム
ワインをこぼしたような夜空に星飾り

いつか読んだ空想小説の 夢を地で行こう
見えるはずもない足跡を 絶え間なく追いかけるんだ。

2016/06/07 20:04



[191877] ただいまおかえり
詩人:どるとる [投票][編集]


空は日暮れて 茜雲が浮かんでる
ふと立ち止まり歩道橋から眺めたら
なんだか訳もなく泣きたくなるの

涙は優しく このほほに音もなく流れる川
よごれた心を掃除するように 洗ってくれる

帰ろうよと笑う 君の声がする
太陽みたいな 温かい手が燃えている

夕日のせいだね 君の顔まで真っ赤っか
探さなくても幸せはもう 手にしている

合鍵を渡してあげよう君のために
料理して待ってるよ君のアパートで
下手だけど頑張って作るからね食べてね

手もつなぐ人もいない 帰り道が寂しいのは
手の温もりや愛する気持ちに出会ったから

夜がそこまで迫ってきてる 追い付かれないように
走ってもいつの間にか月は頭の上

ただいまと言っておかえりで出迎えられ
まぶしい光の中に君の笑顔を見つける

世界で一番 僕の安心する場所
何万回のありがとうも愛してるも
君の笑顔を見た瞬間に返せぬほどの
喜びと 幸せが僕の中にあふれるんだ

帰ろうよと笑う 君の声がする
太陽みたいな 温かい手が燃えている

夕日のせいだね 君の顔まで真っ赤っか
探さなくても幸せはもう 手にしている

これ以上の幸せは
もういらないよ
でも願い事がひとつだけ叶うなら
君と死ぬまでずっと一緒にいたい
そう思ったりなんかしている。

2016/06/07 19:54



[191876] ある岬
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

南の島では、ずっと
幸せを花にたとえて
めでてきた

たしかな事だけが
波打ち際に残され
砂の一粒一粒の年月を
裸足で踏みしだいていくうち
若返ってゆく

岸部に咲いたハイビスカスを
摘み取って、たむけ合おう

沖縄の初夏の始まりは
命を咲かせたい夏




2016/06/07 01:21



[191875] 生まれたときの
詩人:ユズル [投票][編集]


生まれたときの景色を
初めて見る色を
やわらかいぬくもりを
鮮やかなわたしの世界を
もし思い出せたなら
もう一度 生きる気持ちに
なれるのかな?

生まれたときの心
心はおなじで 大きく違って
ちいさなちいさな手を
伸ばした先のみらいは
今は もう光らないの?

生まれたときのこと
思い出せたなら
きっと涙あふれて
すべて洗われていく
そんな気がするの

2016/06/06 23:56



[191874] 宝箱
詩人:ユズル [投票][編集]


宝物は 失くしたくない
ふえていくもの 怖くなるほど
けれど
宝箱の 大きさは
決まっていて 変わらないから
だきしめられるのは
いつもほんのすこし

2016/06/06 23:51
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