| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
東京に行くと決めた日
母と父は 反対しなかった
重たいギターケースに詰め込んだ夢は
途方もない未来への博打だ
とにかくやってみないことには
わからない世界の話だから
やりもせずあきらめた後悔だけは
したくないと 踏み出した東京
たまの電話で元気にしてるかと
無愛想な父の顔を電話の声の向こうに
イメージしながら ほくそ笑む
旅立ちと別れの季節がまた誰かの背中を
押してゆく そこに吹く風は はじまりの匂いがしていた
右も左もわからない東京で 頑張ってるよ
いつ叶うかもわからない夢を
きりもなく 追いかけながら
間違い探しをするよりも
この街に腰を落ち着かせてよかったこと一つ一つ思い出しながら 誰かの優しさに見つけた居場所
陽射しのような あなたの笑顔に
いつの間にか恋をしている
この気持ちを伝えるには
まだ僕は 身の丈に似合わず寸足らず
何もかもが新しくなってゆく
洗い立てのシャツのように
真っ白な 晴れた空に浮かぶ浮き雲
流れ星が流れたら 僕なら何を願うだろう
まだ何者でもない僕は何になろうか決めかねてる
まっさらなノートのページいっぱいに
描いた 未来予想図は些か壮大すぎて笑えるな
でもどうせ叶うなら 大袈裟な夢を見るよ
たまの電話で元気にしてるかと
無愛想な父の顔を電話の声の向こうに
イメージしながら ほくそ笑む
旅立ちと別れの季節がまた誰かの背中を
押してゆく そこに吹く風は はじまりの匂いがしていた
窓の外では静かに夜が明けようとしていた。
| 詩人:眞心 | [投票][編集] |
9年前の今日に戻れたら、どんなに幸せだろう。
あれから毎年この日がくるたび
嫌になるくらい、考える。
考えたって、何にも変わらないこと
分かってるのにね。
それでも戻りたいって考えてしまうくらい
大好きだったよ。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
青空は ページをめくるように
夜は静かに明けて 待たなくても
朝は 太陽を昇らせる
計ったように 目覚ましが鳴るのは
いつもの時刻に目覚ましをセットしてるからだ
今はない夢を探している その途中だ
ささいなことで 大袈裟に笑いながら 泣きながら
過ぎてく季節を 数えて めくられていったカレンダー
ページはまた ひとつめくられて
お腹を空かせた猫が 餌にありつくために尻尾で月を撫でている
「神様、僕にも夢をくださいな」
名前も知らない 幸せを 探すなら
虫眼鏡の向こうに ヒントを映して
映画みたいに 奇跡を願った
ハングリー精神なんて些かもない
僕らは常に お腹を炭水化物で満たしている
夢を見るにも体力が要るんだ
眠れない夜を 今日も明かしながら
途切れそうで 途切れない会話は続く
話題がなくなればまた振り出しからのスタートだ また自慢話のオンパレード
明け方になるまでは終わらない 彼らのどうしようもない 日々
笑うためには 貪欲になるんです悪しからず
「夢はもう叶ってるようなもの」
振り子の 軌道で行ったり来たりを
繰り返す 毎日ならGとCを駆使して
簡単なメロディを鳴らしてみよう
この つまらない夜に
ささいなことで 大袈裟に笑いながら 泣きながら
過ぎてく季節を 数えて めくられていったカレンダー
ページはまた ひとつめくられて
お腹を空かせた猫が 餌にありつくために尻尾で月を撫でている
「神様、僕にも夢をくださいな」
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
夏を抱きしめたような空が
青く広がる 畦道に揺れる逃げ水
見渡すかぎりの田畑
黄金の稲穂
台車には 山のような 玉蜀黍
絵日記に 描かれるのは 小さな指と果てのないイメージ
クレヨンで 思い出をあざやかに 記してゆく
花火をするなら 小さな明かりを
いくつも 咲かせる線香花火
その切なさは 夏の闇をそっと照らす
縁側にこぼれるたくさんの笑い声
また来年来なと 祖父が言うんだ
お婆ちゃんは ティッシュにくるんだお金を握らせた
ささやなかな幸せと残された 痛み
それは絵日記の向こうの夏。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
最終電車に あわてて乗り込んだ真夜中
椅子の背もたれに 沈み込む 小さな身体
宛もない毎日 今なら簡単に
消えてしまえる 気がするんだ
こんな 間違った気持ちを
誰かに 叱ってほしい
沈めたはずの 悲しみが ふとした拍子に
頬を伝うもう涙を隠せないわ
涙をぬぐう優しい指を探しても
もう、失ったあとだ 帰らないぬくもり
潜水艦の丸い窓から見た 海中の景色
それによく似ている 見たことはないけど
時計で時刻を 確かめて ごまかした
眠くなるまで星を数えた夜も
疲れはてるまで 歩いたあの道も
つないだ手も 他愛ない会話も
あって当たり前だった
それが幸せだと気づけなかった私には
あなたを愛すことなんてできなかった
盗まれるように奪われたキスの味も
まだ微かに覚えてる唇に 記された思い出
刻まれた足跡をひとつひとつ
辿ってく いつかあなたに会える気がして
こんなに暗い真夜中でも見失わず
光を見つけることができるのに
あなたはここからは見えないわ
どこにいるの?不意に名前を呼んだ
沈めたはずの 悲しみが ふとした拍子に
頬を伝うもう涙を隠せないわ
涙をぬぐう優しい指を探しても
もう、失ったあとだ 帰らないぬくもり
いまださよならも言えないままだ。
| 詩人:あいく | [投票][編集] |
ブラで猫耳!!
あたしのカップぢゃ
スコティッシュよ
だがそれがいいっ!!
ばか///
あいく先生、一言どーぞ
あいく「東尋坊ってあっちの方でしたっけ?」
| 詩人:ヨワムシ | [投票][編集] |
無音の世界に溶け込んで
僕は黒と同化する
そのまま黒に飲まれても
別に僕はかまわない
天使の羽を探したけれど
天使の羽はみつからない
いつしかすべて諦めて
いつしか黒と同化した
黒から白はよくみえて
きっとそれに焦がれてる
僕は白にはもうなれない
天使の羽も探さない
すべて諦めすべて委ねて
黒から白を眺めてる
いや違う
僕は黒にいるだけだ
自分で選んで
いるだけだ
白がすべてなら僕は
黒は諦めなのだろう
だけど僕はただ黒を
自分で選んだだけのこと
さあみてよ
僕の黒を
その白の世界から
僕がいるこの黒を
焦がれてよ
この黒の世界を
天使の羽は白にあるなら
僕は悪魔の羽ですら使おう
それに僕は握ってる
ずっとずっと握ってる
耐えて耐えて握りしめてる
この拳を開いたら
きっと黒じゃない色が
手のひらに広がるから。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
春は旅立ちと別れの季節です
終わりは新しい始まりの足音
耳を澄ましてみれば遠くから近づく
かすかな未来のたしかな息づかい
旅立ちの日を誰もが迎えるその時
踏み出した一歩で どこまで行けるかな
頼りなくて とても恐る恐るの 一歩だから
きっとこの夢までの道は果てしない
でも たどり着けないという保証もない
だから試していくよ 僕の中の可能性を。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
旅立ちと別れ 風の行く先にある未来
春も終わり 何かが始まろうとしている
桜が散るとき 私の中で何かが変わった
またひとつ 大人への階段を上がったよ
陽射しはゆるやかに坂道に降り注ぎ
抱いた夢を抱えた誰かが走ってゆく
東京に行くと決めたその日お母さんとお父さんは私を 引き止めなかった
ずっと胸に秘めてた気持ちを打ち明けた私にくれたのは思いがけない言葉
「自分のやりたいことをやりなさい」
そう言って さりげなく背中を押してくれた
私は その言葉を胸に 明日、東京に行くわ
送り出してくれる日 空は晴れて 青空
川も光に照らされ 輝いてたのを覚えてる
古ぼけた 電車の窓から 顔を出す私に
母がくれた 弁当と少しのお金
お父さんは 会うのが照れ臭いのか
私が旅立つ日ついに来なかった
東京はふるさととは違うからうまくやれる保証もないが やるだけやってみるわ
そっけなく 父は言う 「おまえには幸せにはなってもらわなきゃ困る」
月に一度の仕送りと
母からの手紙
お父さんは元気です
とても心配してます
時々会いたくて 涙を流してる私がいる
伝えたいこの寂しさを 悲しさを
地方と東京は離れてはいるけど
ひとつの空でつながってる
だから 電話もたまにはするわ
でも顔の見えない会話だから
どんな顔をしてるかもわからない
次の休みには 帰るわと伝えた
あなたの顔が早く見たい
そう言う母の声が教えてくれる
離れてはじめてわかる
親の大切さ 優しさ 溢れるほどの愛
そして何度も思い出すよ記憶を手繰り寄せるようにあの日を。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
ぐっと 伸ばした手が 風につかまえられてかるく噛まれたよ
この前、送った僕の手紙は もう読みましたか
返事をくれたら嬉しいなあ
下手くそだって 笑われるかな
でもそんな 言葉まで宝物にしてしまうよ
今から十年後には君と結婚して
月までハネムーンに行く
そしてさらに十年後には家を建てて
子供が三人くらい 生まれてる
そしてまた君のおなかの中には
新しい命が芽生えてる
そんな未来を 思い描きながら
未来の僕らに宛てた手紙を書いたよ
タイムカプセルみたいに時間が 経ってから開く ドアだから
もしかしたら恐くて開けられないなんてこともありうるよ
今と未来は つながってはいるけれど
あまり期待し過ぎると 今度は 理想と現実のギャップにつぶされてしまう
せいぜい 僕にできるのは 君の笑顔を
今よりちょっとだけ増やすこと
でも夢くらい見せてよ お金持ちにはなれなくても
小さなかわいい車でドライブ
君の笑っている未来なら どんな未来でも幸せになれるはずだ
なるべく明るい未来を思い描きながら
まずは明日や明後日の未来を 見直すことから
こうして考えてみると 案外未来も暗くはないなあ
十年後、どうなってるかなあ
どうなってるとしても
君を泣かせるような結果にはならないと願うよ
多分ね なんてね僕らしい解答だ
今から十年後には君と結婚して
月までハネムーンに行く
そしてさらに十年後には家を建てて
子供が三人くらい 生まれてる
そしてまた君のおなかの中には
新しい命が芽生えてる
そんな未来を 思い描きながら
未来の僕らに宛てた手紙を書いたよ
君は ばかみたいだねって笑いながら
小さく言うんだ 叶うといいねって
多分その 言葉が未来を照らす希望になるよ。