| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
ある国の子供は 十代をすぎると働かされ
親のため 手を泥で汚して
ゴミを集め 生計を立てているらしい
ある国の子供は 学校に行くのが嫌で
引きこもりの生活に甘んじて やりたい放題
大差なんてきっとないさ 差別なんてきっとないさ
本当にないのか
メディアが取り上げる感動ものの
ドキュメンタリーに涙を流して
何かできないかなんて考える
裕福な僕らは その現実を
遠い世界の出来事のように思ってる
自分らの毎日とかけ離して考えている。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
春を待っている 道に刻んでゆく足跡
去年と同じことを言っているねと
君は こっそり 笑いながら言うのです
積み重ねてく 思い出は少しずつ
二人を あの頃より間違いなく
大人にしていくから
いつまでも同じ気持ちでいられる
そんなこと 夢みたいだけど
あなたを 思う気持ちを枯らせやしない
桜舞うこの道を 手をつなぎ歩く
歩幅なんて気にせずに
きっとそれくらいが僕らには
ちょうどいいんだろう
そしてたまに寄り添うくらいが
ちょうどいいんだろう。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
カクテルこぼしたような
薄紫色の空が 電車の窓から覗いてる
移り変わる景色はまるで映画を観ているみたいだ
スカイツリーの影に隠れてすっかり
存在を忘れられた東京タワーも夜になるときれいなもんだなあ
いくつもの言葉を 僕は手がかりにして
この悲しみのスパイラルから 抜け出す算段をしている
思い出したように 走り出す野良猫は
この街を 僕なんかより知り尽くしている
誰かの涙を そっと何も言わずに眺めては
また違う誰かの夜を覗きにゆくのさ
羽があったなら飛び回りたいよ
見過ごすにはあまりにも素敵な出来事がこの街を 賑やかにしている
しかめっ面 仏頂面 アホ面 表情豊かな君の顔
まだ知らないこの街の噂が僕を待っている気がする
当たり障りのない会話を続けながら
誰かが何か失敗をやらかさないかなと
今か今かとその機会を伺う
泣きながら 笑いながら 怒りながら 照れながら
過ぎてく夜を 遠く見送っている
夜のてっぺんでこの街を見下ろして
誰かの涙をさらってく泥棒になりたい
騒ぎ立てるほどニュースは何もないや
残された嘘と言えないままの愛してる
夢から覚めたら 夜が明けたなら 君にこの気持ちを 間違いなく届けたいよ
そんなことを企んでいるんだ
どこかで僕の帰りを首を長くして待っている
僕が君に 届けたいのは 貸し借りできない心です
どうか受け取ってくれないか?
思い出したように 走り出す野良猫は
この街を 僕なんかより知り尽くしている
誰かの涙を そっと何も言わずに眺めては
また違う誰かの夜を覗きにゆくのさ
羽があったなら飛び回りたいよ
見過ごすにはあまりにも素敵な出来事がこの街を 賑やかにしている
この夜を きらめかせている。
| 詩人:なってくる | [投票][編集] |
興味関心もなく見向きもしなかった
ここは存在も知らなかった
知ろうとする契機もなかった
ゆえに縁もゆかりもなかった
10年前の私には
予想だにしない未来だ
諦めや切なさまで感じていた
言葉にならないあらゆるあらゆる
生を授かって以来積み重なり膨らみ続けもう破裂寸前のわだかまりに
小さく穴が空き始め
溢れだした
空いたところへ すっと風が吹いて
胸がすく心地を知った
17歳、詩との出会い
10y
| 詩人:なってくる | [投票][編集] |
春、
儚い命。
午後2時ようやく布団から這い出した1Kの部屋で座り込み、解凍したエビピラフにパセリを振りながら、窓越しに世界を観る。
時は命。年々老いて深まる顔の皺に思い焦る。
本当はこの生き方に自信などない。
生きるのは初めてだ。人生の先輩など死んだ人だけ。
本当は暫し荷を降ろしたい。
微睡んでいないとき私はいないのである。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
水色の空が電車の窓に映る
いくつかの色と音が 街を染める
にぎやかな表通り リズムがとれそうな
いろんな 文化が集まって 出来ている
なんだかどこか 悲しいようで
どこか そわそわして 落ち着かない心
振り子のように 行ったり来たりする
東京の夜はカクテルに沈んで
グラスを傾けて 余韻に酔いしれて
七色の夢の途中で目覚めて
気づいたら 月は頭の上まで 昇ってる
行く宛のない 旅に理由をくださいな
今に意味のなさに 呆れ果てしまうよ
目を見開いて 確かに見届けてみよう
光と影の交差する ゼブラ模様の世界
なんだか いつになく 落ち込んでて
昨日より少し あとひとつ何か足りない
悲しみと喜びで 混ざりあって目眩がする
東京の夜は あっという間に過ぎてく
悲しむ暇もない 笑う暇もなさそうだから
雨に濡れた昨日の僕の涙を
忘れたように 語るのは今日限りにしよう
時計が回る 夜が明けて まばゆい光で
目が眩んだら 上手に 狂ってゆこう
この街の色と 混ざって 跡形もなし
東京の夜はカクテルに沈んで
グラスを傾けて 余韻に酔いしれて
七色の夢の途中で目覚めて
気づいたら 月は頭の上まで 昇ってる。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
夜明けの街を 駆け抜けてゆく時間
まだ覚めやらぬ夢の中を急ぎ足で
ぼんやりとしたままの頭を 揺らして
叩き起こされて 挙げ句布団を奪われた
アパートの階段 一段飛ばしでかけ降りる
空から落ちてくように
メーター振り切って
日常を けしかけて
僕は 風になる
神様は関係ないさ
色とりどりの 街を抜けて
単色の つまらない
学問を蹴飛ばして
僕は僕なりの答えを 見つけるよ
決意表明の足跡を 黒板に刻むよルラララ。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
夏が春を追い越して しまったような
少し汗ばむ 陽気に上着を脱いだ
この街に住んでからもういくつ季節が過ぎただろう
まだ 知らない空や景色に会いに行こう君を道連れにして
東京の夜は どこか少し切なげで
通り過ぎてく 光
電車の窓の外 幻想的なイルミネーション
夢を見ているような
そんな日曜日。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
ささやくように本のページをめくる風
そっと自転車が 景色を飛ばしてく
笑いながら 君は泣いた 予報にない雨に降られながら
五時のチャイムが 街に染み渡ってゆく
手と手が離れてくその瞬間の寂しさを覚えていて
二度と 味わいたくないのなら
ほらね明日もこの 夢の続きで 君に会えたらいいなあ。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
うれしいときには 見えないのに
悲しいときにだけ 見える誰かの優しさ
気づかないくらいささやかな
「あなたがいること」のありがたさ
存在の意味なんて難しいことはわからない
でもただひとつ わかってることは
君が好きだということだけ
人は一人じゃ何も出来ない
だから誰かと一緒に笑い泣くんだ
一人じゃわからない喜びや悲しみを
誰かと分かち合うように 生きる
つないだ手と手に 灯るぬくもりは
不確かなものばかりの世界にたしかな愛を描いて
ギュッと結んだ ほどけない約束
同じ気持ちを 持っている
ただそれだけで二人は明日も二人のまま
愛は ねだるものじゃないんだよ
求められる前から与えるものだ
季節が移ろっても 大切なものが変わらない世界で
誰かを愛し 誰かに愛されたい
暮れゆく街並み 沈む夕日
涙でさよならもいいけど 最後くらいは笑ってよ
悲しいときには 泣けばいい
うれしいときには 笑えばいい
それを遮ることは出来ないよ
ひたすら僕しか出来ないことを探す日々
ついに訪れた夜の 暗い 闇の中でも
消えない明かり それは君だよ
僕は見つけたの 幸せの在処
人は一人じゃ何も出来ない
だから誰かと一緒に笑い泣くんだ
一人じゃわからない喜びや悲しみを
誰かと分かち合うように 生きる
つないだ手と手に 灯るぬくもりは
不確かなものばかりの世界にたしかな愛を描いて
ギュッと結んだ ほどけない約束
同じ気持ちを 持っている
ただそれだけで二人は明日も二人のまま。