詩人:タンバリン | [投票][編集] |
冷たい雨の中
外より少しあたたかいクルマの中で
僕の体はもっとあたたかい
僕は僕の体のあたたかさが
愛おしいものに感じた
ごはんを食べたばかりだから
胃の近くからポカポカした熱が出て
風邪気味に過ごす休日を
ずいぶん幸せにしてくれる
詩人:♪羽音♪ | [投票][編集] |
「いってきます」
「いってらっしゃい」「早く起きなさい」
「遅刻するわよ」
「ママまだ眠いよ」
慌ただしく過ぎてく朝
誰もが空なんて
見上げなかった
あの日は格別に
青く晴れ渡って…
誰が予測できただろう
悲しい春日和
あれから5年
あの日と何一つ
変わらないのは
ただただ流れる雲と空
涙を堪えて見上げた先は
静かな静かな青だった
あれから数日が過ぎて
今日は寒い寒い雨だ
君はどうしてる?
元気かい?
寂しくないかい?
寒くないかい?
そんな言葉を呟いた
僕は信じない
君が空の青に 海の輝きに
なっただなんて
「いってきます」
「いってらっしゃい」「早く起きなさい」
「遅刻するわよ」
「ママまだ眠いよ」
慌ただしく過ぎてく朝
誰もが空なんて
見上げなかった
いつになったら
聞けるだろう
君の「ただいま」を
いつになったら
言えるだろう
「おかえり 愛してるよ」と
詩人:そほと | [投票][編集] |
イヤな単語だ「疑う」って
「争う」って単語と同じ位キライだ
人と人とが争うとき
どちらも正義だから始末が悪い
必要なんだ
自分を「疑う」こと
見てみな
今の世の中
人を責めて
自分を疑わないできた弊害に満ち溢れてるだろ
ほらそこにも和解無き歪がころがっている
今朝は冷たい雨が降ってる
キライだな
だが必要なんだこんな日も
ナットウキナーゼとゴマリグナンで免疫武装
ささやはな抵抗を試みる朝
詩人:カクレクマノミ | [投票][編集] |
懐かしい色は遠く
どこか少し違う色が漂ってる
似たようなもんなのに
1から10まで違うのさ
鉄の鳥が空を飛び
灰色の街から僕をつまんで
遠くの街に置いてった
行き交う人が楽しそう
言葉もどこか違ってて
ここには僕だけ
望んだ時にはほっといて
望まぬ時にはやってくる
苦し紛れの苦笑い
約束しない賑わい
吐き出す声は言葉の手前
ただの駒の呼吸は静かに
明の日は、鳥になれたらな
明の明の日は笑っていられたら
僕の意味があるのかな
詩人:どるとる | [投票][編集] |
結ばれた 手と手に重ねてしまうのは
僕に足に止まる 二匹の蝶々
多分 一緒にいるだけで過ぎてしまう
無駄に費やされる時間
「愛してる」の言葉もまるで嘘のようだ
つないだ手から伝わるものは
きっと ぬくもりだけじゃなく
知らずに抱いた 不安も欺瞞も
同じように伝えてしまうんだ
だから 隠さずに傷痕を見せてよ笑わないから
手をつなぐことの意味を
愛というきれいな言葉でごまかさずに
醜さまでも さらけ出せる 僕らでいよう
約束だ
愛はきっと 都合の悪いすべてを
隠してしまえる都合のいいついたてで
見たくないすべてから目を反らすための言い訳なんだろう
「愛してる」といえば憎しみも愛になる
そうやってごまかしたたくさんの色々を
片付ける暇もないまま また夜は明ける
引き出しの奥にしまったままの思い出も
思い出と名付ければきれいに 飾られる
目を凝らす必要のない愛なんて要らない
手をつなぐためだけに費やした時間を
今一度まぶたを閉じて思い出してみる
僕らはお互いに愛することを 楽しんでいたはずだろう
似合わない 下手くそな強がりで
見送った 背中はもう二度と帰らない
失うことが 恐いのなら 目の前にある
大切な人を 大切だと 思う気持ちを 言葉にするんだ
つないだ手から伝わるものは
きっと ぬくもりだけじゃなく
知らずに抱いた 不安も欺瞞も
同じように伝えてしまうんだ
だから 隠さずに傷痕を見せてよ笑わないから
手をつなぐことの意味を
愛というきれいな言葉でごまかさずに
醜さまでも さらけ出せる 僕らでいよう
約束だ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
カレンダーに並んだいくつもの
数字を眺めながら 邪魔な日付を
飛び越えた先にある待ちに待った日
どんな顔をして どんな気持ちで
僕は 君に会えばいいだろう
今はその事で頭はいっぱいさ
一年 365日の たった一日だけでも
特別な日があるとしたら
僕はまだ幸せなほうだね 月に数度も
特別な日があるから
「君に会える日」は僕にとって
どんな日よりも 特別な日になるから
掛け値なしの奇跡なんかはいらない
この街の中だけでも どれだけの思いが
人と人を つなげているのだろう
あなたが僕を思い僕があなたを思うように
一人だけでは 成り立たないものだから
今日もあなたに 思われていることを
強く感じながら 僕もあなたを思う
一年に 一度しかない誕生日よりもずっと楽しみにしているよ
笑った顔も泣いた顔も どうしてこんなに眩しいのだろう
君に会える日は 僕にとってこの上ない幸せだから
覚めてもまだ覚めない夢の中にいる
一緒にいる 手をつないだり キスをしたり
重ねてく時間と同じだけの 距離を歩く
君も僕も いつまでも若いままじゃない
でもだからこそ今日より明日が楽しみになるよ
一年 365日の たった一日だけでも
特別な日があるとしたら
僕はまだ幸せなほうだね 月に数度も
特別な日があるから
「君に会える日」は僕にとって
どんな日よりも 特別な日になるから
掛け値なしの奇跡なんかはいらない。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
雨上がりの 東京の街の夜は
いつもとは少し違う華やいだ雰囲気で
洒落た店が建ち並ぶ
お酒の匂いに酔いながら
あ、星が流れた そんな君の声がした
こんな夜には 涙なんて似合わないね
だから 無理にでも笑おう
明日の幸せ祈るように
星空に 眼差しを泳がせて
缶珈琲 片手に 一人黄昏る
多分僕が思うよりもずっと
悲しいことは 尽き果てないのに
そんなこと関係なしに僕は
生きていることを 心から楽しみたい
仕事をちゃっちゃと終わらせて
今夜は君と二人で秘密のデート
ロマンチックなんかじゃないから
君を楽しませてあげれるかわからない
だから手探り状態さ
言葉よりも きっと一緒にいること
それが何より 大事なこと
今ならそれが わかるんだ
君の手をどこまでも引いて
終わらない夢を追いかけたいんだ
言うより まずはやってみることだ
下手くそでも一生懸命 それがスタンス
君が僕を思う気持ちが僕を強くする
明日も僕は この街で頑張るよ
キラキラ まぶしいくらい 星が輝く夜
明日は晴れ それだけで心も 青空
さあ 夜明けまであまり間もないけど
もう少し 夢にまどわされていたい
星空に 眼差しを泳がせて
缶珈琲 片手に 一人黄昏る
多分僕が思うよりもずっと
悲しいことは 尽き果てないのに
そんなこと関係なしに僕は
生きていることを 心から楽しみたい。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
泡みたいな 光がいくつも 浮かんでる
終電間近 飛び込んだがら空きの車内
適当な席に座って文庫本を開く
小説を読み上げる人の気持ちで
進んだりまた戻ったりする ページ
行間に並んだ曖昧な心が見え隠れ
短編をいくつか読み終えたあたりで
タイミングよく 駅に着く さあ降りよう
魚の真似して 泳ぐ闇の中 口を開閉
吉報はないにしろ今が笑うときならば
その瞬間に飛び込め 滑り込みセーフで
僕の人生そのままに ギリギリのラインで
ナイトスイミング
切なさに名前をつけるとしたらどうしよう
宛もなく行き交う思考が空回り
いくつかの約束と同じだけの裏切りを
花束のように 届けよう明日の君に
傷つけたい でもそれ以上に愛したい
僕の中にある 悪魔が 舌を出して笑う
目隠しをして顔の見えない会話をしよう
ふれただけですべてが解る 卑怯技で
見上げた空に流れた星に清い祈りを
差し出された手を僕は素直に握れない
ちょっと迷いながら恐る恐るの恋だ
背中あわせで 互いの鼓動を確かめる
キスより甘い名場面
つながっては ほどけてく 思いを
折り紙みたいに折って つくる
手作りの気持ち 君に届けと歌う
魚の真似して 泳ぐ闇の中 口を開閉
吉報はないにしろ今が笑うときならば
その瞬間に飛び込め 滑り込みセーフで
僕の人生そのままに ギリギリのラインで
ナイトスイミング。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
降りだした雨が さらけ出した裸の屋根を濡らしてる
傘を開いて 出掛けよう 雨などに足を止められるものか
悲しみが雨にたとえられるのはなぜか知ってるかい?
涙と雨の関係はどうやら 僕らが踏み入れられないくらい熱々
悲しい気持ちは 素直にこのほほを伝って
変わらない涙を運び届ける郵便屋さん
ほら あなたのお手元に間違いなく届いたでしょう
笑顔の前のちょっとしたウォーミングアップ
太陽の種を添えて。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
バイパス沿いにある喫茶店を
通り過ぎて踏切を 渡る
公園を埋め尽くさんばかりに
華やいだ木々の見事なこと
僕の指では 足りないほどの
たくさんの春を数えて
少しずつ大人になる 僕
ブラックの珈琲が飲めるようになったよ
自慢できるのは 今はそれくらいだ
そしてまた ひとつ移り変わる季節
空から落ちた光が 手のひらの上で遊ぶ。