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[190908] あったかい
詩人:どるとる [投票][編集]


橙の空が うなだれた街を抱きしめている日暮れ

言葉にすれば ただ悲しみがほほをなだらかに伝うだけ

誰かと誰かの別れ際
交わした また明日の声が
チャイムの音に 重なるとき

僕は目を閉じた あなたの
下手くそなイメージを描いて

明日の笑ってる 君の顔を映した空が
夜になって 星を降らせたら

少しだけ 胸の奥があったかくなったよ

途方に暮れた 雨どい
開けたままの 窓
ひび割れた 硝子

夢から覚めた あとのしばらくのまどろみ
ぽつりぽつり 点く街明かり

僕は目を閉じた あなたの
下手くそなイメージを描いて

明日の笑ってる 君の顔を映した空が
夜になって 星を降らせたら

少しだけ 胸の奥があったかくなったよ

別れたそばからあなたに会いたくなったよ。

2016/02/13 17:18



[190907] 受験坂
詩人:どるとる [投票][編集]


星を盗み 夜から光を 奪ったならずっと夜は 暗いままだ

目をつむった まぶたの裏には 宇宙が広がり
いつでも あなたに会える

なくしたものの輝きばかりに 心を奪われている

そんな僕の瞳に映るものになんか価値はない

この坂を かけ上がったなら 見えるすべてに
僕は負けるだろう

僕は負けるだろう。

2016/02/13 16:52



[190906] あなたと歩くための道
詩人:どるとる [投票][編集]


日の落ちる間際の 街に流れる時間は

どこか 静かに誰かの帰りを待っている

母親のようなそんな優しい顔をしてる

ああ 急がなくていいから帰っておいで

ずっとずっと遠くから聞こえる声

帰り道いつも手をつなぐ人もいないけど

見えないあなたの手が僕の手を握る

そんなあたたかなイメージを抱いている

遠く離れたこの街からあなたを思う

弱さがはみ出して涙になってしまうよ

でも笑わないでね明日も頑張るから

そっと流れる景色をおだやかな時間が

抱きしめているように見えたんです

一日の中で一番好きな時間なんだよ

ああ 商店街のコロッケを買っていこう

熱々のうちに ひとつつまみ食いした

どうしても寂しいときはあなたのことを

思い出してもいいかい?って思う前から

あなたの顔が浮かぶ 枕を濡らす夜

遠く離れたこの街から見る空は

ふるさとの街とちっとも変わらない

元気にしてるかな ふいに声が聞きたくなる

小さな窓を 陽射しがゆっくりと飴色に染めて

振り返りそうになったけれど 僕はあわてて前を向いた

道は後ろにできるものだと どこかで読みました

だから道を作るよ 疲れはてても歩いて 歩いて

いつかあなたと歩くための道を

帰り道いつも手をつなぐ人もいないけど

見えないあなたの手が僕の手を握る

そんなあたたかなイメージを抱いている

遠く離れたこの街からあなたを思う

弱さがはみ出して涙になってしまうよ

でも笑わないでね明日も頑張るから

飽きずに待っててねすぐにホッとさせるから。

2016/02/13 16:40



[190905] ループ
詩人:どるとる [投票][編集]


この世界は ひとつの大きな観覧車
誰かの思いを乗せて渦を巻く

ぐるぐると 幾重にも連なる ドラマが
明日の君に バトンを手渡して 歩き出す物語

やたら眩しすぎる 太陽を 背にして君は行く
歩き出したらもう止まらない
この世界にある巡るものすべて 時計の針も レコードも。

2016/02/13 16:26



[190904] シネマのヒロイン
詩人:どるとる [投票][編集]


雨も 通り過ぎたから 今すぐ君に会いに行くよ
羽も翼もない僕だけど
大丈夫地面を一歩一歩歩く足はある

珈琲を淹れて待っててくださいな
君を待たせたなら待たせたぶんだけ
君を笑わせてみせるね

今日は 君と僕が出会った大切な日 きっと 楽しい夜になるよ
けっして映画の中にあるような劇的な恋じゃない
でも君のために 僕は 頑張ってみせるから
そばで見ててね。

2016/02/13 15:32

[190903] こんなにも僕は君が好きなんだって思った
詩人:どるとる [投票][編集]


窓の外に広がる宇宙にそっと
思いを馳せるような夜には
君が優しく笑ってくれるだろう

映画の中にあるような恋をしたくて
走り出す 舞台上 光に照らされた君がいた

たくさんの人たちに僕は 愛されてる

でも まだいくぶん頼りない

だから足りないところは 君が補って

星がざわめくような夜は寂しさはピーク

こんなにも僕は君が好きなんだって思った。

2016/02/13 15:07



[190901] フォウ
詩人:ふくざわゆいと [投票][編集]

記憶を人質にとられて



戦うしかなかった



生まれて 今に至るまで



生きてきた記憶を 取り戻したくて



本当の自分が知りたくて



戦わざるを得なかった



仕組まれた頭痛



薬が無いと止まない



度重なる戦闘に 身も心もやつれた…



それでも ここでは



「兵士」としてじゃなく



「兵器」として扱われてしまう



名前さえ番号 4番目の試験体



苦しみながら 彷徨って



見た目は 普通の女の子でも



他人は 「強化人間」と呼ぶ



乗りたくもないのに 壊したくもないのに



仕組まれた機械に 操られて



無差別に 破壊を繰り返す



「これは本当の自分では無い」と



知りながら 止められず



葛藤し蝕まれ 死んでいった




街を壊したかったんじゃない



戦争がしたかったんじゃない




その目的の為に 造られたとしても



本当に ただ純粋に



自分の記憶を 取り戻したかった



ぬくもりの中で 生きていきたかった




誰かに愛され 愛したかった



もっと あなたと一緒に…

2016/02/12 01:25



[190900] 夜明け
詩人:理恵 [投票][編集]

気がつけば月は傾いて
白んでいく山際の
明日の気配に立ち止まる

頭の真上は紺色で
まだ星が煌めいている
誰かが夜明けは星がよく
流れると話していたのを思い出す

ああ、確かにいま
星が2つ、流れていった

360度の水平線と地平線が
仄かに白を帯びていく
宇宙の真ん中にいる感覚と
世界と繋がる錯覚と

太陽が顔を出す前に
家へ帰ろう
誰も知らない景色の真ん中と
誰も知らない私の姿を
見られたくないから





H28.2.11

2016/02/11 22:58



[190899] 
詩人:理恵 [投票][編集]

海に憧れていた
空の青を映し出す
透明な澄んだ色

そんな心がほしかった

その青に飛び込んだなら
私も透明になれるかしら
そっと空気に溶け込んで
同じ青に染まれるかしら

打ち付ける波に退きながら
寄せては返す青に憧れて
飲まれることに恐怖しながら
飲まれることに憧れて




H28.2.11

2016/02/11 22:47



[190898] 慟哭。
詩人:もとり [投票][編集]


朝起きた時

昼休み会社から帰ってきた時

夕方仕事終わった後


きっとこれからも

鳴らない携帯を見つめるんだろう

諦めながら

何処かで待ち続けてしまうのだろう



仕事終わった後

家の前に車が止まっているか

期待してしまう自分が居るんだろう


夜八時以降

テレビを流しながら

外の車の通り過ぎる音

扉を閉める音

ドアが何処かで開く音

全てに敏感に反応して泣くのだろう



そしてそれはずっと続くのだろう

想いが思い出に変わるまで



私のここ暫くの

一日の半数を占めていた貴方は

もう去っていったというのに



2016/02/11 21:39
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