詩人:どるとる | [投票][編集] |
思い出し笑いで 過ぎてく毎日を
悲しみが そっと濡らしてく夜には
誰もが 同じ色の心を抱えているだろう
大切な人を思うとき その大切な人も僕のことを思っているのかな
思いと思いが 重なりあう瞬間を 逃さないように
ただ笑ってても 泣いてても ほんの少しだけでも
僕のことを 思ってくれたら嬉しいなあ
これは僕の ささやかなわがまま
すれ違う誰かと誰かの思いを
繋げているのは 電話の声じゃない
目には見えない何かだよ
今君もあの 空を見ているのかなあ
ふと気になってしまったから もう眠れないよ
東京と地方じゃ なかなか会えないね
忙しさを理由に また約束はキャンセル
その時の寂しさは 名状しがたいよ
名前を呼ぶときのくせも 変わらないね
ちょっと間をおいて 泣いた君を見たとき
本当に僕は愛されてるんだなって気づく
なんとなく君の話題に のぼりたくて そんなんじゃないのに
たとえばちょっとだけでも離れてても君の心に留まりたくて
それくらいのものだったのに 君は僕が思うより ずっと僕を思っててくれていて
泣いたりしてくれていたんだなあ
いつでも電話できる 声だけでならつながっている
でもいくら話しても 君とふれたことにはならないよ
いい加減になれたらすぐさま君に 会いに行けるのに 僕を真面目さがそうさせる
ごめんね 今週も会えそうにない
その代わり次は 必ず 今週のぶんまで
時間を作るから そう言うしかない僕が とても 歯がゆいんだよ
本当は 仕事なんかサボって会いたいのに
ただ笑ってても 泣いてても ほんの少しだけでも
僕のことを 思ってくれたら嬉しいなあ
これは僕の ささやかなわがまま
すれ違う誰かと誰かの思いを
繋げているのは 電話の声じゃない
目には見えない何かだよ
今君もあの 空を見ているのかなあ
ふと気になってしまったからもう眠れない。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
まばたきの隙間に落ちる 束の間の夜が
誰かさんの暮らしを傍目から眺めてる
駅を 過ぎたあたりで寂しさは募って
ちょっとだけ 頬に涙がにじんで
誰にだって 同じ覚えがあるはずで
だから、僕は誰のせいにもしないけど
抱いた思いは きっとひそかに誰かを求めてる
やたら 涙もろい夜だ しみったれた気持ちになる
こんな今なら素直に言える「君に会いたい」
ひけらかした 寂しさも ふるえるほどに
どこでもいいから遠くまで 行きたいよ
心は腰かける為の椅子を 探すように迷うばかりです
無数の引き出しを 手探りしている
急ぐ必要なんかないのに忙しない
傷だらけのプライドを傷つけたのは
他でもない僕のプライドだろう
誰もが同じ 夜に迷っているのなら
どうかあなたも悲しんでいてほしい
間違っても幸せそうに笑ってなんかいないで
行く手を遮る 闇をくぐり抜けて 太陽をこの手につかもう
終わらないババ抜きのような 青春の延長で
幼さを 取り戻した顔で 夜を明かした
空を飛んだら 気持ちよさそうな夜
あいにく僕には翼も羽もない だから旅立つのさこの心が
光がざわめき風が ささやく
そんな 夜は きっと明日が 待ち遠しくて仕方がないだろう
きっと 誰もが 夜明けを待っているさ
やたら 涙もろい夜だ しみったれた気持ちになる
こんな今なら素直に言える「君に会いたい」
ひけらかした 寂しさも ふるえるほどに
どこでもいいから遠くまで 行きたいよ
心は腰かける為の椅子を 探すように迷うばかりです。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕らは いつも背中あわせで生きてる
同じ星の上に生きていても 交わることのない 毎日を生きてる
名前も知らない 人の今日を 思うこともないままで
過ぎてくだけの 寂しそうな背中を 見送る
あの人はどんな 今を抱えているのだろう
あの人はどんな 毎日を生きてるんだろう
それぞれの背中に映る 異なるドラマ
訪ねることもしないままで僕は身勝手に
いろんな 想像してみているんだ
だけど多分そんなことは
その人にしてみりゃ大きなお世話で
だから僕らは いつでもすれ違うだけ
お互いの背中を 突き合わせて
違う生活へと 歩き出す今を生きる人
夜の真ん中で 立ち往生してる 僕は
コンビニ袋 ぶら下げて 星がかざる空に見惚れながら見ていた
背中にも顔があるようで表情があるのさ
笑ってる背中や 泣いている背中
あの人は いいことがあったんだろうとか
あの人は 良くないことがあったんだとか
背中で語るのは どんな話だろう
僕らの背中は いつも無口です だけど
僕の心が泣けば 背中もまた泣くよ
そして心が笑うとき背中もまた笑う
会っても多分僕はあなたに気づかない
何しろお互い知らない関係だから
だけど背負うのはお互い同じものです
何も話すことも 聞くこともないけれど
たまに すがってみたくもなるさ
頼りなさそうに丸まった僕らの背中は
今日も 見えない何かを抱えてる
いざというときは ピシッと姿勢を正して
前を向く 強い背中
それぞれの背中に映る 異なるドラマ
訪ねることもしないままで僕は身勝手に
いろんな 想像してみているんだ
だけど多分そんなことは
その人にしてみりゃ大きなお世話で
だから僕らは いつでもすれ違うだけ
お互いの背中を 突き合わせて
違う生活へと 歩き出す今を生きる人。
詩人:カィ | [投票][編集] |
駄目な私もまるごと愛して。
そんなワガママ聞いて欲しいのはあなただけ
本当の私を知って欲しい。
それでも全部好きでいて
諦めなければ叶うなら
今日も星に願いを!
あなたが好き。
好きなままじゃ前にも後にも
進めなくなって
ぐるぐる回りながら流れる涙
流れ星に願いをかけて
叶うならきっと
って
夢みてたあの頃
叶わないと知った今のままでいいから
抱きしめて
泡になって全部消えてなくなっても
手をとって
幸せなんかいらない
あなたを思って胸を焦がす瞬間が私には必要なの。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
雨上がりの街に 落ちた星のかけら
夜明け間近の 空をオーロラが走る
まだ 眠りの中にいる君に太陽は 光の矢を放つ
笑ったり泣いたりするそのしぐさを
もっと見たくて 僕は ちょっと寄り道
迷子の星 尾を引いて 落ちた 今日はなんだかいいことがありそうな そんな予感
夢から覚めた あとの暫くの恍惚
肩まで浸かって そのうち沈み込むのさ
誰かが 待ちわびてる 「早く夜が明けないかな」
ときめいたそばからまた何度でも
ときめかせるような 君はもしや魔法使い?
遠い夜明けに 伸ばした手を つかんだのは
陽射しだった なぜだろう心は 軽やか
とりあえず走れるところまで
終わらない 光のレールは続いてく 彼方まで
迷子の星 尾を引いて 落ちた 今日はなんだかいいことがありそうな そんな予感。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
雨が降る 街を一人で傘を差して 歩く
悲しみは消えないままでも世界は回る
君に伝えられるほど大したことはない
ただ少しだけ悲しくて切ない日々を過ごしてる
通り過ぎてく光の先を
吸い込まれるように見つめてる夜に
ひとつまたひとつとこぼれてく
ほほに降る涙に 差す傘はないけれど
邪魔なはずの雨さえも 愛らしい。
詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
出会った瞬間
撃ち抜かれていた
右胸からドキドキと
溢れ出すこの気持ち
きみを見るたび症状は
どんどんどんどん
酷くなっていき
まともに
息も出来ないくらいに
苦しいんだけど
今すぐきみに
ぼくの気持ちを
打ち明けられたなら
どんなに楽だろうと
またきみのことを
想ってしまえば
ドキドキドキドキと
溢れ出すこの気持ち
嗚呼
この気持ちばかりは
どんな詩人でも
明確に
ぴしゃりと
一言では表せないだろう
そんなこと言わずに
ちょっと長すぎる
この気持ちの正体を
簡潔に表現できる方
募集します
あなたの意見を
お聞かせください!
詩人:さみだれ | [投票][編集] |
燃えているのは
夢みがちな年頃の子
赤いテールを右へ左へ
何を求めているかも知らず
春らしい陽気に
彼女は鬱に病んだ
燃えているのは
在りし日の尻尾
私は燃やされていた
美しい言霊と共に
煤こけた炉の中でも
私はうたうのだろう
あなたがあなたたらんとする
その炎はあなたを傷つけない
燃えているのは
あなたの見たことのある
賑やかな尻尾だけだから
詩人:清彦 | [投票][編集] |
笛吹きの男は奏でる
彼が笛を吹けば
風は静まり、辺りを包んで
花や草は彼の方に傾き
時間は止まったように
彼の音だけが流れ
全てがその流れのみに集まり
全てが音楽と調和し
疑うことなく寄り合うのだった
彼は周囲から愛され
豊かに溢れる歓びを
笛の音に響かせては
幸せに生きていた
しかし時代は押し寄せた
ある時、地響きのような轟音が近づき
激しい熱風の嵐が吹き荒れ
雨は赤く重く降り注ぎ
人々は恐怖に顔を歪め叫んだ
戦争は容赦なくやってきた
すべて終わったとき
彼の大切なものは
笛以外の何も残らなかった
それから彼は笛を吹かなくなった
ある時、彼の眼は
ぼんやり遠くを見つめて
若き頃の満ち溢れた光は失われ
背中は枯れ木のように曲がり
唇は見えないほど髭が覆い被さり
その色は疲れたように白かった
彼は老いていた
戦争の悪夢に覆われ
亡骸となった人は
蟲に喰われ姿を変え
土に還りその姿は失われ
その上に次々と
花が咲き乱れて色が甦り
風に吹かれ踊っては
蝶々たちが甘い臭いに誘われ
その周囲をまた彩るのを見た
彼は永すぎる時の流れを
幾度も見つめていた
そして、許したように
ゆっくり頷いては
静かに笛を吹き始めた
その音は老いていてゆったり伸び
あの頃よりも優しく
哀しみや慈しみも含んでいた
風は静まり、辺りを包んで
花や草は彼の方に傾き
時間は止まったように
彼の音だけが流れ
全ての周囲がその流れのみに集まり
失われた人々も
哀しみや慈しみ
今までの過去の全てと現在の全て
それら全てが、音楽と調和し
疑うことなく寄り合うのだった
その時、これらはもはや
あの頃と区別がつけられなかった
演奏を終えて彼は
笛を手放し、空中を見上げて
座ったまま、動かなくなった
そしてまた、時間は流れ
彼は土に還り姿を消し
その上には花が咲き乱れた