| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
生まれた 日のことを考えていた
どんな人も 産声を上げてきれいなままの心と体で生まれた
地球の片隅に また新しい 命が
夜明けを 呼ぶように ほらあなたの名前を呼ぶように泣いた
笑っているその顔を何度でも見たくて
僕は 少し無理をして頑張ってしまうんだ
目には見えないいくつもの思いが
リボンになって 人と人を結びつけてる
そんな結ばれあいの中に 僕もいて君もいる
人の数だけあるたくさんの結び目の先に
例えばこれから出会う僕の愛する人がいるなら
その人に 出会うために リボンを辿るように
生きていく 毎日
はじめてのことを繰り返していく
積み重ねていくのはありふれたことばかり だけど大切なこと
しっかりと握る君の手が
倍以上もある 僕の手を握るとき 大切なものを受けとるよ
君と同じ幸せを ときめくような瞬間を
何度だって 感じたくてここにいるよ
聞けば笑っちゃうくらいのささやかな
喜びを一つ一つ集めれば思い出になる
僕が君に教えられることは とても小さなことだろう
いつまで君のそばにいれるかわからないけど
できることは何でもしてあげたいから
君の 心にずっとほどけない 結び目をつくろう
思い出という名の数えきれないリボン
ほどけてまた 結ばれていく 人と人との出会いと別れ
僕が明日出会う人そして別れる人
そんな人との時間を大切にしたいと思うから
どんな結び目も ほどかずに そのままでずっと
目には見えないいくつもの思いが
リボンになって 人と人を結びつけてる
そんな結ばれあいの中に 僕もいて君もいる
人の数だけあるたくさんの結び目の先に
例えばこれから出会う僕の愛する人がいるなら
その人に 出会うために リボンを辿るように
生きていく 毎日。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
目を閉じてみると まぶたの裏に
昨日へと続くレールが伸びるんです
笑ってたことも 泣いてたことも
嘘には出来ないし 消したりも出来ない
恥と上塗りだと思っても 転ぶときには盛大に 弱さを見せて
必ず僕がそばにいて 受け止めてあげる
倒れてしまうその時には支えになるよ
遠い 夜明けを呼ぶように 鳥たちは
少し早い 旅立ちを迎える朝
夜風に冷えた 体に 風をまとい翼を 広げたその姿は
まるで スタートラインに立つ ランナーに見えました
見えない未来が 不安ににじんで
ほんの少しの 諦めに 絶望する日々
時間を追いかけるのはやめて 時間を先に 行かせよう
ペースをつかんだら 今は苦しい道も少しは楽になる
そして迎えた 新しいスタートラインに僕は立っている
泣きながらだっていいんだ 強がるよりは 素直で潔い
競争相手はいつでも自分自身 自らの影を追うように生きてる
たすきを繋げるのは 明日の自分 それを忘れないでいて
君の未来が 手のひらにふと映るとき
少しの風にあおられ揺らいだりしても
君は夢を諦めちゃいけない
夢見がちな 少年をその胸に 宿してて
遠い 夜明けを呼ぶように 鳥たちは
少し早い 旅立ちを迎える朝
夜風に冷えた 体に 風をまとい翼を 広げたその姿は
まるで スタートラインに立つ ランナーに見えました。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
東京9時発の 列車に乗って宛もなく旅に出た
なんとなく仕事を連絡もなくずる休みした日
静かに降る銀色の雨が窓硝子に
人懐っこく 張りついてやがてすぐに滴り落ちてく
名前もわからない 知らない駅に着いた
とりあえず 喉を潤して 先ずは腹ごしらえだ
東京の暮らしにも なんとか慣れた頃
思い出したよ はじめてこの街に来た日のことを
東京に来てから何度目の春を迎えただろう
この街はあの頃から何も変わらないね
張り巡らされた路線 覚えきれない駅名
日に日に増える煙草 と吸い殻の山
求人雑誌とにらめっこしながら 探してた 僕の居場所を
でも簡単には見つからなかった
青と白の電車に揺られながら沈んでいく夕日に 涙を見せたくなくて背を向けた
ふとした瞬間、遠く離れた家族を思う時
たまらなくなって会いたくなってしまう 今夜も
好きな人が出来たよ まだ知り合って間もないけど
来月の休みには多分そっちに帰るよ
なんとなく 過ぎていくだけの日々を
窓に映る 花とか 建物とかを見るみたいに
他人事のように 投げ捨てるように 生きてたね
取り返さなきゃ今までの遅れを ちょっとずつでも
東京の暮らしにも なんとか慣れた頃
思い出したよ はじめてこの街に来た日のことを
東京に来てから何度目の春を迎えただろう
この街はあの頃から何も変わらないね
厳しく冷たいようで どこか僕が生まれた街にある 優しさを抱いてる。
| 詩人:チューリップの花束 | [投票][編集] |
いや、ただここに一緒にいたいなら
そうだといえばいいのに
具体的なことを考えるみたいに言うから誤解するんだよ
「現実の生活はないよ」
それならそうと気持ちを切り替えればいい
大人だからね
嘘さえ言わなければ突然憤慨するとかもない
「現実を諦めた」そういう理解をしておくよ
なんかこれだと夢も希望もないけどさ
最初から「出来ないことだ」ってことで始めた詩作だから
これでいいと思う
常に人と一定の距離をおいて
ドライに詩と向き合おう
何もかも手遅れだから我々はいつまでも出逢えない
それを肝に銘じて生きてゆこう
それが自分の使命だろう
画面から出てはいけない
逆に取れば画面の中ではいつでも出会えるのだ
何年も積み上げたことはその権利を得るためのものだったのかもしれない
冷静になれば悪くはないだろう
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
いつか 追いかけていた未来は
僕のはるか後方に 遠ざかっていった
週末の街並みは どこか
圧し殺したように 静かなんです
少しだけのためらいを 手のひらで握りつぶした
もう優しいだけの愛は 今日でさよなら
見えざる手が描く まだ見ぬ未来で
もしも出会えるならばまた出会おう。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
さよならを 一つ一つ雨粒に重ねながら数えていた
見てきたすべてや聞いてきたすべてで
世界を決めつけて 作り上げたイメージは
所詮、紛い物だ
坂道を下りてくる バスに乗るための
小さな 恥じらいも夢に預けたら行こう
当たり障りのない 日々が続く
のらりくらりとかわしていく尖った声を
誰かの優しさが そっと消してくれる
ありがとう 愛してる 溢すように涙が
言葉を つたって君の胸に 溢れた。
| 詩人:どるとる | [投票][編集] |
東京に 暮らしはじめて 早いものでもう
十数年の年月が 流れてしまいました
東京には23もの区があるんです
なるほど 広すぎて迷うはずだな
いつもの駅で いつもの顔で
代わり映えしない景色の中で
いつもと同じ気持ちで生きてる
窓の外に映るのは通りすぎていくだけの
他愛ない 会話のようなどうでもいい景色
いつか信じていた夢を追いかける気持ち
そんなものがあったことさえ忘れたよ
人の数だけある暮らし 見えないお互いを
思いながら 交わせぬ温もりは寂しそうに
月に一度会える週末を待っている
覚えたそばから忘れる 駅の名前とか
この前、会ったはずの誰かの名前
積まれた本の下敷きになってる日記には
日記をつけた最初の日以降の記述はない
いつもの場所でいつもの彼に会う
会う前から 抱く気持ちも同じ
飛び出しそうな胸のドキドキ隠せない
人生に終点なんてものがあるとしたら
多分今なんだろうなって諦めたすべてを
今さら名残惜しくなって 追いかけても
追い着ける筈もなく離されてくばかりだ
なくしたものの数だけ何かを手にしても
今あるすべてが紛れもなく僕のすべてだ
そして呆気なく迎えるのはウィークエンド
会えないぶんだけ募らせてた思いを
少しだけ言葉にしたくて 弱いふりしてみる
そんな些細な企みさえ感じてほしいの
窓の外に映るのは通りすぎていくだけの
他愛ない 会話のようなどうでもいい景色
いつか信じていた夢を追いかける気持ち
そんなものがあったことさえ忘れたよ
人の数だけある暮らし 見えないお互いを
思いながら 交わせぬ温もりは寂しそうに
月に一度会える週末を待っている
あなたに会うためだけの忙しさを
週末には 歓びに変えてしまう君に脱帽。
| 詩人:清彦 | [投票][編集] |
彼は猫を飼っていた
彼は猫を好いていた
猫はというと彼を好いてはいなかった
だが彼の住む温かい部屋を好いていた
日に二度与えられる餌を好いていた
窓から降り注ぐ日光を好いていた
彼の家族は既にこの世を発っていた
彼は嫁もとらずに仕事に打ち込んでいたので
周囲は彼を心配した
彼は疲れていた
実に彼は病気に蝕まれていた
だが彼はあるとき悟った
もろもろの悩み
不安や怒りや恐怖は彼自身に過ぎなかった
同時に、彼の今までの一切の歓び
安心や信念や快楽
それらも、彼自身に過ぎなかった
それらはすべて幻であった
それら一切は迷妄であった
彼は、彼の一切は欲望や願望であることを知った
彼は、彼の一切を条件付きの現象であることを知った
彼は、彼の一切をただの流れであることを知った
彼は、彼の一切を言葉には出来ないことを知った
彼は、彼の一切を言うなれば彼自身であることを知った
彼は、彼自身とそれ以外の区別の必要が無くなった
それ以来、彼は執着を断った
もはや何事も愛でず
何事にも怒らず
何事にも悩まされず
何事にも抗わず
彼は、彼と一切を同化してひとつに静まり返った
それから、猫は餌も与えられずにいたので
彼が樹や岩のようになったのだと思って
やがて、彼のもとを離れていった
| 詩人:きよたか | [投票][編集] |
あなたの こころ は
きっと毛糸で出来ているんだね。
そっ と触れようとすると
あたたかくって
包み込んでくれるような。
そんな気持ちになるから
きっとそう。
だからわたしは
いっそ毛糸になって
あなたと紡がれていきたい
と思った。
あなたと寄り添って
丁寧に編み込まれていきたい
そうしたらわたしも
あなたみたいになれそうな気がして。
けれど
ふとしたことで少しよじれて
直したいのに直せなくて
余計に絡み合って
どうにもならなくなって
"全く同じものではないから、仕方ないんだよ"
そっ とそう言って
抱きしめてくれたあなたは
やっぱりあたたかくて。
"大事なことは
どこかで諦めても
決して辞めないことなんだよ"
そう続けたあなたを
わたしは
ぎゅっ と抱きしめた。
いつか
出来るだけ遠い未来に
どちらかの毛糸が
足りなくなってしまったとき
二人の宝物を
あたたかく包み込んであげられるくらいの
マフラーになれたらいい。
わたしはあなたと
そんな人になりたい。
| 詩人:清彦 | [投票][編集] |
相変わらずだよなぁって
電話で話した
懐かしい
もう 遠い日
夕方の帰り道が
当たり前のように
この僕の、辺りを包み込んだ
それじゃあなって
また僕は僕だけの夜に帰る
まるで、一日を終えて
夢に旅立つように
静かな部屋には
僅かな香
小さな気がしてた
笑顔や冗談の小言たち
そうだな
帰り際にあの娘の家に寄っていきたい
もう、会わなくなって
随分 経った けれど
あの頃と変わらない笑顔で
懐かしいなぁ
…だなんて 言いたい
逆さまに返した砂時計
…ねえ?
本当はずっと長い間
愛していた気がするよ
いつまでもずっと一緒だって
手を繋いだ笑顔が
遥かな場所で今も生きてる
あの頃と変わらない笑顔で
じゃあまたな
…だなんて言いたい
もう一度、さよならのつもりで
ありがとう って
笑顔で 言ってみたい