詩人:芥子、 | [投票][編集] |
かなしいのは生きているから
ときめくのも生きているから
深呼吸のあとで空をみた
どうでもよくなってどうでもよくなった
私の心に生きる幻想が
私の体を生かしている
目の前を素通りする群れは
マネキンなんかじゃないから
おなじように血と汗と涙を流す
おなじようにここで月を見る
ここで繰り広げられる
すべてのことに
無駄なものなんて何一つ
ないと信じることができたら
あらゆる困難も逆境も
それもまた愉しめる気がしたよ
今を消費しつづけて
振り返る過去を築いてく
確かなそれぞれの痕跡が
この世界の一部になってゆく
詩人:芥子、 | [投票][編集] |
引きずりだした過去
めくってもめくっても、めくっても
一度は味わったものだから
悲しみも感動もない
おいしくないものは
正直食べたくなんかないわ
だって、心も人生も
容量は限られてるんだもの
これから切りひらくはずの
ミライとゆう未知の場所で
甘くあまい麗しい夜に
めぐりあうことを夢みよう
しとしと降る雨のおとが
子守唄のようにきこえる日
心音と寄り添いあえば
ひとりじゃないって、嬉しいね
おなじ夢でねむり
おなじ夢に目ざめて
おなじ夢を生きる
それはすてきなライフ
おなじ夢を愛し
おなじ夢をだいて
おなじ夢で死にたい
それはむてきなライフ
詩人:どるとる | [投票][編集] |
つないだ手から 伝わるあなたの温もりが
生きていることを 教えてくれる
あなたの愛してるの言葉はこの世界を あざやかに染める絵の具
しるしを 持っている あなたと同じ血が
この身体中を 巡りめぐってる ただそれだけのことが幸せ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
空を見上げる小さな瞳に
あの頃の世界は 広すぎた
見るもの 聞くものすべて はじめてで
恐々だったよ何をするにも
少年の 一歩はとてもちっぽけで
期待より不安の色がにじんでいた
愛されることが 苦手で 素直になれない 何かっていうといつも
あまのじゃくで へそ曲がりで強がっていたよ
だけど 中身は空っぽだったよ
いろんなものに手を出しては
中途半端に 嫌いなものみたいに残した
食わず嫌いしていただけ わがままを言う子供のように 聞く耳なんて持てなかった
少年の心は 鋼のようだったけど 脆かったよ
愛されることが 苦手で 素直になれない 何かっていうといつも
あまのじゃくで へそ曲がりで強がっていたよ
だけど 中身は空っぽだったよ
でも 飲み干した カップの底に
残された水滴のように 揺るぎない光を秘めていた。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
何色でもない 僕らは 自分ってものを探してる
なりたい自分に なりたくて 道に迷ってる途中です
わからない自分が なんなのかも
とりあえず 人と差をつけてみた
他人と自分を区分すれば 僕と君の隙間に見えない壁がそびえ立つ
心が 気持ちを伝えようとするのを 邪魔するよ
何色にも染まりたくない 僕らはきっと
自分って色に 染まりたくて仕方がない
色がない自分に ため息が 出るのは
自分には色がないことを知ってるから
とりあえず 身の回りにある 適当な色に染まってみる
悪だったり 正義だったりいろんな色に 見境もなく
絵に描いた 自分の姿には顔がないんだ
笑っても泣いても生きてる顔にはなれない
型通りの生き方では先が思いやられる
だから いつでも使いなれた常識に迷わされる
痛みを知らない傷ついたことのない心
何色でもいいんだ 唯一無二の自分ならば
真似できない 自分だけのオリジナルで
この世界に 雄々しく立つ柱でありたい
カッコ悪くてもいいから誇らしく咲くよ
模索してる 自問自答の毎日 空や花にさえ色があるのに僕には 色がない
ただそれだけが 僕の好きになれない ところ
どんなに 賢かろうと 頭の良さでは 心には追い着かない
何色にも染まりたくない 僕らはきっと
自分って色に 染まりたくて仕方がない
色がない自分に ため息が 出るのは
自分には色がないことを知ってるから
色がないからこそどんな色にも染まれる。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
遠い昔は誰もが 鳥だった
自由の翼で 空を飛んだよ
夢見ることなら 誰にも負けなかった
知らない世界に 心を旅させた
本の向こうへ 魔法の扉よ ひらけごま
イメージが 羽根のかわりになる
悲しみさえも 彼方に飛んでゆく
ライトの羽根は 自由に翼があることを僕に教えてくれた
夢の中では 誰もがヒーローだった
欲しいものはなんだって手に入ったよ
叶えてしまった夢は夢ではなくて
きっと追いかけるから夢は意味がある
夢の架け橋 渡って虹の向こうへ小旅行
あらすじは この指先が道を広げてゆく
晴れ渡る空に雲の翼 白く 羽ばたいて
見えないもののありかを 言葉を使わずに教えてくれた
国境や海やトンネルなんかで
区切られた世界は 視野を狭くする
だから そんなつまらない ありもしない物差しは 折っちゃうの
イメージが 羽根のかわりになる
悲しみさえも 彼方に飛んでゆく
ライトの羽根は 自由に翼があることを僕に教えてくれた
教えてくれるよ今も僕の心に
見えない翼をくれる
その羽根で どこまでも行くよ行ける。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕は 自転車で 駆け出して行く
雨風に さらされ 洗濯物がびしょ濡れ
頼りの 傘も 役立たずのお荷物さ
春も嵐も 重ねた思い出も 台風何とか号に
僕らはなすすべもなく 負ける 負けた
とぼとぼと 帰るはめになるさきっと
僕は 偏ったプライドをぶら下げて
台風東日本上陸 天気予報を無視した
無謀な 挑戦を やってのけた
飛んでゆく ゴミ箱の蓋 色褪せた手配写真
自然の驚異の前じゃ 僕らはちっぽけだ
川が氾濫して マングローブみたいだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
言葉にしただけで 雨が降り出すような
そんな気持ちに夕暮れを染めて
走り出すように 雨足は強くなって
傘を役立たずのお荷物に変えたよ
ああ 行き交う いくつもの七色の光が夜を飾る
イメージだけならば空も飛べる
どんな悲しみも忘れたふりをしてしまえばいい
通り過ぎてくだけの景色を
思い出と名付けたら行こう
融通の利かない時計は 目覚めたように
また 限りある 時間を刻んでいく
少しずつ 輪郭がぼやけていく
スローモーションで壊れゆく世界。