詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
けれんみなんかしらない
ふくろうは
くろうもないのに
「ホー ホー ホー」
となく
なんとなく
「ホー ホー ホー」
となく
ためいきでは
ないだろうに
やぶさかではない
きりぎりすなんかは
「ギーチョン ギーチョン」
となく
きりもなく なく
「ギーチョン ギーチョン」
となく
やぶから
ぼうに とびはねて
おいてきぼりは
みんな
いやだろうが
「ホー ホー」
「ギーチョン」
詩人:EASY | [投票][編集] |
生きるか死ぬかじゃなくて
抱きしめたいかどうかを
僕は基準に生きている
美味しい料理の秘訣は
味つけよりは空腹だ
空を飛ぶ為に必要なのは
羽じゃなくて
空を飛びたいと思う気持ちだよね?
こんな事に
?マークをつけたのは
時代の幕開けだからさ
君の気持ちを蔑ろにして
達成されるものはひとつもないよ
あったら僕に教えてくれないか?
全てが無理でも、それだけは
伝える事が出来るから
詩人:EASY | [投票][編集] |
感覚の先端への登頂
例えて言うのなら
それはエベレストの無酸素登頂に例えられる
その場所は夢の中
目覚めた瞬間に
おぼろ気な記憶を辿るような
小さな冬の朝に咲く
花のような
美しさを放っている
不思議の国のアリスは
普通の国でもアリス
アリスがアリスであることは
必然のアリスだ
昨日見た夢はどんなもの?
君は今日もお腹が空くよ
君が美味しいものを食べた時に
見せる笑顔は
昨日市場で、大間のマグロの値段を超えた
僕はそれを
無料より価値のあるものと交換する為に
生まれてきたんだ
難しいのに苦悩じゃないもの
そんな風に
世界はカラフルに
君を囲んでいるんだ
詩人:EASY | [投票][編集] |
車は移動の手段ではなく
寒く晴れた冬の日を表す為に
走っているんだ
排気ガスと騒音は
目に見えない煙のように
そっと僕らに語りかける
大切なものはどこにしまえばいい?
まるで子供の様に
僕たちはそれを知らない
目的地に着く為に
車は移動をしている
そんなことも知らずに
排気ガスと騒音を
目に見えない煙のように
振り撒きながら
それを詩にする誰かが
いることを
知っているかの様にして
詩人:梅宮 蛍 | [投票][編集] |
じょんがらの
音が夜の雪片に跳ねてこの耳に届くとき
その手はもう
次の音を弾いてゐる
寒空の月
何を観る その眼で
誰を弾く その指で
知らない香りが鼻腔に迷い込んで
出て往く宛もなく
ずっと私の中に残るのだ
残ってゐるのだ
憎い人
だけど 愛しい音
だから
知らないふりをしてあげる
嗚呼
なんて なんて莫迦な夫(ひと)だろう
でも ほら
じょんがらの 音が 綺麗だから
詩人:EASY | [投票][編集] |
遊ぶように生きることは
命を持て遊ぶ事とは違うんだ
死なない為に笑わないなら
生きてる意味なんてないだろう?
そんなこと、言わせないでくれよ
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
焼き芋を入れた
紙袋を抱え
夕暮れ時
家路を歩く
仕事初め
仲の悪い会社の同僚が
脳腫瘍だと言う事で欠勤していた
なんでも構わないから
「いなくなってしまえば良いのに」
と、常日頃、思っていた
あまりにも風が冷たくて
マウンテンパーカーのフードを被る
こんな寒さも
同僚が味わったであろう
痛みと不安はとでは
比較にもならないだろう
いつの頃から
人の不幸を願うように
なってしまったのか
いや、案外、小学生の頃から
いじめっ子の事を
そんなふうに考えていた
温かい紙袋と匂いに
気を取られると
もっと幼かった頃の記憶が蘇る
拾った仔犬を
もといた場所にかえしてくるようにと
母親に叱られ
姉に連れられ
泣きながら
近所の人のいない廃墟に
そのぬくもりを
置いて帰った
翌日、訪れると
もう、どこにもいなかった
同僚は内地から来ていて
故郷を捨てるように
この土地で嫁を貰い
移り住んでいた
「帰りたい」と
思ったこともあったのか
捨ててきたものを
取り返したい程の
耐え難い痛みがあったとしても
帰れる場所とひきかえに
ぬくもりを置いて
去れない勇気は
俺にはない
同僚の療養はきっと長くなる
人手が足りなくなる分
明日からは忙しさも
さらに増していくだろう
仔犬にしても、同僚にしても
それは俺ではなかった
もうすぐ家に着く
詩人:beet | [投票][編集] |
もう駄目かな
不安しかない
言葉はネガティブだが
それが悪い訳ではない
不安しかないから、努力もする
駄目かと思うから、悪あがきもする
言葉は全て、額面通りではない。
建前の下に潜む本音
そこが人の底力