詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
不注意もきっとあって
仕事柄だとしても
何本もの指が
絆創膏だらけだ
忙しさに追われ
爪先は真っ黒で
萎びてきた絆創膏の上から
さらに絆創膏をしてやるから
寒くて乾燥する時期には
他の指もささくれて
見せられたものではない
指によく怪我をする人間は
周囲の人を傷つけるたちがあると
聞いた事がある
迷信でもない、と思う
家に帰れば
育てているはずの
小さな観葉植物が
大きく育たないよに
伸びてきた葉は
切ってやっている
葉を切り落とす時
心の中の何処が
わずかに軋む
それでも
絆創膏を新しく
取り替える事くらいしか
やれることはない
詩人:EASY | [投票][編集] |
歩くためには足が必要で
食べるためには口が必要で
生きてくためには酸素が必要だ
でもね
全部なくても、何にもなくても
生きられなくても
君は必要なんだ
詩人:雪 刀寿 | [投票][編集] |
自然現象はどこかで
人間には出来ないことをやっている
可能性がある
例えば、月から地球の真ん中に来た人のホルモン
それは長い時間の熟成した物語
知るには頻繁にわくひらめきを腹で結ぶ
詩人:EASY | [投票][編集] |
明日の事は明日に任せる
僕はこれを信頼と呼んでいる
信頼は不振よりずっと気前がよく
笑顔がよく似合う
例えばこんな風に思うことは
ちょっとしたオシャレみたいなもんで
善が悪とか努力とか
神様みたいな話しじゃない
明日の事は明日の自分に任せる
僕はこれを真実と呼んでいる
真実は嘘よりはずっと楽で
笑顔がよく似合う
明日になれば気が変わるかも知れないし
明日になれば状況も変わるかも知れない
それはわかんない
わかんない事が真実でしょ?
そうなんだよ、別に普通に嘘じゃない
僕たちは自然にそうなんだ
だからさ、自然なら、笑うんだよ
普通に考えて、普通に感じてごらんよ
僕たちが特別なのは知ってるけど
でも普通にね、あまり好きじゃない
普通って言葉を僕が、使うとするなら
僕たちは無理もなく、全部任せていいんだよ
その笑顔が真実だから
詩人:高級スプーンあと何年 | [投票][編集] |
話し声が聞こえる
夢は現
微睡みに割り込み
咳き込み逆流するのは
目先の欲
コンビニの袋に
さっき買って
食べた全てを戻した
代金は戻ってこない
六畳一間の夜
眠気も失くして
寄り添ってくれるのは
空虚だけ
だなんて
想像上の概念を
詩的に表現してみても
表に現れてはくれない
街中を彷徨って
ひとり大きな声で
怒鳴っているように
誰からも
相手にされなくても
ひたすら
声を荒げているように
もう持たなかった
だとしても
堪え兼ねて
嘔げた吐瀉物
誰にも見られず
捨てに行く
おい空虚
何とか言えよ
ただのことばは
こだましない
沈黙が目の前を流れる
それをじっと見ている
気持ち悪さが収まって
お腹が空いたら
またコンビニで
好きな物を買えばいい
実際
並んでいるのを見ると
何も選べずに
時間だけが過ぎる
ああ、もう
無作為に手に取って
買って帰る
未来を濁すのに
丁度良い味がする
カップ麺をすする
涙もすすれば
詩になるか
うまくもないし
誰からの返事もない
食欲を満たせば
再び眠気がやって来る
遠くの方から
話し声が聞こえる
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
夕映に
翼をひろげ
背中を向ける
白い鳥の
片翼の先が
コリドーのように
どこまでも続いていて
光の加減で
淡い紫陽花色にも
羽毛がさんざめき
振り返りもせず
ただそこにある
そのことの意味合いを
知ろうともせず
我慢してるわけでもなく
ひたすらなぞるように
歩み続けている
こんな静寂が
そんなにいやでもない
けれど
嫉妬だけはあって
例えば
点描画の黄色い一つの点や
トライアングルのただ一度の響き
なんかにだ
優れた画材や楽器があっても
要はその使い手なら
紙面に文字を
這いつくばらせたままに
しているのは
私自身に他ならない
できることなら
翼のいらない
消えない流れ星を
したためてみたい
夜空を見上げた
瞳に映る
東の地平線から
西の水平線にまで
満天を横切る
またとない
閑寂な一筋を
天の川のせせらぎのたもと
繊細な白磁器のような
指先を握りしめ
自分の鼓動とは違う
魂の高鳴りを抱き
星々のはざまをぬうように
繰り返し、繰り返し
ターンしながら舞踏会を踊る
よどみない
旅路の残像を
焼きちらしながら
そんな
まんべんなく
精錬された
命の切っ先の
あらわな感触の創意を
紙面へ穿ち続ける
エンドロールの終わりまで
名もなく
過ぎ去ろうとも
「なにを書いているの」
「詩さ」
「そう」
詩人:雪 刀寿 | [投票][編集] |
地球社会でバランス良く男は出て行く
みたものを女性に伝えて
良いルートを選ぶ
夢はこうして出来上がった
宇宙時代は女性がバランス良く星に出てゆき
みたものを男に伝えて良いルートを選ぶ
鼻とクチコミと手触りに詳しくなってゆく
詩人:雪 刀寿 | [投票][編集] |
確実にこの五十年
地球の空気が浅く早い動きになっている
仕事も機械的に合わせられ
忙しく窒息する密封社会
二股に別れた自然現象と科学現象がどこでつながる?
宇宙から来た私たちの祖先を呼び込み
肉欲の排泄が無い静感物として
霊魂と合体して
宇宙から地球の真ん中にやって来たルートを発見する目的が有る
詩人:理恵 | [投票][編集] |
もしも明日が来ないなら
毛布に身体いっぱいくるまって
じっとその時を待つだろう
先週の休日も
先々週の休日も
この重たい身体を引きずって
やらねばならぬことを成さなかったように
あれもこれもと描きつつ
ただ毛布にくるまっているだろう
どうせ今日までだからだなんて
わざわざ疲れることしなくたってと
じっと岩のように丸まって
もしも明日が来ないなら
0時ちょうどに毎日がなくなるのなら
23時には目をつむり
知らぬうちに消えるように
眠りへと落ちていくだろう
やっと終わる安堵に浸りながら
消えぬようにと祈る人たちだけ
残ればいいのにと願いつつ
眠りへと落ちていくだろう
もしも一つだけ成すのなら
あなたへ手紙を書くだろう
いつかまた会うかもしれないと
思いながら生きてきて
それが絵空事だと知ったとしても
きっと私は書くだろう
空のあなたへ宛てた手紙を
こんな時ですら思い出す
太陽のあなたへ宛てた手紙を
2021.12.23.
詩人:雪 刀寿 | [投票][編集] |
医者も第三者から見た あなたの内面をみてやろうとはしない
日本らしい視線の盗み癖は昭和時代の製品成功と平成時代の機械化に突っ込んだ流れから今の授かり物
苦しくなったらーー こっちが見てる時はあっちは目を反らし
こっちから見て無い時にあっちがこっちを盗み見てる
お互いに裏が無いのについ考えすぎてしまいます
自由に成れ無い縛りは幻の完璧主義
これで やれやれ 羽ばたける