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[197368] 血脈
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

血飛沫のような
遺伝部質が
僅かに私にも
降りかかって
いたのかもしれない

言葉は実際
指先に感じる感触ほどに
思考のどこかしこの毛細をも
ゆき巡れる
と、言うよりも
疎通と言う意味において
具現化の手段としては
最も簡易的で
そうでなければ
考え事を
言葉に変換する必要すら
うまれまい

神と言う言葉は
誰にでも開放されたが
それは
言葉は神という
その形のあらわれに
他ならない


2021/10/10 21:42



[197366] コーヒーゼリー
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

次男が
釣り場で
ウンコを漏らしてしまい
公衆トイレで
履いていた下着とジーンズを
洗う

今日は
風が強すぎて
波も落ち着かなかった

誰かがトイレに入って来ないか
そうしたら、不快じゃないか

そんな事より、空は晴れている

釣り場の近くに
トイレも無いのに
誘った私が
悪いのだ

「ごめんなさい」

いや、それよりも
もっと
ちゃんと釣らして
やりたかった

もう昼過ぎ
帰りにパン屋で

「食べた事がない」

と言うので
デザートも買った

きっと、ほろ苦い
二人だけの
想い出になるだろう

2021/10/09 23:16



[197363] 【石英】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


粉々に砕いたら白くなる
澄んだ石英

物陰で泣いていたあの人の
涙にも似て

──愛する人はどこにいる?
──愛は形がない気体(期待)?

ふりそそぐ白い粉

いつの日かあの人を思い出し
泣く冬がくる

大切なあの人の名前さえ
忘れる頃に

──終わらね愛はどこにある?
──とても優しい人の手に?

ふりかかる白い粉

★★★★★★

2021/10/05 09:18



[197361] 
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

思い描いていた釣り場の
理想があった
足場がしっかりした防波堤で
竿を出したかった
テトラポットからでは
怖いから、やりたくなかった

車を
海に向かって
どんと、後ろ向きで駐車して
それで、ハッチバックのドアを
開けっ放し
そこへ腰掛けて
竿を出したかった

そこそこ魚影もあって
家からそうも遠くなく
他に釣り人もまばらな
そんな場所

そして
少し歩けばの範囲で
大物も狙えそうな
そんな釣り場

やっと、見つけたよ

今日は初めて
羽根つき餃子を焼いて
家族にふるまう事も出来た

嬉しいよ


2021/10/03 18:06



[197360] 餌食
詩人:遥 カズナ [投票][編集]

骨に
僅かに肉が
こびりついている

死んでしまった
理由は
食べられた

もうすぐ臭くなる

一昨日、切り傷にした
バンドエイドを剥がしとると
白くふやけた指先は
まだ、鈍く痛みもあり
乾いてもいない傷口は
かまってやる
余裕もないと
視線すら感じる
卑屈さがある

「もう、いいよ」
なんて
言うじゃあなかった
誰が食べてしまったか
なんて

どうでもよくはないけれど
どうでもよくならないと
どうにもならなくなって
しまうから

2021/10/03 13:58

[197358] ema
詩人:gof [投票][編集]

一太刀 一雫
一和音の狭間に
過ぎる真摯さよ

エレクトロに彩られた街で
孤独なエマニエルは
ひたすら研いでいる

車の排気ガス混じりの側道雑草さんよ

人知れぬ煌めきは幾多の流星に
生を享けた名もなき命の様に
ただ そこにある

主体性よ ひたすら貫いて
迷い彷徨いながら 迷わずゆけよ
人のカタチをした僕らなら
未だに性を受けられぬ色々を
呼び起こし 名付けることが
出来るはずなのだから

2021/10/02 13:17



[197357] capricorn
詩人:gof [投票][編集]

この掌に うらはらな
深淵と星 太陽と月
きみの笑顔なら 
花束といつかの海に捧げた

言い訳は 常套手段
本当は 誰にも
知られてはいけない

季節の変わり目に
胸に手を当てた誓いは
金砂のように闇に散らせて
ガラス細工に塗して
まだ 未だに 隠し持っている

いつかの海 いつかの町
いつかの恋 いつかのキス

まだ 未だに 追憶に
今日に 瞼の裏に
隠し持っている

2021/10/02 12:51



[197356] 晩秋
詩人:tabelnsky [投票][編集]


ほのかに煙る冬隣
愛しき君の灯ひそか
 
切れかけの街の灯
最後の木の葉

消えゆく蛍に 
泪濡れつ
古きラヴレターを破く

2021/10/01 17:09



[197355] 台風とかふぇヱ
詩人:tabelnsky [投票][編集]

揺れる銀杏(いちょう)
吹雪く雨水
窓を伝う滴り
灰色の空とジャズの音に
クルクル回す銀スプーン
にゅーよーくかふぇヱの
ココアの温かさ

2021/10/01 11:14



[197352] 『ピンク髪の君へ』
詩人:tabelnsky [投票][編集]


君の歌声は美しい
沢山の人の心を潤す
君の魂は麗しい
真っ直ぐで力強くて
過去に忘れてきた何かを
思い出させる

美しき薔薇に隠れた闇の
傷ついたBEASTの姿
何が正義かも分からず
混沌としたこの世の中に

ピンク髪の君へ
もう一度、心を震わせておくれ
SNSをも凌駕した
素顔の君とその歌声で

2021/09/28 00:08
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