詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
集合住宅は
敷地の壁ずたいに続く排水が
突き当る壁に開く排水溝へ
流れる込む仕組みなのだが
最近は雨が
降らなかったからか
その排水溝が
猫の家族の住処になっていた
駐車場で
車から降り立つと
まるで塹壕からのように
仔猫の頭が、ひょっこりと覗いて
こちらの様子を
覗っている
飛び出した幾匹かが
じゃれ合いはじめ
立ちすくむ
仔猫や仔犬を見て
自然と触れようとして
近づいて
もう触れてしまっていたのは
いつまでの頃だったのか
分かりきった事は
どうしていつも
この内にとどまらず
気がつくとすり抜けて
こちらを
見つめてくれるのか
夜空からは
雨が
降りはじめていた
詩人:あいく | [投票][編集] |
世の中
いろんな分類で
人間をわけて
損だとか得だとか
ご意見様々
そんな中
わたくし思うのわ
「あたま悪いけど
馬鹿でわない」
と言うのが
一番とわ言いませんが
すごく損で可哀想
と考えています
なんならそれが
わたしですから
まぁ
自身を可哀想扱いするあたり
論外なんですけどね。。。
詩人:雪 刀寿 | [投票][編集] |
音が束縛する
やかましい職場のオバサンの騒ぎ
静かな内面を散らかし壊す
テレビの不満
下らない歌
格好付けだけの
離れて考え続ける
遥か上空の静穏
大海底の静寂
純白の声を抱きしめて暮らす
大事な音を丁寧に持ちたい
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
プラスチックやら
ビニールやらのゴミが
まだ
あまり無くて
ささいなものなら
どこへでも
投げ捨てられた頃
港で見上げると
圧迫感さえ感じる
客船が出港する
「ボーーーーーー」っと
汽笛が轟き
幾つもの色鮮やかな
紙テープが
空を背してたなびき
岸との狭間に
満開の
色とりどりの想いを
細長く撒き散らす
要らなくなったから
離れていくわけではない
握り締めた
紙テープの両端を
互いに
一度でもいい
血みどろの
殴り合いの喧嘩でも
やってみるべき
だったのかも
しれない
ちぎれて
捨てさるしか
無いくらいなら
詩人:レオナルド・ダ・ウンチ | [投票][編集] |
セックスしたいんですけど・・・
問題点
相手がいない
好きな人もいない
人から好かれてもいない
友達は壁
なんか・・死にたいんですけど・・・
私なんて路傍の石ころ
いや
砂くらいの存在
お友達とペアを組みましょう
そう言われて固まる
静かにもう一人の自分とペアを組んだが
それは認められなかった
無表情の仮面の下で
精一杯ムンクの叫び
いっぱい人はいるはずなのに
私のもとには誰も寄り付かない
それは
とてもみじめで
みんなが集っている分
余計にさみしかった
詩人:遥 カズナ | [投票][編集] |
あの空の星の瞬きに
ときめくとか
話す僕に
もっと
もっとちゃんとしろ
と君は胸ぐらを掴む
いやだいやだ
もっともっと
だらしなくしたい
ふらちに遊びまわりたい
詩のかくしんの
周辺は
あまりに
不穏でいたたまれない
その縁には
おびただしい
巡礼者の死体が
転がっている
そんな嘘が
書きたくなる
到底、僕にはできない
だって外では
あんなに
ほら
遥か幾億光年の彼方から
たどり着いた
星々のさんざめきが
美しいじゃないか
こんな
稚拙な文章を数百年、数千年、数億年
反芻する読み方もあっていい
貧弱な
読解を慈しむ
無限に他愛もない
先々も
きっとあって
いい
そっと
しておいて
おくれ
もう少し
空を
眺めていたいんだ
詩人:猫のあし | [投票][編集] |
ずっと耳元で鳴ってる
この鈴の音
しっかりと
何かが始まりそうな
起こりそうな
鈴の音
僕の耳に しっかりと
今なら 受け止められる気がする
ワクワク
ドキドキ…
詩人:紙一重 | [投票][編集] |
全然思うようにならない
足りない 足りない
足りないばかり考えてるのが
きっといけない
わかってる
正論はもううんざり
なんでもいいよって
マリアのような寛大な心がほしかった
私は無理だった
必要だと思ったから言った
謝られた
おしまいにできたらいいんだろうなあ
でもなんか気まずくて
後悔とかも
でも言わないのは無理だったし
ぐるぐる
もう何も考えたくないんだ
何も
詩人:雪 刀寿 | [投票][編集] |
人間の精神は何もかも考えあぐねた
分かりきったつもりの態度のおばさんが
こわかった
コロナは変えた
具体的に違う皆が分かるおじさんは
安全に道を拡げる
狭い村なら 旨く征く
村を連ねた横繋がりを
シルクロードとして
パターンを決めて
細分化し、均等に振り分けるか
神経質な身体が夢を増やす
椅子も手製
家も樹木で編み出した
衣類は草木染めの籠式
タクシーのドアマンはうやうやしく
ガリ版印刷の読み物を売る
詩人:雪 刀寿 | [投票][編集] |
心を投げたように
懸命につなげても
秘密の結婚のほうが幸せになれる
電気人形は 邪魔な人脈が密着して
あつぐるしい
わずらわしい おかしくなる
恋に思い入れ、破った恋が
まだ体を切り刻む
好きなコの相手になりすまして
間違わせる快感
今どき こうして、別世界をうーろ・うろ