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[196916] エピソード まる 其の2
詩人:鰐句 蘭丸 [投票][編集]

今年の春になって妹猫が急遽出来たけど
優しく迎えてくれたね
やんちゃな妹猫こはるのダイナマイトアタックにも弱った身体でお兄さんの意地で仕返しした姿
頼もしかった
妹猫こはるもすごく懐いて
台風の夜には犬のニコ まる こはる みんな揃って避難場所の玄関でアニマルミーティングしてた

この数ヶ月は頑張ってたね
猫エイズと白血病と歯周病でご飯食べられなくて
ただでさえも痩せっぽちなのに
今日の3日前には家を出ようと玄関に居座り
気持ちをくもうと玄関開けて後を追えば道路でうずくまり
「バカか!独りで居なくなろうとするな!」
連れ戻しても また 同じことを繰り返し
「勝手に独りで行くな!独りで行こうとするな!」
そのまま まるを抱き上げて散歩した
それが まる との最後の夜の散歩になった
俺はまると話した「また魚釣ってくるから お前が食べたことない魚まだまだ釣ってくるから 食べてくれよ 一緒に食べよう」
まるを抱きしめて 涙が出た

まる お前を家に連れて来た時から
お前の最後をみとることは決めていた
だから お前がどんなに拒んでも
独りで行かせるわけにはいかない
人間の勝手な都合で申し訳ない
でもこれは動物の流儀ではなく
人間の流儀
どうか
看取らせてください

今朝 妹猫のこはるが夜中からずっと騒がしかった
普段夜中に二度三度おやつにオレを起こすこはるが朝の時間になって俺を起こした
いつも起きる時間
こはるにご飯をあげて
まるを見に行く
目を開けて呼吸をしないまるが横たわっている
まだ身体は温かい
でも 呼びかけにも接触にも反応しない
「頑張ったね」
「おつかれさま」
もう充分だった
食べられない 飲めない
辛かったろう 苦しかったろう
くたっとなったやせ細ったまるを抱いた

今までのまるとのシーンが駆け巡る
今日まで
今日まではまるとの思い出を噛み締める
泣くけど
いい
ありがとうまる
俺たちのもとに来てくれてありがとう
お前の存在が幸せだった
癒しだった

2020/10/23 14:03



[196915] エピソード まる 其の1
詩人:鰐句 蘭丸 [投票][編集]

まる 俺が初めて飼い猫として迎え入れた猫の名前
9年前 仕事のお客様が保護した野良の仔猫だった
生後1ヶ月位の小さな茶トラ
片手の手のひらに乗るくらいの小ささだった
何匹かいる保護猫の中から物怖じもせず差し出した俺の人差し指に鼻で近づきくんくんした
俺の一目惚れだった
生後1ヶ月の小さな体長の割に尻尾が長いのが特徴的だった
9年少し経ってからも俺の「しっぽ」の呼びかけに尻尾をフリフリしてくれた
身体の茶トラは片側は普通の虎模様
片側は大雑把な魚の鱗の形をした模様
お腹はその鱗模様の細かい感じの縞模様
俺はこのお腹の模様も気に入っていた

まるのおデコ
お腹
身体を匂うと香ばしい匂いがして好きだった

初めて家に連れ帰った日結構ノミとダニにまみれてた
病院で虫下しをしてもらうと一時的に元気なくなったけどすぐ良くなった
でも 生まれたばかりで親にはぐれたかで母乳が足りなくずっと成長不足だった
歯茎と歯ももろく子供の頃はカリカリを食べられていたが成猫になると柔らかい食べ物ばかりになってしまった

中でも俺が釣ってきたキスの刺身を分けてあげると「ウマイウマイ」と鳴きながら食べてた
釣りに行くたびまる用に刺身を作るようにもなった

幼いうちは玩具にも敏感に反応して
まるが楽しむ以上に俺たちが楽しんでた

幼いうちからずっとだったけど
賢かったな
俺たちが家を留守にしている時は
家で待ってたね
用意されたご飯と水以外は口にしなかった
台所の三角コーナーはもちろん
俺たちが不用意に置きっ放しにしてた食料や菓子袋に手をつけたことなかった

持病もあってだか 大人しくなったお前とのコンタクトは
サイレントにゃー
目を合わせ
目を閉じて
にゃー(サイレント)

まるは お風呂(シャワー)嫌いだった
本当に気の向いた時にしか洗ってあげなかったけど
相当 水 お湯 嫌いだったからね
洗ってあげようと追い回す俺から逃げ回ってたね
でも そんな時間も俺は大好きだった
元気な時は脱走もした
何時間も帰って来なくて本当に心配した
地元情報誌の写真募集に応募して雑誌にも載ったね

2020/10/23 08:17



[196908] 悪い女 悪い男
詩人:鰐句 蘭丸 [投票][編集]

お前と別れてよかったよ

お前 俺の事バカにしてたもんな

俺も悪かったよ

他に好きな女居たからな

お互いさま

今でも憎しみが消えない理由は

愛し合った時間があったんだろな

今 お前がどう思ってるか

思ってないかも知るよしもないが

治らない傷のかさぶたみたいな



みたいなやつですか

やっぱりお前

優しくねーな



2020/10/13 13:01



[196906] また笑われるけど
詩人:自己満足3 [投票][編集]

最後の悪足掻きをさせて下さい

これを本当の最後の伝言にしますから

次は、恥ずかしくてどこにも行けなくなるし

…後悔と言う言葉では済まされない程、一杯一杯で、溺れそうだから

成り済ましかも知れないが
あちこちで、一個づつ拾って… おぼろげだけど、一つの形になって来たよ…

見なきゃいいのに、謝らなきゃいけないのに、ひとつめくっては、身を裂かれる痛みしかないのに…

心だけここに置いていく

その言葉だけは、偽りに思えないんだ

もう、元に戻らないことは知ってる

でも、それでも、忘れられない

どんな過去があっても、裏切られても、時が過ぎても愛が心から離れない

俺に気持ちがなくても、誰を愛していても、こんな悲痛な日が続くなら、イケメンにはなれないけど、全て変えて、誰にも渡さない位の覚悟と自信があります

情けねぇけど、ここでしか吐けません

皆でまた誹謗中されるんだろけど、これが、本当の気持ちです。
どこでどうしていても、俺はストーカーじゃない
だから行かない

ただ、騙されたり、利用されたり… それだけが心配でならいんだ

もう、これきりにするけど
160°変えて、永久に努力したら、今までの月日の取り返しできませんか…

離婚用紙と手紙は書いたけど、ポストに入れた時点で全てが消える… と考えたら出来ませんでした

すみません

2020/10/11 17:21



[196898] 宛先のないことば
詩人:理恵 [投票][編集]

その昔

私にあいしてるをくれたのは、
知らない人でした

その人のあいしてるを理解している自信は、
ありません

辞書に載っている愛してるは、わかります

でも、時々思い出すその人のあいしてるは
知らない言葉のように響くのです

だから私は今日もしたためるのです

宛先のない 思いをここに





2020.10.7.

2020/10/07 00:54

[196897] これでいいのだ
詩人:自己満足3 [投票][編集]



其其に愛していた

裏切った

死の罰がふさわしく

もう、いいだろう

では、あの世から

2020/10/06 22:32



[196892] 夏の川遊び
詩人:梅宮 蛍 [投票][編集]

川面に昼の星が千と輝く
対岸に踊る緑は濃く
その向こうの涼しげな薄闇が好奇心を駆り立てる
灰色の礫が滑らかに微笑み
何事もないよと時が過ぎ往く

一枚の写真のような
その景色

子は静かに溺れている

2023/02/13 20:15



[196890] 飴くず
詩人:ノリ [投票][編集]

星空が飴になった夜
見えない世界に吹いた風
このまま溶けてしまいたい僕も
溶かしきらない生ぬるい季節

あの瞬きすらも嘘かと
さざめく波に聞いた夏は
白い綿あめがシュワっと消えて
ほうき星みたいに通り過ぎた

飴クズの星は甘いまま
懐かしくなる景色のまま
そよぐ風だけが季節の便りで
死にたがりの僕に
しつこく訪れる飽きた明日だけが
たしかな世界はもう消えて欲しくて

閉じ込めた星空だけで
僕の世界は十分だ
このまま溶けてしまいたい僕の
甘い飴玉の夢
また夜空が薄明るくなっていく

2020/09/29 05:49



[196889] 君と
詩人:ノリ [投票][編集]

夏の大三角
指差して笑い合ったね

潮風に飛ばされないでと
抱き寄せた君の背中は

切なくて哀しくて

涙色の海が奏でる
波音が僕らの時間を
飲み込んでゆく

愛なんて滑稽だな
流れ星に訴えるけど
遠い夜空に消えていくんだ

僕の手を握り締め
キスをせがむ君の心は
塩っ辛くて苦手だ

愛の言葉も
時には無情だな
この夜空には叶わない

朝まで待って
もう一度伝えよう

振り向いて 今君を

連れて行くよ 未来へ

夏の終わりと始まりの話

2020/09/29 05:35



[196888] 笑顔
詩人:理恵 [投票][編集]

「お互いに笑って過ごそうね」

って言われたら

「あなたが笑っていることが私はいちばん嬉しいよ」

って返すの

だってね、あなたは知らないと思うけど

私、今までたくさん迷惑かけて

たくさんの人の笑顔を奪ってきた

だから、私は

私の笑顔を願えないの

でも

誰かの笑顔なら願えるし

そう言えば

きっとあなたは納得するから

だから

そっと本音はしまっておくの





2020.9.28

2020/09/28 23:23
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