ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.100000-100999 > No.100891「溢れる涙に花が咲いて」

過去ログ  〜 過去ログ No.100891 の表示 〜


[100891] 溢れる涙に花が咲いて
詩人:フィリップ [投票][編集]

日溜まり色した風の中
紙飛行機を作って
飛ばしてみた

喧嘩の後に僕は
いつも泥だらけになって

そうして出来た
足場の無い砂場は
いつしか満水した涙で
カチコチに固まっている



白瑠璃色の思い出が
どんどん蘇る夜は
月の灯りに全身を浸し
空を泳いでいる

なんでもない
ただの時間の一コマが
その瞬間だけ
永遠に変わった


地平に転がる
無数の愛の言葉の
どれかとどれかを拾って
繋ぎ併せてみても
結局それは
愛ではなかった

神さまには届かない
この、声無き声が


手を伸ばせば
届きそうな未来の中で
白百合の花が一斉に
その花弁を咲かせる

思わず
手を触れそうになる
自分がそこにいた

生きることは
まだ終わってはいない


溢れる涙に花が咲いて
生きる喜びが
少しだけ、出来た

2007/04/26

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -