| 詩人:フィリップ | [投票][編集] |
遠い記憶の中に沈んだ
夕焼けの断片を
手探りで掴んでみる
うらぶれた時間の中に
おいてけぼりにされた
そのフニャフニャとした
湿り気を帯た感情は
やがて細かいピースになって
地平線へと消えていった
その感情の中に
この世で一番幸せな
二片の言葉があったけど
何処かに落としたのか
忘れてしまったのか
文字は姿を消していた
ひょっとしたら
スクランブル交差点の
4つ目の信号に
くっついているのかも知れないと思ったけど
見つからない
そうして行方不明になった僕の声があなたに届くよう
僕の声を捜して
あなたの元へ運んでくれる翼を
涙で満水になった部屋の窓を開けて
地平線へと放った
夕焼けは
朝焼けになっていた