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[106007] 風を待つ、夕凪の
詩人:フィリップ [投票][編集]

数え切れない程
たくさんのソネットを
抱え込んでる、少年

君すがら
僕は側を通り抜けた


片側二車線の
車両通行体を越えると
その向こうも片側二車線

雨が降って初めて
色の出る、無愛想なコンクリート


飛んで行く風船は
風と一緒に空を漂い
やがて消えていった

忘却という次元があるのなら、そこに行きたかったのかも知れない


風を待つ、夕凪の
あの、揺らめく交差点の
右と左で
いつかの君の
しぶきのような息づかいが聴こえる

右と左では
どちらが美しいのだろう


過ぎていく夜行列車に
思い出を乗せて
レールを辿る

レールは、真っ直ぐだったろうか

2007/07/25

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