詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
この頃は時間の波の流れが変わった
おだやかだった波がめまぐるしくなった
まるで早送りをするみたいに
時間は早足に進む
もっとゆっくり生きていたいのに
時間はそんなことなどおかまいなしでただ進んでいくだけ
歩調を速めてみても
心臓の脈打つ鼓動はあがったり下がったり
答を問いただす誰かの視線
焦るほどにわからなくなっていく
波音が遠くの方で聞こえています
静かなその景色にとけ込んでしまえば
日々のストレスや悲しみも忘れられる
そんな気がしたから
引いてしまう波の音
少しだけ悲しかったよ
でもまた気がつけば波は陸に押し寄せる
砂に書いた昨日が消えてしまう
その瞬間さえおだやかに静かに波はさらっていく
少しだけ申し訳なさそうに いつも
さらさらとまたお辞儀をするように引いていく。