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[106320] weekend
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湿った空気が僕を苦しめた・・・

いつ時(とき)もいつまでも
僕は君を忘れられないから
それならいっそ 忘れる必要はないって
諦めたんだ
ただ思い出すのは悲しいから
あの日 宝箱に 何重にも施錠して
すべてを詰め込んだ

その日から 僕は
少しだけ笑うことが出来るようになったよ

忘れる必要はないんだ 思い出さなければいいのさ

友達とふざけて話す 恋愛話
正直 興味なんて無かったけれど
「理想のタイプは?」
って聞かれて 僕は悩みながら答えたんだ・・・
馬鹿みたいに答えたんだ・・・

言ってる途中で涙が出てきた
咽に言葉が詰まって声にならなくなったよ

僕の理想は すべて君で
例えもし理想どおりの人が現れたなら
それは間違いなく君本人か
当たり前だけど
君に似た誰かだ・・・

結局 僕は無意識のうちに君を追っていたんだね
それが辛いから もう君はそばにはいないから
忘れられなくても 思い出さないように
忘れたくないから 思い出せるように
何重にも施錠した 宝箱に すべてを詰め込んだんだ

でもいいや
人を愛して
愛することを知って
信じることを知って 失う怖さを知って
弱くなって 脆くなって それでも強くなって生きていく

僕は きっと この先も
君に笑顔を向けたまま

そうだね
せめて 最期には
宝の箱を開けようか
詰め込んだたくさんの幸せは
白の煙になって いつかの物語のように
僕を どこかに連れて行ってくれるはずだよ

やっと
自由になれるもかもしれないね



2007/07/30

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