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[106350] ヒトリ
詩人:はちざえもん [投票][編集]

汗が頬を伝い、やがて放物線が空をうねる午後 遠くで響く雷音を 他人事みたいに聞いていた。
枯渇していた感情の捌け口を 誰かのせいにして過ごしてる。 

無表情に行き交う人々も、心の奥底を叩いて見ると どこか悲しい音がする。
孤独を癒しあうなんて、不器用な僕らには出来ない事で 今日もまた素知らぬ顔して 自問自答を繰り返す。


一から百までを数えて まだあの人は帰らない 一から百までを数えて まだあの人は帰らない
一から百までを数えて まだあの人は帰らない 一から百までを数えて まだあの人は帰らない


俄か雨が頬を伝い、入道雲が登り行く。

忘れてしまって不都合はない そんなことばかりが頭に残っている。
深く心の中に根付いて離れない そんな言葉がある。

悲しげな旋律を口笛で奏でて、 分かち合えない悲しみを思う時
不思議だけど暖かさを感じるの それはもう、悲しいくらいに。

2007/07/31

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