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[110233] 風のソネット
やはり僕はあの丘に帰ってゆく
陽に暖められた芝生の匂い
大いなる海原から吹いてくる
風の中には歌がある
まだ僕のこころの中に
偏在する六月の想い出
決して唯一の人生を
浪費したわけじゃない
君の幼い期待は南風
ただ若かっただけじゃない
それがおのずと生まれいずるもの
悦びと哀しみのこの丘に吹く風に
君のもう大人びた横顔は
不幸の美しさを知っているようだ
2007/09/18
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