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[112044] 色彩の彼方に
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


この色は汚れたようなでも美しい色です
ステキな夢を持ちいつかその翼を広げて
青く澄んだ大空の様な未来へ飛んでゆく

枯れ葉舞い散る季節
色あせた思い出だって
また秋になれば赤や黄色に色づいて
暖かい春になれば花を咲かすでしょう
人も花も葉も同じ様にそれぞれの限りを持ち
その限りの中ではかなくも切なくも美しく
されど可憐に散っていくのです

それならば
ボクはその一時の美しさがほしい
凍えた冬を越えてかたく閉じた芽を開き花を咲かせる
そんな花のような人になりたい
短いときの中でも美しくいれるような人になりたい

木枯らしの吹く秋の季節は
並木道を埋めつくす枯れ葉が落ちてる
くしゃりと切ない音が悲しくさせる
色づいた後はただ朽ちていくだけ
そんな運命を知りながらも
秋の葉は鮮やかに並木を染め上げて美しく色づく
役目を終えた葉は冬の訪れと共にその鮮やかな色を落とす
色あせて茶色くなった葉は決して汚くない

その色は汚れたようなでも美しい色です

そしてまた
冬は冬の花が咲き
そのほかの花たちはひっそりとそれぞれが花咲く季節を待つ
美しさには限りや時期があるそれぞれの花に葉にある
花が待ちわびた季節の訪れ
色彩の彼方にまたひとつ枯れ散る花と花開く花

生まれる命と死にゆく命
花も人も同じ
永遠がないからこそその繰り返しの中で

2007/10/10

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