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[112075] 金木犀─風の余韻─
詩人:はるか [投票][編集]




むせ返る匂いのもとに
ふと目を添わせば




こぼれ落ちるよな
それは それは
小さな花びらが




一心不乱に
我が身をゆらす





ああ 今頃だったかと
胸にひろがる思いに
手のひらをあて




見上げてみれば
夕日とともに
刻んだ風景までもが




匂いに導かれて
全身を包みこんだ




無事を知らせる
風もとどかない
この場所で




ほんの一瞬胸をかすめる
余韻のわけを




問うべきかどうかなど
そんな事さえ
迷う自分の




なんと
馬鹿げたことだと
ほほを緩ます
ある日の夕べ

2007/10/22

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