むせ返る匂いのもとにふと目を添わせばこぼれ落ちるよなそれは それは小さな花びらが一心不乱に我が身をゆらすああ 今頃だったかと胸にひろがる思いに手のひらをあて見上げてみれば夕日とともに刻んだ風景までもが匂いに導かれて全身を包みこんだ無事を知らせる風もとどかないこの場所でほんの一瞬胸をかすめる余韻のわけを問うべきかどうかなどそんな事さえ迷う自分のなんと馬鹿げたことだとほほを緩ますある日の夕べ
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