ホーム > 詩人の部屋 > 過去ログ > No.114000-114999 > No.114008「empty INSIde」

過去ログ  〜 過去ログ No.114008 の表示 〜


[114008] empty INSIde
詩人: [投票][編集]



降り始めた雪が地面に触れては溶けて消えゆく
そんな夜だった
すがり付いた手をほどかれ投げ掛けた言葉は振り払われ
声渇れるまで泣いた


今でも垣間見る
あの夜のワンシーン
映画のようなフィクションだったらさぞ面白かったろうに

人の感情は
無償に始まりやがて有償に変わる
さしのべる手と寄り添う気持ちは
移り行く時の中で
空中に浸透し…
感動や悦びは 与え続けられることで麻痺し
貪欲に以上を求める
その挙げ句新鮮さを求め
古びた感情を捨てる


人はみな 魂の半身を求め他人にもう一人の自分を重ね合わせる
手を取るその瞬間に
熱い感情が流れたのなら

中途半端な興味関心は捨て素顔の自分と
裸の相手を見つめるべきだ

私は貴方を纏う殻を通り越し
貴方を見ていた

今でもそう信じている

幸せに…

そう祈ってる


2007/11/05

前頁] [投票する] [次頁

- 詩人の部屋 -