詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
最初の恋人は年上だったわ。そう、左手に指輪をした男。
私は大嫌いだったの。
半年後に貰ったイミテーションの指輪の事で揉めて消えたわ。
その次はフリーターのあんちゃんだったわ。そう、金よりも夢追う男。
私は大嫌いだったの。
これもいざ目の前に金を見せたら目の色変えて消えたわ。
ある時は年下のサラリーマン。物を愛でる為だけに働いた男。
私は大嫌いだったの。
私がコレクションの人形を思い切り蹴飛ばしたら消えたわ。
今のから三人位前の男は吸血鬼みたいに昼夜逆転していたわ。
私は大嫌いだったの。
山登りピクニックに誘って無理やり靴を穿かせたら消えたわ。
手品師の男を鼻で笑い
靴屋の男の革靴を泥だらけに
走り屋の男を自転車に跨らせ
ケーキ職人の男に有名店のBirthdayCake。
滑稽な絵図だったわ。
皆揃って消えた。
恋は楽しいよね。
愛なんて大嫌いだけどね。
私は100万回愛に生きた女だったの。
君を知り、本当の悲しみを知るまでは。