詩人:咲麻 | [投票][編集] |
ずるずる、と
ずるずる。と
渡せず終いの
小さな箱
不器用で
折り目の付いたくしゃくしゃなラッピング
傾いたリボン
いざとなると
勇気が出ない
箱を持つ手は
緊張で汗ばんで
熱を放つ
しっかりと両手に包まれた箱は
放たれた熱で
溶けていく
こんなのもう渡せない。
言い訳作って
ゴミ箱へと放り投げる
いつまでたっても変わらない
君との距離
君との関係
もう一度拾い
そっと冷蔵庫にしまう
気持ちだけが先走る
行動が追い付けない
まだ間に合うかな
後出しだ。って
あなたは笑い
受け取ってくれますか?