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[123032] 春入り
詩人:フィリップ [投票][編集]

春入りをした
窓辺にせり出す
桜の木を潤す
雨の輝き
その中に
まだ僕の知らない何かがある

ラジカセから
音楽が流れ
その瞬間音楽は
音楽ではなくなる
春の調べ
枕下はまだ
悠長な朝のままだ

風が吹いている
子供の声が
その音とハモって聞こえるのは
目に見える世界の営みを
僕がまだ知らないからだ

からっぽのポエット
ユニクロのジャケット
「これはもういらない」って
おとつい一緒になったひとが
タンスにしまっていた

2008/03/17

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