よちよち歩き海辺でたった一匹の亀砂をかき分けて上り下りを這いながら海を目指す。海は僕たちの故郷さ遠い昔からの母だよ優しい波の音に誘われるようによちよちよたよた頼りなさげに一歩 一歩を懸命に歩くいくら時間がかかってもどんなに大変であろうと生きるため生き抜くため力強く歩く深い信頼とそれに溺れない意志で嵐に立ち向かう小さな命僕たちははじめからそんな強さを持っていて忘れてしまうのだろうか渇いた陸の上で諦めに流されて―
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